5G✕エッジコンピューティングがインパクトをもたらす6の業界
今回は「5G✕エッジコンピューティングがインパクトをもたらす6の業界」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
5Gとエッジコンピューティングの組み合わせの話題になるとよく出てるのが、「不可分の関係」「極めて相性がいい」といった表現だ。この2つの技術の相乗効果は極めて高く、理想的な組み合わせだと言っていいだろう。
その理由は、データをそのデータが生成されたデバイスや、ローカルのコンピューターやサーバーで処理する分散型のオープンなITアーキテクチャーであるエッジコンピューティングの能力が、4Gの10倍以上高速な通信が可能な5Gの能力によってさらに強化されるためだ。
業界関係者は、この2つの技術の組み合わせは、アプリケーションのパフォーマンスを劇的に改善し、リアルタイムで大量のデータを処理することを可能にすると述べている。
IEEEのシニアメンバーであり、Oku Solutionsの最高経営責任者(CEO)を務めるDavid Witkowski氏は、「エッジコンピューティングに5Gを使用する主な理由は、モバイルクライアント、モバイルネットワークコア、クラウドコンピューティングリソースの間の往復データ遅延を低減するためだ」と説明している。
Witkowski氏は、5Gとエッジコンピューティングを利用すれば、コンピューティングの負荷を現実的なコストで大規模にモバイルデバイスへオフロードすることが可能になると付け加えた。
PwC USのプリンシパルで、戦略コンサルティング事業Strategy&のシニアメンバーであるDan Hays氏は、エッジコンピューティングは「5Gとの相性が極めてよい」と述べる一方で、商業的には課題もあると警告している。
「エッジコンピューティングの技術はかなり成熟してきたが、ビジネスモデルはまだ新しく生み出されつつある状態だ」とHays氏は言う。「エッジデータセンターの最適な配置についてはまだ結論が出ていないことが多い。これまでは、どれだけエッジデータセンターをモバイル要素の近くに置かなければならないかが議論になってきた。また、エッジコンピューティングの初期の事例はすでに試行されているが、この新たなインフラの費用を誰が負担し、遅延とネットワークトラフィックの減少で得られる恩恵を誰が享受するかということについて、まだ課題は残っている」
5Gは生まれたばかりの段階にあり、取り組むべき技術的な課題もまだ残っている。Ensonoのクラウド事業担当ゼネラルマネージャーであるSean Roberts氏は、「5Gは周波数が高く、波長が短いため、建物などの障害物の陰に回り込むことができない場合もある」ことに加え、5Gは「環境の影響を受けやすい」と述べている。