DX推進時代にこそ考えるべき「バイモーダル」–人材や組織、文化の多様性
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保守的か、先進的か――こうした二元論的な議論はしばし話題に上がり、ITにおいても社会的なデジタルトランスフォーメーション(DX)ブームの中、その推進において人材や組織、文化などのさまざまな点から意見が交わされる。その現実解をどう導き出せば良いだろうか。5月にオンライン開催された「AWS Summit」で講演を行ったクレディセゾン IT戦略部 デジタルイノベーション事業部 専務執行役員 CTO兼CIO(最高技術・情報責任者)の小野和俊氏に尋ねた。
小野氏の略歴は、大学卒業後にSun Microsystemsに入社し、米国勤務時代にシリコンバレーのベンチャー文化に触れ、データ連携ツール「DataSpider」の開発とそのためのアプレッソを創業した。2013年にデータ連携基盤「HULFT」などを手掛けるセゾン情報システムズと資本・業務提携し、その後にセゾン情報システムズがアプレッソを子会社化。小野氏はセゾン情報システムズの常務取締役 CTOを経て、2019年にクレディセゾンのCTOに就任した。同社では「デジタルセンター」を設立してDXの推進を担うとともに、現在はIT部門も所管する。
転機は2013年のセゾン情報との提携だったという。それ以前は開発者・ベンチャー起業家として、アジャイルやスピード感、斬新さを特徴に新しいモノを次々に生み出す「モード2」タイプだった。セゾン情報は、クレジットカード業界では先進性で知られるクレディセゾンの情報システム子会社だったが、金融業界としての信頼性、安全性、堅牢性などを大事にする文化を持つ。
アジャイル型に対するウォーターフォール型、あるいは斬新性に対する保守性といったイメージのギャップがあっただろう。文化や価値観など違う相手との提携に、周囲からは心配する声も聞かれたそうだ。社長としてやりたいことを即決でき、技術重視でスピード開発を行えていた環境から、稟議や調整なども必要な環境に変わり、スピードが低下して、「自分のやり方が合わないのではないかと感じる時期があった」(小野氏)という。
しかし、半年ほどして小野氏は、自身とは違ったセゾン情報のやり方にも合理性があることを感じ始めた。「アジャイルとウォーターフォールそれぞれ良さを知り、プロジェクトの性質や事業のステージに応じて、デジタル的なやり方や伝統的なやり方の割合を変えるといったことに気が付いた。いろいろな人と会話をする中で、Gartnerがこの状態を『バイモーダル』と表現していると知り、私もこの言葉を使わせてもらいながら、バイモーダルのIT戦略を掲げるようになった」と振り返る。
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2021-05-23 22:20大人の事情ですけど。 IOCとしては、東京オリンピックを中止はもちろん、延期もできません。 今年にやらないと、IOCと多くの国際競技団体(IF)が経営破綻しかねない。リオ(2016年)の放映権料で得た収入をほぼ使い切っていて、今年の秋に東京…