オブザーバビリティSaaSを提供するNew Relicが投資ファンドによる買収を発表
今回は「オブザーバビリティSaaSを提供するNew Relicが投資ファンドによる買収を発表」についてご紹介します。
関連ワード (同様、完了、戦略等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
アプリケーションを構成するスタック全体に渡ってパフォーマンスなどの監視が行える、いわゆるオブザーバビリティツールをクラウドサービスとして提供しているNew Relicが、投資ファンドによる買収を発表しました(プレスリリース、。Bill Staples CEOによる発表)
New Relicを買収するのは、投資ファンドを運用するフランシスコ・パートナーズおよびTPGの2社。New Relicはニューヨーク証券取引所に上場している公開企業ですが、この買収によって上場廃止となる見通しです。
Bill Staples CEOは、この買収の後も同社の戦略や顧客との取引について変わることはないと次のように説明しています。
This change in ownership does not change our strategy, who we are or how we do business or with you. As before, we retain the same vision and values that have always driven us, and the same love for software, our customers and your success.
今回の買収によるオーナーシップの変更によって、私たちの戦略、私たち自身のあり方、ビジネスやお客様との関係が変わることはありません。これまでと同様、私たちを常に動かしてきたビジョンと価値観、そしてソフトウェア、お客様、そしてお客様の成功に対する愛情は変わりません。
株価のプレッシャーから離れて事業に集中か?
New Relicが投資ファンドによる買収を選択した理由について明確な説明は発表の中に含まれていません。
買収に関連するNew Relicの状況を整理すると、New Relic自身はここ最近業績が悪化していたり株価が低迷しているわけではなく、またBill Staples CEOによる発表を読む限り買収も友好的に行われ、買収後に同社の戦略と革新をさらに加速していくと表明されています。
New Relicがサービスを展開しているオブザーバビリティ市場はクラウドネイティブの分野で注目度が高まっており、今後のニーズ拡大が期待されています。そうしたなかでサービスを強化し企業価値を高めるには、競合よりも速くサービスを改善強化することが欠かせません。
そしてNew Relicを買収する立場である投資ファンドは通常、買収した企業の企業価値をより高めて再上場もしくは事業会社に売却することでキャピタルゲインを得ることを狙っています。
これから買収の理由を想像するとすれば、New Relicを株式市場からいったん退場させることで経営陣を株式市場における株価上昇のプレッシャーや公開企業における雑事(業績の開示や株主への説明など)から解放して事業に集中できるようにし、より速いスピードで企業価値を高めて再上場させる、というシナリオでNew Relicと投資ファンドが合意し、買収に至ったのではないかと考えられます。
買収は2023年後半から2024年前半に完了する予定とのことです。