大阪大学とNEC、卒業生なども含めた統合ID基盤を構築

今回は「大阪大学とNEC、卒業生なども含めた統合ID基盤を構築」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 大阪大学(阪大)とNECは12月11日、統合ID基盤「OUID(Osaka University IDentity)システム」を構築したと発表した。現役の学生や教職員だけでなく卒業生など阪大に関わる全ての“構成員”を対象にしている。

 阪大は、2022年4月に「OUDX推進室」を組織し、DX施策の中枢として、入学前や卒業後、退職後を含めた阪大に関わる全ての構成員の生涯的なID活用を想定する統合ID基盤を構想。今回のOUIDを2023年3月に構築した。OUIDのシステムでは、クライアント証明書を事前にデバイスへインストールしておくことで、管理端末外から不正利用リスクを低減させることができ、マイナンバーカードとの連携による本人確認も行える。

 OUIDを活用したアプリケーションの第一弾として、2024年4月からNECの生体認証技術「Bio-IDiom」を採用した顔認証による入場管理システムを大学構内の26カ所に導入する。国内の大学では最大規模という。これまでは建物や部屋ごとに入場の方法や管理が異なり、鍵の管理負担や紛失リスク、手書きの鍵貸出台帳の準備や記入といった煩雑な手続きが課題になっていた。

 このため、構成員に一意のOUIDを割り当て、OUIDと連携する顔認証入場管理システムを導入する。これにより従前の課題の多くが解消されるほか、教職員の人事異動と連動した入場管理なども実現できるという。

 さらに阪大は、OUIDと連携するデジタルの学生証や教職員証、阪大のコミュニティー(受験生、在学生、卒業生、教職員ら)に関するデータを厳重なセキュリティ管理の基で一元的に集約・管理・分析・活用する「OU人財データプラットフォーム」の構築を進めている。例えば、本の貸出と返却、自習室の混雑検知、授業の出欠管理、事務系PCへのログオン、卒業後のリスキリング、リカレント教育、資格取得、活動などの情報などを実現し、在学中から卒業後、退職後のキャリア形成にも資するDX推進につなげるとしている。

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