SAPが「RISE with SAP」発表−−サービスとしてのビジネストランスフォーメーション
今回は「SAPが「RISE with SAP」発表−−サービスとしてのビジネストランスフォーメーション」についてご紹介します。
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SAPはシンプルな契約と「サービスとしてのビジネス変革」(Business Transformation as a Service)の提供を通じて、より多くの顧客をクラウドに移行させていく考えだ。
SAPの最高経営責任者(CEO)Christian Klein氏によれば、ビジネス変革は今やすべての企業が取り組むべき課題であり、SAPは新サービス「RISE with SAP」を通じて、ビジネス変革に必要なものをワンストップで提供していく。「インテリジェントエンタープライズへの変革が今ほど重要になったことはない」とKlein氏は言う。SAPは、ビジネスプロセスインテリジェンスの専門企業Signavioの買収計画も明らかにした。
SAPはインテリジェントエンタープライズへと変革する企業のための「コンシェルジュ」として、サービス品質保証(SLA)、運用、サポートなどを1つの契約で管理できるようにすることを目指す。
S/4HANAの最高執行責任者(COO)でSAPのProduct Successチームを統括するSven Denecken氏は、「RISE with SAPはゲームチェンジャーになるとみている」と言う。RISE with SAPは顧客との契約を一本化し、サブスクリプションモデルを提供していく。これにはテクノロジー以外のサービスも含まれる。これまではインテグレーターやパートナーに託してきた機能も部分的に自社で提供していく考えだ。
RISE with SAPは顧客をクラウドへと移行させる広範な計画に向けた最初の一歩だ。同社は2020年10月、単一のデータモデルへの移行と、顧客との契約をラインセンスモデルからクラウドサブスクリプションモデルに積極的に転換する大規模な計画を明らかにした。SAPの第4四半期の業績は当初の予測を上回るものとなりそうだ。
RISE with SAPの主な内容は以下のとおり。
Denecken氏によれば、RISE with SAPには複数のパートナーが関与している。パブリッククラウドの4大プロバイダー(Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud、Alibaba)とも連携しているが、インフラは抽象化される。RISE with SAPの発表には他のパートナーとともにMicrosoftの最高経営責任者(CEO)Satya Nadella氏も参加した。SiemensやLiveKindlyもKlein氏とともに登壇した。
RISE with SAPは、SAPが顧客関係の管理を強化し、「ビジネス変革」という切り口によって、顧客と長期的なエンゲージメントを築くことを可能にする。一本化された契約の下で、SAPがテクノロジーを管理し、さまざまな関連サービスを提供する。Denecken氏は「クライアントによってビジネス変革の道筋は異なるが、継続的に支援していきたい」と説明した。
SAPによると、すでに100を超える企業がRISE with SAPモデルで事業を展開しているという。パートナーのサービスはRISE with SAPに組み込まれている場合と、エコシステムを形成している場合がある。