Sansanとリコー、「Bill One for RICOH」を提供へ–中小企業の経理業務DXで業務提携
今回は「Sansanとリコー、「Bill One for RICOH」を提供へ–中小企業の経理業務DXで業務提携」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Sansanとリコーは4月6日、中堅中小企業の経理業務のデジタル化とインボイス制度などの法対応の推進を目的とした業務提携に合意したことを発表した。その一環として、Sansanの「Bill One」をベースにリコーと共同企画した新サービス「Bill One for RICOH」を4⽉中旬頃より提供する。
インボイス管理サービスであるBill Oneは、郵送やメールといったさまざまな方法・形式で届く請求書をオンラインで一括受領してデータ化し、クラウド上で一元管理することで、アナログで非効率な請求書業務をデジタル化する。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応し、月次決算業務を効率化することで、企業経営における意思決定のスピードを加速する。
Bill One for RICOHは、Bill Oneの基本機能を引き継ぎなら、中小企業が導入しやすいオリジナルプランとして、リコーのクラウドサービス群「トレード帳票DXシリーズ」の商品としてラインアップされる。提供に当たっては、リコーグループの国内販売会社リコージャパンが、全国の中堅中小企業に対し、地域密着の伴走型サポートでDXによる業務改善を支援する。
リコージャパンで執行役員 デジタルサービス企画本部 副本部長を務める服部伸吾氏は、中堅中小企業におけるDXへの取り組み状況について、「DXが必要だと感じているものの、実際にDXを進められていない企業が多い」と述べる。2000人を超える同社顧客を対象にした調査の結果では、6割以上が「DXが必要」「ある程度必要」と答えたにも関わらず、実際にDXへ取り組んでいると回答した企業は2割を下回った。
取り組みに対する課題としては、41.8%が「費用対効果が見えない」と回答。世界的な物価高や不安定な世界情勢により、目の前のコストに対する問題意識があまりにも高くDXに向かう検討に踏み切れない状況にあるという。
また、DXに対する知識不足やIT人材不足により、何から手をつければいいか分からないといった不安を抱えている中堅中小企業には、形式的で一方通行になりがちなオンラインでのコミュニケーションだけではなく、直接会って気軽に相談ができる「アナログの相談相手」としてのサポートが必要ということも分かったという。
これに対してリコージャパンは、全国地域密着の販売サポート力を生かし、顧客にとって最適な提案を伴走型でサポート。個別の製品サービスによる断片的な改善提案だけではなく、業種や業務別に課題解決のためのソリューションをパッケージ化した「スクラムパック」を展開する。
中堅中小企業の直近の課題には、電子帳簿保存法やインボイス制度といった法令対応があるが、顧客は業務のデジタル化やDXを推進する絶好の機会と捉えていると服部氏。リコーは、法令対応とデジタル化を同時実現する自社のクラウドサービス群を統合したトレード帳票DXシリーズを展開することで、中堅中小企業のデジタル化とDXを支援している。今回の業務提携は、この取り組みを強化する一環と服部氏は説明する。
トレード帳票DXシリーズを構成する帳票作成・発行・管理クラウドサービス「MakeLeaps」、企業間取引デジタル化ソリューション「RICOH Trade Automation」、クラウド型証憑(しょうひょう)書類保存サービス「RICOH 証憑電子保存サービス」、経理業務デジタル化ソリューション「RICOH 受領請求書サービス」、仕入管理業務デジタル化ソリューション「RICOH 受領納品書サービス」にBill One for RICOHを加えることで、提供価値の幅を拡大するという。