米国の転職者の確定拠出年金を集約するCapitalizeがシリーズAで13.1億円を調達

今回は「米国の転職者の確定拠出年金を集約するCapitalizeがシリーズAで13.1億円を調達」についてご紹介します。

関連ワード (401(k)、Capitalize、資金調達等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


米国で会社を辞めたことのある人なら、確定拠出年金の401(k)をそのまま置いてきたかもしれない。

そしてもしあなたが多くの米国人と同じく数年ごとに転職しているなら、複数の401(k)プランが複数の会社に分散してそれぞれ処理されている可能性が高い。

多くの人が分散した口座をまとめる手間をかけようとはしないので、年とともにお金を失っているおそれがある。

そこへ登場したのがCapitalize(キャピタライズ)だ。ニューヨーク拠点のスタートアップは、まさにこの問題を解決するべく、散逸した401(k)口座を見つけ、IRA(個人退職年金)を設定して年金プランをまとめるところまで、本人が手間をかけずにできるプラットフォームを提供する。無料で。

この会社は、プラットフォームを拡大するためにシリーズAラウンドで1250万ドル(約13億1000万円)を調達した。Canapi Venturesがラウンドをリードし、既存出資者のBling Capital、Greycroft、RRE Ventures、およびWalkabout Venturesも参加した。

オーストラリア出身のGaurav Sharma(ガウラヴ・シャルマ)氏は、金融業界で長年仕事をした後に同社を共同設立した。

「私が投資を楽しんでいたとき、いろいろと内面を探るうちに401(k)市場全体にあるさまざまな問題を見つけました」と同氏は振り返った。「その1つは、個人の年金口座が雇用者と紐づけられていることです」。

シャルマ氏によると、転職する人の約3分の1が、401(k)プランを現金清算して付随する違約金を払っているという。

「別の数百万人は、長年放置したままにしています。それはお金の移動手続きが複雑だからです」と彼は言った。

シャルマ氏は、CTOのChris Phillips(クリス・フィリップス)氏と2人で2019年後半にCapitalizeを設立し、2020年3月にはBling Capitalのリードで200万ドル(約2億1000万円)のシードラウンドを完了した。そして2020年9月に正式スタートしたこのロールオーバープラットフォームは、以来1000万ドル(約10億5000万円)近くの資金を扱ってきた。

「2020年夏、パンデミックの影響で多くのレイオフがありました」とシャルマ氏は語った。「だから、ベータテスト中の早期ユーザーの多くは、レイオフにあった人たちでした」。

私はCapitalizeの提供するものが、他のファイナンシャルアドバイザーと何が違うのか、気になって尋ねてみた。シャルマ氏によると、違いはそのプロセスと資格要件にあるという。

「アドバイザーは手続きの一部を助けてくれますが、やり方はまったくの手作業です。その点、私たちは、消費者が退職年金を見つけまとめるのを手伝うオンラインプラットフォームを持っています」とシャルマ氏は語った。「しかも、アドバイザーを頼むためには数十万ドル(数千万円)の資産を持っている必要があります」。

それがシャルマ氏を動かした理由の1つだった。

「たとえ資産が500ドル(約5万2500円)でも50万ドル(約5250万円)でも、私たちはお手伝いします」と彼は言った。

上にも書いたとおり、Capitalizeのサービスは消費者にとって無料だ。サイトへ行けば、彼らが統合プロセスを引き受けてくれる。IRAを開設する必要があれば、それもプラットフォームが助けてくれる。

「IRAについては、フィンテックプロバイダーの商品と有名企業の商品とを比較できるようにしています」とシャルマ氏は説明した。もしCapitalizeが、フィンテックプロバイダーと関係を築いていれば、紹介報酬を受取る。これはNerdWalletやPlicygenius、Credit Karmaなどと同様のビジネスモデルだ。

そして、ユーザーがすでにIRAを持っている場合でも、Capitalizeは年金の統合を手助けする。

またCapitalizeは雇用主向けにも、辞めていく社員を支援するための「オフボーディング」サービスを無料で提供している。「転職のタイミングですばやくロールオーバー(資金移動)するため」だとシャルマ氏は語った。

「これは雇用者にとってもすばらしいことで、管理費用を節約し、受託者リスクを減らすことにもつながります」とつけ加えた。

Canapi VenturesのパートナーであるJeffrey Reitman(ジェフリー・ライトマン)氏は、43の銀行とLP(リクイディティ・プロバイダー)が参加している彼のフィンテックベンチャーファンドが、Capitalizeのチームとプラットフォームにいくつかの点で魅力を感じたと語った。

