GMOグローバルサイン・HD、次世代のIT人材育成へ–高校生37人とワークショップ

今回は「GMOグローバルサイン・HD、次世代のIT人材育成へ–高校生37人とワークショップ」についてご紹介します。

関連ワード (「GIGAスクール構想」で進化する教育現場、CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 GMOグローバルサイン・ホールディングスは、静岡県立浜北西高等学校の生徒37人を招待し、社内見学会とワークショップを開催した。ワークショップを通して、情報通信の分野により興味を持ってもらい、次世代のIT人材育成につなげることを目的にしている。

 同社は、日本の電子認証局として「GlobalSign」を運営しており、政府関連機関や国内外の企業に電子証明書を提供している。当日の社内見学会では、GMOインターネットグループ第2本社である「渋谷フクラス」の会議室やジムなどを参加した生徒に紹介し、GMOグローバルサイン・ホールディングス 執行役員 DX事業担当の武信浩史氏がGMOインターネットグループの事業紹介を行った。

 事業紹介では、同社の主要事業や歴史、GMOグローバルサイン・ホールディングスが提供するSSLサーバー証明書の仕組みを解説。身近にあるスマートフォンやゲーム機を例に挙げながら、通信データの暗号化の重要性や、「HTTPS」で始まるURLではSSLサーバー証明書が導入されていることなどを説明した。

 ワークショップでは、GMOグローバルサイン・ホールディングスが開発した、仮想現実(VR)映像を用いた「空飛ぶクルマ」の飛行体験や、AIメーター検針サービス「hakaru.ai」を生徒が体験した。

 空飛ぶクルマの飛行体験は、未来のドローン運用を想定したVRコンテンツ。空飛ぶクルマは、サイバー攻撃や制御の乗っ取りなどによる墜落事故が懸念されている。同コンテンツでは、暗号セキュリティやサイバーセキュリティにより、自動運転レベル4(特定条件下における完全自動運転)の安全が保証されていることを実体験できるという。

 体験では「Apple Vision Pro」を装着し、同社のオフィスがある渋谷から用賀までを自動飛行する。体験した生徒は、「初めてVRを体験したので、操作が難しかったり変な感覚がしたりしたが、楽しく体験できた」と話す。

 開発には、ゲーム開発プラットフォーム「Unity」を活用し、国土交通省が公開している3D都市モデル「PLATEAU」の渋谷から用賀までの3Dデータを取得。3D編集ツールの「Blender」を使用して3Dデータを最適化した。加えて、ゲームエンジンの「PLAYCANVAS」でウェブ上で手軽にVR体験できるようにするための実装や目的地までのシステムの組み込み、VR視点でのユーザーインターフェース/ユーザー体験(UI/UX)の調整を行ったという。

 次に、hakaru.aiの体験では、同サービスを活用して生徒がメーター検針を行った。hakaru.aiは、スマートフォンでメーターを撮影するとAIが画像認識と数値の読み取りを行い、数値データをウェブ上に自動記入するアプリケーションサービス。製造工場やビルメンテナンスなどの現場におけるメーター検針業務の作業効率化、誤検針を防止する目的で開発したという。

 メーター検針業務は、電気やガス、水道などの使用量の確認や圧力計などの針のメーターの指針を確認し、記録・管理を行う、インフラ管理には必要不可欠な業務だ。これまでは人がメーターを目視で確認し、手書きで台帳に転載、PCでデータを入力する必要があり、担当者に負担がかかっていたという。

 hakaru.aiは、さまざまな種類のメーターに対応しており、スマートフォンで読み取るだけで容易に検針業務ができる。利用にはスマートフォンにアプリケーションをダウンロードするほか、点検メーターごとにhakaru.ai画面で作成できるQRコードを貼るだけのため、大規模な設備投資が不要で、初期費用がかからないことがメリットだという。

 今回、社内見学に訪れた浜北西高校は、文部科学省が進める「DX加速化推進事業」(DXハイスクール)に採択されている。DXハイスクールは、デジタル人材の育成とITを活用した文理横断型の探究的な学びに取り組む拠点として位置付けられている。

 DXハイスクールに採択されている学校はDX人材の育成に向けて多様な施策を行っているが、浜北西高校では、IT企業の見学やPCに実際に触れて構造を理解するといった特色あふれる取り組みをしているという。情報科を担当する原教諭は、今回のワークショップを通して「情報系(の学び)に興味を持ってほしい」という。「興味のなかった生徒が情報系に向いてくれるとうれしい。また、今ではPCなどを扱うことは大前提になるので、使うところでつまずかないようにしたい。そしてITを使い、自分のやっていることを一段上に上げるにはどうしたらいいか、自分で考える人に育ってほしい」と生徒に期待を込めた。

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