「Rhino Linux」をレビュー–コマンドラインの基本を知る人にお薦めのユニークなOS
今回は「「Rhino Linux」をレビュー–コマンドラインの基本を知る人にお薦めのユニークなOS」についてご紹介します。
関連ワード (さまざまなLinuxディストリビューションの世界、特集・解説等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ユニークな視点を持つ「Linux」OSを探している人には、「Rhino Linux」をチェックしてみることをお薦めする。Rhino Linuxは、「Ubuntu」ベースのLinuxディストリビューションで、ローリングリリースモデルを採用しているので、開発者が新しいバージョンをリリースするとすぐにすべてのソフトウェアが更新される。つまり、デスクトップが常に最新の状態に保たれる。また、ローリングリリースの性質上、バージョン1からバージョン2、バージョン10からバージョン11といった従来型のメジャーアップグレードの実行に頭を悩ませる必要もない。
Rhino Linuxは、効率とカスタマイズ性に優れた「Xfce」を現代的に解釈したデスクトップ環境(「Unicorn」と呼ばれる)を採用しており、誰もがログインしてすぐに親しみを覚えるインターフェースを提供する。画面の左端にはドックがあり、一般的なアプリケーションのランチャー、「アプリケーショングリッド」(すべてのインストール済みソフトウェアが表示される)、必要なインストール済みアプリ(またはアプリ設定)を素早く検索して起動できる便利な検索バー(「Ulauncher」)にアクセスできる。
筆者は通常、Linuxデスクトップの経験が浅いユーザーや新しいインターフェースを素早く習得するノウハウが十分にないユーザーには、Xfceデスクトップをあまりお薦めしない。Xfceには無数の設定オプションがあるため、圧倒されてしまう人もいるかもしれない。その一方で、豊富な設定項目があるからこそ、Xfceは優れたカスタマイズ性を提供できる。Unicornを設計したRhino Linuxの開発者たちも、秀逸なカスタマイズ性を実現している。
ファイルに瞬時にアクセスできるデスクトップを求める人のために、Rhino Linuxの開発者たちはトップバーに非常に便利なツールを追加した。そこには、「ホーム」ディレクトリーにあるいくつかのフォルダー(「ファイル」「ドキュメント」「ミュージック」「ピクチャ」「ビデオ」)の名前が表示されている。それらの名前の1つをクリックすると、そのディレクトリー内で最近アクセスしたファイルのリストが表示される。必要なファイルをクリックすると、関連付けられたデフォルトのアプリケーションでそのファイルが開かれる。
Rhino LinuxはUbuntuベースのディストリビューションだと紹介したことを思い出してほしい。それは事実だが、Ubuntuベースという印象は受けないはずだ。その最大の理由は、Rhino Linuxが従来のapt-getではなく「Pacstall」パッケージマネージャーを採用していることにある。apt-getがシステム上にないわけではない。実際に存在する。しかし、Rhino Linuxでは、インストールしたいソフトウェアをはるかに簡単に入手できる方法が用意されている。
ソフトウェアのインストールと言えば、(少なくとも新規ユーザーから見ると)Rhino Linuxの欠点はここにある。ソフトウェアをインストールするためのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)はない。そう、OSのアップグレードを除けば、Rhino Linuxのソフトウェアのインストールはすべてコマンドラインで実行しなければならない。
だが心配は無用だ。Rhino Linuxの開発者たちは、コマンドラインからパッケージをインストールするプロセスの簡素化に全力で取り組んでいる。まず、インストールしたOSを初めて実行すると、使用したいパッケージマネージャーを選択するウィンドウが表示される。「Snap」「Flatpak」「AppImages」の中から好みのものを選ぶことができる(3つすべてを選択することも可能)。
さらに、コマンドラインからのインストールを大幅に簡素化する便利なツール(「rhino-pkg」)も追加されている。