彼はまずシャルマ氏について、求人、会社構築、意思決定に関して「最高のアーリーステージCEOの1人」と評した。

Canapiでは、自社の副社長らと家族にCapitalizeが早期ベータだったころにサービスを試用させた。

ライトマン氏によると、プラットフォームは「魔法のように働いて手続きのストレスを大いに取り除いてくれた」と言っていたとのこと。

「そんなに良い反応を示す人が近くにいるということは、有望なサービスであることの証拠です。出資を決める後押しになりました」とライトマン氏はいう。

Capitalizeの「ミッション主導」アプローチにも魅せられているライトマン氏は、銀行とLPの約80%がIRAなどの年金商品を扱っていることを指摘した。

「その多くは本質的にデジタルなので、銀行が商品群をさらにデジタル化するために行おうとしていることと、Capitalizeができるだけ多くの人たちの摩擦を減らすためにやろうとしていることとの間には、たくさんのシナジーがあるはずです」。

将来に向けて、Capitalizeは新たな資金を使ってサービスの改善と合理化を行い、テクノロジーへの投資をつづけていくつもりだ。

画像クレジット:lvitma / Shutterstock


【原文】

If you’ve ever left a job, chances are you left your 401(k) plan along with it.

And, if you’re like many Americans and change jobs every few years or so, you could have multiple 401(k) plans spread out at various companies, doing their own thing.

Many of us don’t deal with the hassle of trying to consolidate accounts, which can lead to lost money over many years.

Enter Capitalize. The New York-based startup aims to address this very problem with a platform that it claims makes it virtually painless to locate misplaced 401(k) accounts, select and open individual retirement accounts (IRAs) and consolidate retirement plans — for free. 

And it’s just raised $12.5 million in a Series A round to help grow that platform. Canapi Ventures led the round, with participation from existing backers including Bling Capital, Greycroft, RRE  Ventures and Walkabout Ventures. 

Australian-born Gaurav Sharma co-founded the company after years of working in traditional finance.

“While I enjoyed investing, I started peeling back the layers and saw a host of systemwide problems with the 401(k) market,” he recalls. “One of those being that our accounts are tied to our employers.”

Sharma said that about one-third of the people who change jobs end up cashing out their 401(k) plans, and paying the related penalties.

“Another several million leave it behind for an extended period of time, ultimately because it’s complicated to move the money,” he said.

Sharma teamed up with CTO Chris Phillips in late 2019 to form Capitalize, which went on to raise a $2 million seed round last March led by Bling Capital. Since its formal launch last September, the rollover platform has processed almost $10 million in volume.  

“There were a lot of layoffs during the summer last year as a result of the pandemic,” Sharma said. “So a lot of our early users while we were in beta were people who had been impacted by those layoffs.”

I was curious about how Capitalize’s offering differs from the services that financial advisors provide. According to Sharma, the difference lies in the process and eligibility requirements.

“If you have an advisor, they will help you do some of this but in a really manual way, whereas we have built an online platform to help consumers find and consolidate retirement accounts,” Sharma told TechCrunch. “And usually, you have to have a few hundred thousand in assets to even get an advisor.”

That was one of the things that motivated Sharma.

“Whether you have $500 or $500,000 in assets, we’ll help you,” he said.

As mentioned above, Capitalize’s service is free to consumers, who can go to the site and let the company manage the consolidation process for them. If they need to open an IRA, the platform can help them do that, too.

“We help them compare IRAs from leading fintech providers and established institutions,” Sharma explained. If Capitalize has forged a commercial relationship with one of those providers, it is compensated by them for the referral in a model that is similar to NerdWallet, Policygenius and Credit Karma.

And if they already have an IRA, Capitalize will still help with consolidation.

Capitalize also offers employers a free offboarding service to help departing employees “roll over quickly at the point of job change,” Sharma said. 

“This is also great for the employer, who can save money on administrative fees and reduce fiduciary risk,” he added.  

Canapi Ventures partner Jeffrey Reitman said his fintech venture fund, which has about 43 banks as LPs, was attracted to a number of things about Capitalize’s team and platform. 

First off, he described Sharma as “one of the best early-stage CEOs” he’s seen when it comes to recruiting, company building and decision making.

Canapi also had one of its VPs and family members try out the product in its early beta format.

They said, according to Reitman, that the platform “worked like magic and removed so much friction in the process.”

“So when you have a team member that has such a strong reaction to it, that’s such a validator of what it can be at scale,” he told TechCrunch. “That made it a bit of a no-brainer for us.”

Besides also being drawn to the company’s “mission-driven” approach, Reitman noted that about 80% of its existing bank LP base has existing IRA and individual retirement account products.

“Many of them are digital in nature, we believe there should be a lot of synergies between what banks are trying to accomplish as they further digitize their product suite and what Capitalize is looking to accomplish in reducing friction for as many people as possible in that process.”

Looking ahead, Capitalize plans to use its new capital to refine and streamline its product, and continue to invest in technology.

(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Nob Takahashi / facebook )

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4752:
2021-02-17 03:36

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