オープンソースAIエージェント登場–「deep research」の競合となりうるか
今回は「オープンソースAIエージェント登場–「deep research」の競合となりうるか」についてご紹介します。
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DeepSeekが2週間前にOpenAIに戦いを挑んで以来、オープンソースとクローズドソースの人工知能(AI)競争は止む気配を見せていない。
「ChatGPT」がオンラインの情報源を徹底的に調査できる新しいAIエージェント「deep research」をOpenAIが発表してからわずか2日後、早くも同等のオープンソース型AIエージェントが登場した。
AIに特化した開発者プラットフォーム「Hugging Face」は米国時間2月4日、deep researchと同等のAIエージェントをリリースした。はばかることもなく「open Deep Research」と名付けられたこのAIエージェントは、OpenAIの「OpenAI o1」モデルとエージェントフレームワークを利用してウェブをナビゲートする。このopen Deep Researchは、エージェントを評価する最高レベルのテスト「GAIA」(General AI Assistants Benchmark)で55%の精度を達成し(deep researchのスコアは67%)、オープンソースのエージェントで首位に立っている。
だが、Hugging Faceは、open Deep ResearchがまだOpenAIのdeep researchと完全に競合できるエージェントではないことを認めている。Hugging Faceは「Freeing Our Search Agents(Hugging Faceの検索エージェントの解放)」というタイトルのブログで、「deep researchは非常に大きな成果であり、オープンソースで再現するには時間がかかる」として、次のように述べている。「具体的な話をすると、完全に同等なものにするには、ブラウザーの使い方の改善や『OpenAI Operator』が提供しているような情報のやり取り(つまり、この第1段階で今open Deep Researchが進めているテキストのみを使用したウェブとの情報のやり取りを超えること)が必要だ」
「ChatGPT Pro」の月額料金が200ドル(約3万円)であることを考えると、deep researchは大半のユーザーにとって手を出しにくいものかもしれない。同様のエージェントを無料で試したければ、Hugging Faceが完全版エージェントの「簡略バージョン」だとしているopen Deep Researchのライブデモを確認してほしい。
Hugging Faceが競合製品と言えそうなものの開発に要した時間(24時間未満)からは、プロプライエタリーモデルの開発企業がこれから巻き込まれていくことになる競争が見えてくる。カリフォルニア大学バークレー校の研究チームは1月に、「OpenAI o1-preview」に匹敵するモデルをわずか19時間で開発した。o1の競合モデルである「DeepSeek-R1」に関するDeepSeekの正確なスケジュールは不明だが、時間とコストの点で必要なリソースはo1を下回るものになると考えられている。