Synthesia、企業向けAI動画の作成を変革する「Synthesia 2.0」を発表

今回は「Synthesia、企業向けAI動画の作成を変革する「Synthesia 2.0」を発表」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ユーザーがアップロードした台本に従って表情や身振りや声のトーンを変えられる人工知能(AI)アバター「Expressive Avatars」の新ラインを4月に発表したSynthesiaが、さらに製品を拡大しようとしている。英国に本拠を置く同社は現地時間6月24日、企業向けの包括的なAI動画制作プラットフォーム「Synthesia 2.0」を発表した。

 以下は、Synthesia 2.0の主な機能だ。

 Synthesia 2.0では、アバターを2つの方法で作成できる。スタジオに出向いてHDカメラで自分を撮影する方法と、自宅で携帯電話やウェブカメラを使って撮影する方法だ。新しいアバターは、リップシンク(映像と音声の同期)が改善され、音声もより自然なものになる。また、30以上の言語で自分の声を再現できるようになるという。

 AI Video Assistantは台本の作成を支援する機能で、以前からあったものだが、Synthesia 2.0では、テンプレートを選択してプロンプトを入力し、AIに文脈を理解させるためのドキュメントをアップロードするだけで、動画の草稿を作成できるようになった。その際、声のトーン、動画の長さ、視聴者なども指定できる。

 また7月からは、フォント、ロゴ、色などのブランド要素を各動画に取り入れ、コンテンツ間に一貫性を持たせることが可能になる。さらに、動画の一括作成機能も搭載される。テンプレートを選択し、ヘルプセンターの記事など自社のナレッジベースへのリンクを設定するだけで、動画のコレクションを生成してくれる。

 この新機能は、画面をキャプチャーしてシームレスな動画を作成し、直感的な操作で編集プロセスを自動化できるというものだ。その狙いは、キャプチャー画面を使った説明動画の作成を効率化することにある。従来、このような動画を作るには、複数のアプリケーションを使い分ける必要があった。だがSynthesia 2.0では、「録画が完了すると、キャプチャー画面と完全に一致するナレーションが生成され、重要なアクションを強調するズーム効果が自動で適用されるため、すぐに動画の編集に取りかかれる」と、Synthesiaはプレスリリースで説明している。また、この動画にアバターを追加することも可能だ。

 Synthesiaでは、より高度な翻訳機能を備え、よりパーソナライズされた動画再生ソフトウェアを開発中だ。現行のプレーヤーでも、動画を120以上の言語に自動翻訳できるが、Synthesia 2.0ではこの機能がアップグレードされ、複数のファイルを管理する手間が軽減される。1つのソースファイルで他の言語版を最新の状態に維持できるようになるからだ。具体的には、オリジナルの動画に変更を加えるだけで、他の言語版が自動で更新されて一貫性が保たれるため、複数ファイルの作成が不要になる。

 さらに同社は、今後のリリースについても予告した。その1つが次世代のAIアバターで、2024年の後半には、アバターが手と体全体を使って意思や感情を表現できるようになる。「(アバターが)個性を持ち、人間と同じようにさまざまなボディーランゲージを駆使して、魅力的なストーリーを語ることが可能になる」と、プレスリリースには書かれている。

 Synthesiaでは、Synthesia 2.0のリリースにあたって、自社の安全性とプライバシーのガイドラインを踏まえながら、引き続き安全性を強化していることを強調した。プレスリリースによれば、同社は「ISO/IEC 42001認証」を取得したという。ISO/IEC 42001は「世界初のAI管理のための認証基準であり、AIにまつわるリスクや機会を管理し、イノベーションとガバナンスのバランスを取るための体系的な手段を提供するものだ」と、同社は説明している。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
VR風俗「X-Oasis」、“全年齢向けサービス”提供に向けクラファン開始 ただし規約違反の恐れで一時停止
企業・業界動向
2021-08-06 03:18
長距離トラックの中継輸送から無駄な時間をなくすBatonが11.5億円調達
モビリティ
2021-03-27 06:02
ソーラールーフタイルで家を仮想電力会社にするSunRoofが約5.9億円調達
EnviroTech
2021-04-30 03:43
IBMと東京大学が量子コンピューター実用化に必要な部品の試験を行うハードウェア・テストセンターを開設
ハードウェア
2021-06-09 10:43
史上初、大相撲の公式ファンクラブ開設 年33万円の「横綱」コースも
くらテク
2021-08-18 02:27
望遠レンズによる圧縮効果はなぜ非難されるのか その背景を考える (1/2 ページ)
くわしく
2021-02-07 10:32
スクラムベンチャーズが日本企業とスタートアップをつなぐ新プログラムを開始
VC / エンジェル
2021-03-07 21:54
練馬区、未納対策業務にAIを活用–富士通Japanと共同開発
IT関連
2024-03-30 09:19
パスワード管理アプリ「LastPass」、無料版でモバイルかPCかの選択が必要に–3月より
IT関連
2021-02-18 22:48
「Google Workspace」に複数のアップデート–個人事業主向けの新サブスクも
IT関連
2021-06-15 07:45
「Slack」、ハドルミーティングで1人の時に流れる音楽を選択可能に
IT関連
2023-10-25 11:50
2人乗りの自律型デモ航空機「Maker」をArcher Aviationが公開、商業運航への「足がかり」に
モビリティ
2021-06-13 15:33
YJキャピタルとLINE Venturesが合併、Z Venture Capitalとして300億円の新ファンド組成
VC / エンジェル
2021-04-02 11:05
Anthropic、「Claude」向けエージェント「Tool use」の一般提供を開始
IT関連
2024-06-01 05:55