アドビ、主要製品に「エージェント型AI」を統合へ–タスク実行の自動化を加速
今回は「アドビ、主要製品に「エージェント型AI」を統合へ–タスク実行の自動化を加速」についてご紹介します。
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エージェント型AIは現在、人工知能(AI)分野で最も話題になっているトピックである。エージェント型AIは、私たちが知っているAIアシスタンスをさらに一歩進めたものであり、ユーザーに代わって実際にタスクを実行する能力を備えているからだ。Adobeには、同社のアプリケーションやサービスを利用して、複雑な日常業務や創作作業に取り組んでいるユーザーが何百万人もいる。つまり、Adobeは、エージェント型AIを有効に活用できそうな企業の条件をほぼ完全に満たしており、この分野に全力で取り組む方針だ。
Adobeは米国時間4月9日にブログ記事を公開し、強力な製品群の一部(「Adobe Acrobat」「Adobe Express」「Adobe Photoshop」「Adobe Creative Cloud」)にAIエージェントをどのように統合するのかを一足早く明かした。ブログ記事によると、同社はエージェント型AIに対しても、生成AIと同様のアプローチを採用し、人々が自分の好きなことにもっと時間を費やせるように支援する機能を組み込んでいくという。
これらのAIエージェントがもうすぐどんなタスクを代行してくれるようになるのかを知りたい人は、本記事を読み進めてほしい。
Adobe Photoshopには、電柱や電線など、写真の背景に写り込んだ不要なものをワンクリックで削除できる「不要な要素の削除」機能など、エージェント機能に近い機能がすでにいくつか搭載されている。同社は「Adobe MAX」で、そうした機能を発展させた新しい「Actions」パネル(Photoshopに初めて搭載されるクリエーティブエージェント)を披露する予定だ。
Adobeによると、Actionsパネルを利用することで、Photoshopは画像を分析し、コンテキストを踏まえた編集を提案できるようになるという。編集を提案した後、1回のクリックで、そのアクションをユーザーに代わって実行も可能だ。ユーザーは自然言語(普段の会話で使用している言葉)を使って、1000種類以上のワンクリックアクションにアクセスし、目的のタスクを実行できる。
Adobeによると、この機能は、プロセスの処理を高速化するだけでなく、フィードバックや提案を提供することで、ユーザーがアプリケーションに習熟したり、ツールの効果的な利用方法を学んだりするのも支援するという。
Adobeは先ごろ、Premiere ProにAI機能「メディアインテリジェンス」を追加した。この機能は、自然言語を使用して、プロンプトをフィルタリングするのに役立つ。例えば、シーンやアングルを説明する自然言語、話し言葉やメタデータの要素(撮影日やカメラの種類など)を含む自然言語を使用できる。
Adobeはそれをさらに一歩推し進めて、AIエージェントの開発に取り組んでいる。このAIエージェントは、メディアに対する高度な理解を生かして、ラフカットの作成などのアクションをユーザーの代わりに実行できる。Adobeによると、多くの場合、プロジェクトを開始するときに最も難しいのは、適切なショットをすべて見つけて組み合わせることだという。このエージェントは、ユーザーに代わってすべてのコンテンツを整理し、ユーザーの指示通りにタイムラインに配置してくれるので、ユーザーはすぐに編集作業に取りかかることができる。
ユーザーが作業を開始すると、エージェントは提案をするだけでなく、ユーザーが複雑なタスクを効率的に処理する方法を学んで、スキルセットを拡充するのも助けてくれる。カラーグレーディングやオーディオミキシングを支援するエージェントも、Premiere Proのエージェント型AIに対するAdobeの壮大な未来のビジョンの一部である。