「LINE WORKS」で朝会廃止–上越教育大附属小、教員間のコミュニケーションを最適化

今回は「「LINE WORKS」で朝会廃止–上越教育大附属小、教員間のコミュニケーションを最適化」についてご紹介します。

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 2021年度に本格始動した「GIGAスクール構想」。第2期といえる「NEXT GIGA」では、利用端末の更新やさらなる活用などが求められているが、足場を固める上で教員同士のコミュニケーションの効率化や高度化も必要とされている。

 こうした中、新潟県上越市の上越教育大学附属小学校では2019年夏頃から、ビジネスチャットツール「LINE WORKS」の無料版「フリープラン」を利用している。LINE WORKSの利用により同校では、朝会の廃止をはじめとした業務の効率化、緊急時対応の適正化、さらには指導や授業の充実化につながっているという。

 同校では従来、ホワイトボードを用いて提出物の期限や会議の予定などを教員間で共有していたが、記入量が多くて情報を見落としてしまうこともあったという。毎朝行う朝会では、口頭での伝達をメモする形だったため、情報が正確に伝わらないこともあったそうだ。

 LINE WORKSを選択した理由について、当時の校長としてLINE WORKSの導入を主導し、現在は上越教育大学 大学院学校教育研究科 教授を務める清水雅之氏は「基本的なやりとりは『LINE』でも事足りるだろうが、LINE WORKSではグループチャットにおいて既読/未読メンバーを確認できる。ほぼ皆が使っているであろうLINEに使用感が似ているので抵抗が少なく、緊急時にもさっと使えると思った」と説明する。

 LINE WORKSの導入後、教員同士の業務連絡を随時チャットで行うことで朝会の廃止につながった。その結果、朝会に使っていた10~15分を児童との関わりに活用できるようになったという。上越教育大学附属小学校 主幹の家塚大樹氏は「児童が教室に入る時に迎えたり、前日表情が心配だった子どもに話しかけたりできる」と話す。

 同校の児童は毎朝授業が始まる前にダンスの練習を行っており、各学級担任は進捗(しんちょく)状況の確認や準備すべきことの把握も可能になったという。「生き生きした子ども」を教育目標に掲げる上越教育大学附属小学校では、委員会活動の一つ「ミュージックプロジェクト」のメンバーが振り付けを考え、練習の成果は定期的に開催される「音楽集会」で披露される。

 当初の課題だった「確実な情報共有」も実現している。LINE WORKSでは業務連絡が文章として残るため、家塚氏は「メモ帳代わりになっている。常備しているスマートフォンで振りかえって確認できるのが助かる」と所感を述べる。

 同校では、LINE WORKSで学校全体の情報共有を行うほか、同学年の学級担任同士でやりとりしたり、小規模なグループを立ち上げて話し合いを進めたりしている。緊急時には業務用スマートフォンの通話機能で連絡を取っていたが、同ツールでは一斉に情報共有したり写真を送ったりできるため、より適切な対応が可能になったという。

 2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震の際は、教頭が教職員全体にメッセージを送り、既読確認機能により安否確認を行うことができた。上越教育大学附属小学校 校長の青木弘明氏は「私自身、元旦で実家に向かっているところだった。LINE WORKSを活用して、教頭と相談しながら今後の対応などに関する保護者向けメールの文面を作成した」と振り返る。

 LINE WORKSでのやりとりは、児童への指導や授業運営にも活用されている。同校では、教員間で共有した画像を教室のモニターに投影し、落書きやトイレの使い方に関する注意喚起などを行っている。また、教員のIT活用を支援するICT支援員の連絡先も外部ユーザーとして登録。上越教育大学附属小学校 教諭で情報主任を務める江口宗俊氏は「児童が利用するタブレットの不具合や授業で活用するアプリなどについて相談することがある」といい、デジタルを活用した豊かな学びにつながっている。

 LINE WORKSに期待する機能について、家塚氏は「メッセージの通知音の長さを伸ばせる機能があるとよい。学校のグラウンドでラインカーを引いている時などは、通知に気付かないことがある」と教員ならではの課題を挙げる。

 同ツールは時間を問わずに連絡できるのが特徴である一方、同校では緊急ではない連絡が業務時間外に来て受信した教員が疲弊してしまうこともあるという。そのため、今後はフリープランで利用できる機能を用いて、通知を受信する時間帯を設定することを検討しているそうだ。

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