MuleSoftはデータとAIの“神経系”–セールスフォースが最新動向解説

今回は「MuleSoftはデータとAIの“神経系”–セールスフォースが最新動向解説」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 セールスフォース・ジャパンは、「MuleSoft」の最新アップデートに関するプレス向け説明会を開催した。

 概要を説明した常務執行役員 MuleSoft事業統括本部 統括本部長の小山径氏は、MuleSoftが2018年にSalesforceに買収されたことを踏まえ、同社の2025年度の業績が「飛躍的な成長を遂げている」理由として「MuleSoft、Slack、Tableauのような、後からSalesforceにジョインしたプロダクトの貢献が新たな成長基盤を構築している」とした。

 MuleSoftは2006年の創業で、もともとはプロコード/ローコードのシステム間連携からスタートしたが、その後API管理やロボティックプロセスオートメーション(RPA)などのノーコード領域のポートフォリオも拡大しているという。グローバルのインテグレーションソフトウェア市場ではMuleSoftがトップシェアだといい、Salesforceに買収された2018年からは急速な成長が始まったという。

 小山氏は「AI時代におけるMuleSoftの必要性」についても説明した。AIが急速に発展し、さまざまな企業がAIの活用に取り組む中、課題となっているのは「データのサイロ化」「システム間連携が不十分」といったインテグレーションの問題だとの調査結果を紹介した上で、「生成AIが現状の課題をさらに複雑にする」と指摘した。

 さまざまな社内システムがそれぞれデータを抱えており、生成AIに学習させようとすると、従来のポイントツーポイントの接続ではAI時代のスピードや複雑さについて行くことができず、生成AIの強みであるリアルタイム性を生かすこともできないという。

 小山氏は「リアルタイムにデータを活用できるコンポーザブルなAPIアーキテクチャーが求められる。AIをビジネスに活用するには、戦略的に組み立てブロックのようにAPIをつなげて活用できるシステムが必要だ」とし、こうした課題解決をMuleSoftがサポートするとした。

 MuleSoftのポートフォリオは、大きくIT部門向けと業務部門向けに分かれる(図1)。IT部門向けと位置付けられる「Anypoint Platform」はAPIとインテグレーションの設計から開発、デプロイ、管理まで統合プラットフォームで一元化できることが特徴となる。

 一方、業務部門向けには「MuleSoft RPA」「Flow Orchestration」「MuleSoft Composer」など、GUIベースで利用可能な各種自動化製品群が提供される。小山氏はMuleSoftの強みとして、「インテグレーションを通じてさまざまなシステムの中にあるデータを解放し、活用を促進する」「あらゆるAPIを安全に管理する」「あらゆるシステムにわたり、エンドツーエンドの自動化を実現する」「AIの真のビジネス活用を促す支えとなる」という4点を挙げた。

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