ベトナムが選ばれる理由、日本企業がオフショア開発に求める新たな価値
今回は「ベトナムが選ばれる理由、日本企業がオフショア開発に求める新たな価値」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営、PDF Report at ZDNet Japan等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ベトナムのIT企業であるRikkeisoft(リッケイソフト)と住友商事は、2024年11月28日に資本業務提携を発表した。IT人材の確保によるシステム開発力の維持や強化を図る住友商事と顧客基盤の拡大を狙うリッケイソフトの利害が一致したと説明している。リッケイソフトは住友商事の関連会社になる。
今オフショア開発の委託先は、かつての中国からベトナムへと移行する傾向にある。日本企業がオフショア開発に安価な労働力によるコスト削減だけでなく、より高度な価値を期待し始めていることが背景にあるようだ。企業の経営戦略において、DXの重要性が高まっていることと関係がある。
具体的には、従来はモバイルやウェブ系などの案件が中心だったが、現在はレガシーマイグレーションやERP導入といった基幹系プロジェクト、さらにはAIやクラウド関連の案件など、技術的により複雑な案件が増加している。変化の背景に、ベトナム政府の取り組みがある。2020年6月にベトナム政府が発表した「2025年までの国家DXプログラムと2030年までの方向性」は、ベトナムのデジタル経済化を図るもので、人材育成や技術インフラの強化、特にAIやクラウド、ビッグデータといった先端技術に対応できるエンジニアの教育が積極的に実施されている。これが日本企業のニーズに応えるための基盤を支える格好だ。
日本の2024年の出生数が70万人を割るのではないかといわれる中、将来的に見ても、少子高齢化が進む日本のIT市場をベトナムのオフショア開発が支えるという構図には合理性がある。ベトナムのオフショア市場についてまとめた記事を集めた。