企業による生成AIへの投資、2025年にはさらに増加–ガートナー予測

今回は「企業による生成AIへの投資、2025年にはさらに増加–ガートナー予測」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 生成人工知能(AI)が事業の運営や消費者向け製品にとってますます不可欠なものとなるにつれ、企業による生成AIへの支出は大幅に増加する見込みだ。Gartnerの最新の予測によれば、この注目のAI分野に関する支出は、2025年に世界全体で合わせて6440億ドル(約96兆6000億円)に達し、2024年と比べて76.4%増加するという。

 もっとも、今の生成AIはまだ初期段階にあり、欠陥や誤りが多いという問題を抱えている。その典型的な例は、AIがハルシネーション(幻覚)を起こしたり、不正確、不適切、または誤解を招く回答を生成したりする傾向にあることだ。そのため、多くの最高情報責任者(CIO)やテクノロジー幹部は、AIがミスを犯す頻度の高さに落胆している。

 それでも、生成AIの将来性から、AIプロバイダーやその他の企業は、このテクノロジーに膨大な金額を投資し続けている。その狙いは、AIモデルの規模、性能、信頼性の強化や向上を通じて、今ある弱点に対処することだ。

 生成AIが現在抱えている限界のために、2025年は企業の社内プロジェクトが厳しく精査されることになると、Gartnerでディスティングイッシュトバイスプレジデントを務めるJohn-David Lovelock氏は述べている。では、企業はどこに時間と労力と費用を注ぎ込むのだろうか。

 同氏は「2024年から行われてきた野心的な社内プロジェクトは、2025年に厳しく吟味されることになる。CIOが実現可能性とビジネス価値の高さを求めて、市販の既製ソリューションを選ぶようになるからだ」として、「モデルの改善が続いても、CIOは概念実証(PoC:Proof of Concept)や自社開発の取り組みを減らし、代わりに既存のソフトウェアプロバイダーが提供している生成AIの機能に注目するようになるだろう」と述べている。

 増加が見込まれる生成AI関連支出のおよそ80%は、サーバー、PC、スマートフォンといった既存のハードウェアにAIを組み込む作業にもっぱら費やされるだろう。だが、AIソフトウェアやAIサービスに対する企業の支出も急増するはずだ。Gartnerの予測の内訳を見ると、企業は278億ドル(約4兆1700億円)をサービスに、372億ドル(約5兆5800億円)をソフトウェアに、1806億ドル(約27兆700億円)をサーバーに、3983億ドル(約59兆7000億円)をデバイスに費やす見込みだという。いずれも2024年と比べて大幅な増加だ。

 また、Gartnerはさらに遠い将来についても触れ、メーカーがますます多くのデバイスにAI機能を組み込むようになると述べている。消費者がそのような機能を望んでいるかどうかにかかわらずだ。

 Lovelock氏は「市場の成長が軌道に乗るかどうかは、AI対応デバイスの普及の高まりに大きくかかっており、2028年までには、消費者向けデバイス市場のほぼすべてがAI対応デバイスで占められるようになるだろう」とも述べ、「ただし、消費者がこうした機能を求めているわけではない。メーカーがAIを消費者向けデバイスの標準機能として組み込むことで、消費者はそのようなデバイスを購入せざるを得なくなるはずだ」と指摘した。

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