クアルコムが示した自社製品への自信–「Copilot+ PC」は始まりに過ぎない
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筆者は先頃、「Qualcomm AI Day」メディアワークショップに参加した。このワークショップで、Qualcommは親交のあるAIアナリストや記者を招待し、自社の開発ロードマップや最新情報、ハードウェアデモについて詳細に説明した。
サードパーティーアプリの開発者などによる一連のパネルディスカッションでは、QualcommのAIチップである「Snapdragon X Elite」と「Snapdragon X Plus」の強力な性能が賞賛され、その過程で両方のチップが強調された。
2024年に入って、Qualcommはニュースに頻繁に登場している。多数の「Copilot+ Windows」ノートPCでSnapdragon X Eliteプロセッサーが大々的に採用されたことで、同社は消費者向けAI搭載コンピューターの暫定的なリーダー(以前はIntelやAMD、Appleなどのライバルの後塵を拝していた)としての地位を確立した。
Qualcommが強い自信を持っていることは明らかだ。本記事では、米国時間6月25日のAIアナリストメディアワークショップで最も印象に残った3つのことを紹介するが、これらからも同社の自信をうかがい知ることができる。
Qualcommは、消費者向け製品チップセットの製造業者としてのみ認識されることを望んでいない。同社が目指しているのは、業界の最先端にいる、効果的に統合された存在で、次世代のAIアプリケーションの推進に不可欠な要素というイメージを構築することだ。自社の影響力を示したいときに、AI分野で成功を収めた複数の企業を招待し、自社製品に太鼓判を押してもらうこと以上に効果的な方法があるだろうか。
ワークショップのパネルセッションで、QualcommはCephableの最高経営責任者(CEO)のAlex Dunn氏、TruePicのバイスプレジデント、McAfeeのパートナーシップ担当シニアディレクターを招いた。彼らは、それぞれの事業について説明し、Qualcommのチップを使って、自社の製品やサービスでAIイノベーションを実現した経緯を語った。
ただし、言葉だけではなかった。パネルセッションの後、ワークショップでは、各社の担当者がデモを披露し、自社の取り組みや、QualcommのチップのAIによって、それらの取り組みがどのように実現されているのかを示した。
Palantirは、ビッグデータ分析(と軍事用途)を支えるソフトウェアプラットフォームを少しだけ紹介した。McAfeeは、Mark Zuckerburg氏の奇妙なAI生成動画を使って、ディープフェイク検出機能を披露した。ある曲から要素を抽出して、別の曲にシームレスに追加できるAI搭載DJプログラム「Neural Mix Pro」の楽しいデモも披露された。それら3つのテクノロジーの用途は大きく異なるが、どれも同じように印象的だ。
Qualcommが強固に主張していることが1つあるとすれば、それは、オンデバイスAIが未来であり、その未来はすでにここにある、ということだ。同社のシニアバイスプレジデントのDurga Malladi氏は基調講演で、「われわれの使命は、AI処理をクラウドからエッジに戻すことだ」と述べた。この文脈では、「エッジ」はローカルデバイスを指す。ローカルデバイスでは、AIモデルはより小規模で、よりパーソナライズされ、より安全である。