宇和島市、複式学級にNeatデバイスを導入–他校とのコミュニケーションを促進

今回は「宇和島市、複式学級にNeatデバイスを導入–他校とのコミュニケーションを促進」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 愛媛県宇和島市教育委員会は、オンライン授業における児童・生徒同士や教員との「コミュニケーションの質」を最優先に考え、Neatframe(Neat)デバイスを導入し、教育現場での実証実験を行った。

 ノルウェー発のNeat社は、現代のワークプレイスにおけるあらゆる会議スペースに対応するクラウドベースのビデオ会議デバイスを提供している。Neatデバイスは、場所や時間を選ばずに柔軟なミーティングを可能にし、創造的で効果的なコラボレーションを促進する。シンプルな操作性と高度な機能を兼ね備え、教育現場でも直感的に使える点が評価されているという。「Microsoft Teams」や「Zoom」など、さまざまなビジネスアプリケーションにも対応している。

 特に、「シンメトリー機能」と「ダブルトーク制御機能」は、オンライン授業の質を向上させるという。シンメトリー機能は、1台のカメラで複数の生徒を個別に拡大表示することで、一人一人の表情や動きを鮮明に捉え、まるで教室にいるかのような臨場感を生み出す。ダブルトーク制御機能は、複数人が同時に発言しても音声が途切れることなく、自然な双方向コミュニケーションを可能にするという。これらの機能により、オンライン授業でも生徒の積極的な参加を促し、対面授業に近い活気ある学習体験を提供する。

 宇和島市では、少子化や人口減少の影響を受け、児童数の減少、複式学級(2つ以上の学年で構成される学級)の増加、不登校生徒の増加といった教育現場の課題に直面していた。これらの課題解決に向けて、市教育委員会はオンライン授業の導入を推進したが、複式学級における児童間のコミュニケーション不足や、不登校生徒向けのオンライン授業における視聴環境の改善など、新たな課題も浮上していた。

 実証実験の結果、複式学級におけるコミュニケーションが促進されたことが確認された。具体的には、地域や学校を超えた意見交換や発表の機会が増え、児童間の交流が活発化し、学習効果の向上につながったという。また、不登校生徒のオンライン学習環境も改善された。サポートルームでの授業において、音質・画質が向上したことで、生徒はストレスなく授業に参加できるようになり、学習意欲の向上も見られた。サポートルームは、教室に入りづらい、または自宅から出られない児童生徒に対する支援の一環として、愛媛県が不登校対策事業の一環として設置している教室のこと。

 さらにオンライン授業の準備や進行がスムーズになり、教員の技術的な負担が軽減された。リアルタイムでのインタラクティブな授業が可能になったことで、児童・生徒とのコミュニケーションも円滑に行えるようになったという。

 宇和島市では、今回の実証実験の結果を踏まえ、オンライン授業の本格的な導入を進めていく予定だ。Neatと「Zoom Rooms」との連携を通じて、より多くの学校や地域でオンライン教育の普及をサポートしていく。これにより場所や状況に左右されず、全ての児童・生徒が質の高い教育を受けられる環境づくりを目指すとしている。

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