ネットワークインフラとサイバーセキュリティ分野でAI-Ready化推進–A10ネットワークス・川口社長

今回は「ネットワークインフラとサイバーセキュリティ分野でAI-Ready化推進–A10ネットワークス・川口社長」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 2025年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。

A10ネットワークス 日本法人代表 兼 社長 米国本社バイスプレジデント 日本 アジア太平洋地域 代表 川口亨氏

 A10ネットワークスは、革新的なアプリケーションネットワーキングとセキュリティソリューションをお客さまにお届けすべく、多様なネットワークセキュリティ機能を備えたアプリケーションサービスゲートウェイ「A10 Thunderシリーズ」を提供しています。また、高速で大規模・大容量のネットワークトラフィックの安全・安心と、さまざまなアプリケーション業務の可用性、そして継続した安定性の担保をA10のミッションとして掲げています。

 グローバルの展開においては、世界117カ国・地域において7700以上のお客さまにA10の製品やソリューションを導入いただいており、世界の通信事業者やクラウド事業者はもちろん、エンタープライズへの浸透も加速しています。日本国内においては現在、1950以上の会社団体にご利用いただいており、一昨年度から昨年度にかけて240を超える企業さまおよび自治体さまに新規採用いただきました。

 2024年4月には日本とアジア太平洋地域のリージョンを統合したアジア パシフィック ジャパン(APJ)を設立し、全世界の売り上げの約3割をAPJが担う規模へと成長しています。日本はAPJにおいて約7割の売上規模を占めており、2025年は日本の成功事例がアジア地域全体へと展開する躍進の年となるでしょう。

あらゆる事業規模のお客さまに合わせたハードウェアアプライアンスの拡充

 近年はクラウドサービスの利用増加や人工知能(AI)、機械学習、5G、IoT技術の普及に伴い、データトラフィックが増加の一途をたどっています。通信事業者においては大規模トラフィックの効率的な処理が求められていることから、A10は2024年7月に400G I/Fを搭載した第6世代ハイエンドモデルのハードウェアアプライアンス製品「A10 Thunder 8665S CFW」を日本市場で提供開始しました。また、8月にはエンタープライズ領域から中小企業まで幅広くご利用いただける第6世代エントリーモデル「A10 Thunder 1060Sシリーズ」の提供も開始しました。

 金融業界においては超低遅延ロードバランサーが求められていますが、A10は金融に限らず、広告のリアルタイム入札、IoTデバイスのリアルタイム監視、オンラインゲーム、ライブストリーミング、遠隔医療など、低遅延・低ジッタ(揺らぎ)が求められるお客さまにもご利用いただける新たなロードバランサー「A10 Thunder ADC Ultra Low Latencyモデル」を提供しています。

 A10はあらゆるビジネス規模のお客さまに最適なハードウェアアプライアンスをご利用いただけるよう製品開発の投資を進めており、2025年には第6世代のミッドレンジモデル、ローミッドレンジモデル、ウルトラハイエンドモデルをそれぞれ、お客さまの投資に合わせた柔軟なライセンス形態で日本市場に投入する予定です。

能動的なDDoS防御に向けたA10 Defend Suiteの進化

 世界中で急速に普及しているIoT デバイスは、2027年までに290 億台を超えると見込まれていますが、脆弱(ぜいじゃく)性を解消してもDDoS武器として利用されるデバイス自体が増加していることから、ここ数年はDDoS武器総数が1500万台を推移しています。さらに反射型アンプ攻撃の中には、増幅率が数十倍や数百倍になるものもあることから、DDoS攻撃に的を絞った早期検知システムが不可欠となっています。

 A10は、機械学習による自動防御機能を取り入れたDDoS攻撃対策の統合ソリューション「A10 Defend Suite」を提供しており、2024年4月にはDDoS武器の早期発見と先回り防御を実現するSaaS型クラウドサービス「A10 Defend Threat Control」を製品群に追加し、既存のセキュリティ機器と連携した能動的なDDoS防御を実現しています。既にAIエンジンを搭載したゼロデイ攻撃パターン認識(ZAPR)機能をクラウドで利用できる機能などもサポートしており、2025年以降はセンサーやスキャナーの継続的な増設、他社製品とのAPI連携サービスの拡充を予定しています。

 さらに、「A10 Defend Suite」製品群のひとつであるDDoS対策管理システム「A10 Defend Orchestrator」と、A10 Thunderシリーズの管理システム「A10 Harmony Controller」を2025年に統合し、次世代コントロールサービス「A10 Control」として一新する予定です。

 DDoS攻撃対策に特化したハードウェアについても新製品の投入を計画しており、400G I/F対応ハイエンドモデルの「A10 Thunder 8665S TPS」および、エンタープライズ向けエントリーモデル「A10 Thunder 1060S TPS」を2025年に順次リリースする予定です。

製品とソフトウェアのAI-Ready化を継続的に推進

 近年は大規模言語モデル(LLM)による生成AIサービスが急速に利用されていますが、その一方でサイバー攻撃にもAIが使われており、AI駆動型ボットネットやDDoS攻撃の精度調整、攻撃パターンを適宜変更する防御回避技術など、AIがサイバー攻撃の規模と巧妙さを向上させています。さらにLLM自体への攻撃として、細工した汚染データを学習データに混入させるデータポイズニングを防ぐ必要性が高まっています。

 こうしたリスクに対してA10は、ネットワークとセキュリティの分野における脅威検知や防御などでAIを活用したソリューション開発を進めており、お客さまの要望や実情に合わせて必要な技術を検証し、製品やソフトウェアにAI機能を反映する「AI-Ready化」を推進しています。ソフトウェアのAI-Ready化においては、A10の独自開発オペレーティングシステムである「ACOS」の Version 7.0を2025年に提供するとともに、ハードウェアおよびコントロールプレーンのAI-Ready化も予定しています。さらに、大規模言語モデルの保護についても対応を始めており、新たなAIファイアウォールとLLMセーフティツールの開発を進めるなど、2025年も引き続きネットワークとセキュリティに対してAIを活用してまいります。

 A10は、高速かつ安全・安心・安定したネットワーク環境とアプリケーションをご提供し、ビジネスパートナーさまとともにお客さまのビジネストランスフォーメーションの実現に貢献いたします。

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