NEC、映像AIで労働力不足に対抗–工場、倉庫の現状認識にデジタルツイン活用
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NECは3月27日、映像AI技術を活用し、現場の状況をデジタル空間上に再現するデジタルツイン基盤「NEC Digital Twin Platform」と現場可視化アプリケーション「NEC Digital Twin 作業行動可視化アプリケーション」「NEC Digital Twin モノの流れ可視化アプリケーション」「NEC Digital Twin 人・モノ・トラッキングアプリケーション」の販売を開始したと発表した。
NEC Digital Twin Platformは、映像AIエンジン、データ活用アプリケーション、分析サービス、ほかのシステム連携機能などを柔軟に組み合わせることが可能。標準的なAPIを備えたオープンアーキテクチャーを採用し、システム導入後もアプリケーション、ツール、エンジンなどの追加が可能だ。
付属のダッシュボードを使えば、データを多角的に表現できるため、現場の状況をデジタル空間上に再現し、現場で起きたこと・起きていることを包括的に把握できるとしている。
NEC Digital Twin 作業行動可視化アプリケーションは、製造工場や物流倉庫などの現場を映像AIで自動的に認識し、作業時刻や作業状況を自動でデータ化するもの。NECのAI技術である行動解析技術により、作業内容を自動的に把握できるほか、作業分類別、作業者別、エリア・場所別などで自動集計も可能だ。
NEC Digital Twin モノの流れ可視化アプリケーションは、製造工程や在庫エリアを撮影した映像から仕掛かり品や部材、中間在庫の動き、流れなどを自動的に認識し、自動でデータ化することが可能。ARマーカーを使用した個体識別によって、工程間やエリア間での物の動きや滞留時間を正確に把握できるほか、物の流れに着目したプロセスの改善点を明確にでき、部材や仕掛かり品、中間在庫などの適正化や生産計画との乖離(かいり)是正に貢献する。
NEC Digital Twin 人・モノ・トラッキングアプリケーションは、現場に設置したカメラで製品や部材、作業者に貼ったマーカーを撮影することで、それらの位置を自動でデータ化する。カメラとマーカーの位置関係から位置を三次元座標で取得し、棚の格納位置や資材の積み上げなどにも対応した精密な測位を実現する。電波機器を使用せず測位するため、電波の反射・混信、他機器への影響などの配慮も不要だ。
販売開始は3月28日で、販売税別価格は480万円~になる。デジタルツインソリューションを活用したNECプラットフォームズの掛川事業所では、NEC Digital Twin 作業行動可視化アプリケーションの導入により、約30%の省人化を実現したほか、データ化できていなかったプリント基板の工程間における仕掛かり品在庫の可視化ができたという。
NECは、デジタルツイン基盤とアプリケーション群の販売により、今後3年間で約20億円の売り上げを目指す。