ふくおかフィナンシャルグループ、「New Relic」でクラウド統制基盤を強化–クラウド活用の高度化を推進
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ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は、グループ全社の「標準オブザーバビリティ環境」として「New Relic」を導入した。プラットフォームを提供するNew Relicが8月29日に発表した。
地銀グループで国内最大級のFFGでは、2022年4月から2025年3月までの第7次中期経営計画で、デジタルを起点とする新しい顧客サービスの実現と、銀行業務など既存ビジネスのサービス高度化を推進している。その一環として、グループ全社が利用できる「クラウド統制基盤」をAmazon Web Services(AWS)中心で構築した。現在は、個人向けバンキングアプリや事業者向けポータルなどの新システムを同基盤上で稼働させ、既存システムのモダン化とクラウド移行にも取り組んでいる。
2024年8月には、それまで部分的に導入していたNew Relicを全社基盤として採用し、標準オブザーバビリティ環境の確立を目指した。これにより、クラウド統制基盤の監視・保守フローが大きく改善し、アラートが発報された際の初動が、本番稼働中のサーバーに入ってログを収集し原因を調査するという手順から、New Relicのダッシュボードを見て、可視化された情報から状況を把握し原因を特定する手順へと変わった。
さらに、New Relicが異常を検知すると即座に通報される仕組みも整備し、「New Relicアプリ」をインストールした業務用スマートフォンを利用することで、関係者がいつどこにいても同じ情報を正確に共有し、即座に対応方法を協議できるようになった。また、ITパートナーにも標準オブザーバビリティ環境を利用してもらう方針とし、既存ツールからNew Relicへの移行も順次進められている。
New Relicはユーザー数と取り込んだデータ量で利用料が決まるため、コストを見通しやすく、投資計画を立てやすいと評価されている。クラウド統制基盤上で稼働するシステムは、2025年度中に70に達する見通しで、システム規模は今後も拡大予定だが、ユーザーライセンスを基本とするNew Relicは監視対象が増えてもそのままコスト増につながらないという。FFGの試算では、他のオブザーバビリティ製品よりも大幅にコストを抑制できたとのこと。