日本郵船、Polaris.AIと船舶管理用RAGアプリ開発–10万ページの検索効率化
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日本郵船は、東京大学松尾研究室発スタートアップのPolaris.AIと共同で、船舶管理に関する文書検索効率化を目的に、RAGアプリケーションの開発を推進している。10万ページ超の膨大な文書に関する情報検索を効率化し、業務の効率化を目指す。4月2日、Polaris.AIが発表した。
検索拡張生成(RAG)とは、登録された文書に対し、生成AIを活用して情報検索と回答生成を可能にする仕組みのこと。
Polaris.AIは、データ加工方法や回答の採点方法の見直し、最適なAI技術・アルゴリズム選定、テスト実施などを通じて、RAGの回答精度を当初の約60%から80%以上に向上させた。また、現場での実用性を高めるため、表示速度の改善や検索時の船舶選択機能、参照元の明示など、ユーザーインターフェース(UI)/ユーザー体験(UX)も改善した。
今回のプロジェクトで日本郵船は、Polaris.AIについて、RAGの回答精度向上など生成AIへの知見の深さや、開発の内製化への対応力、経営陣の熱意などを高く評価している。
日本郵船海務グループは「船の取扱説明書」に相当する完成図書は数百冊あり、本船のオペレーション、分解整備の手順などを調べる際に必ず熟読する非常に重要な書類だと説明する。同グループは、この膨大なページ数の中から調べたい項目に容易にたどり着く方法を以前から模索していたという。今後は、Polaris AIの技術力で課題を一つ一つ解決していくことを期待している。