テスラが超高速モデル「Model S Plaid」の発売イベントを開催

今回は「テスラが超高速モデル「Model S Plaid」の発売イベントを開催」についてご紹介します。

関連ワード (Elon Musk、EV、Model S、Tesla等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Tesla(テスラ)はついに、待ちに待った、そして一度は予定を変更した、超高速モデル「Model S Plaid(モデルSプレイド)」の発売イベントを、カリフォルニア州フレモントの工場で開催した。同社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は「金曜日の夜に25台の納車から開始して、その後は週に数百台の規模へと拡大していき、次の四半期には週に1000台に達する予定」と、このイベントで語った。

このModel Sの最新仕様に大きなサプライズはなかった。新設計のバッテリーパック、改良されたヒートポンプ、そしてモーターにカーボンで覆われたローターを採用し、空気抵抗係数は0.208という新記録を達成した。この数値は、おそらく新進気鋭のEVメーカーであるLucid Motors(ルーシッド・モーターズ)を揶揄することになるだろうと、マスク氏は強調した。2021年末に生産開始が予定されているLucid Air(ルーシッド・エア)の空気抵抗係数は0.21だ。

Tesla Model SのデザイナーであるFranz von Holzhausen(フランツ・フォン・ホルツハウゼン)は「いくつかの記録を破る」ための準備として、ハンマーを振り回しながらイベントを開始。そして、ダブステップの心地よいサウンドに合わせて、黒く輝くモデルSでテストコースを走り、ステージに滑り込んできたマスク氏を紹介した。

「このフレモントで最初に製造されたModel Sを納車してから9年が経ちました。ほぼ10年目となる今、私たちはPlaidでまったく新しいレベルに到達したと思います」と、マスク氏は会場に集まった多くのファンに向けて語った。「ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちの商品企画は映画『スペースボール』から取ったもので、星が格子状(plaid)に見えるほどの高速という意味です。なぜこのように馬鹿げたほど速いクルマを作るのか。それは持続可能なエネルギーの未来にとって、非常に重要な意味があると、私は考えているからです。電気自動車が、間違いなく最高のクルマであると、示す必要があるということです。持続可能なエネルギーのクルマは、最速のクルマであり、最も安全なクルマであり、あらゆる面で最も優れたクルマになる、ということを明確にする必要があるのです」。

この4ドアセダンの電気自動車は、0-60mph(約96km/h)を1.99秒で加速する。マスク氏によれば、これまで市販車が破れなかった2秒の壁を初めて破ったという。最高出力は1020馬力。最高速度は(適切なタイヤを装着した場合)時速200マイル(322km/h)に達する。そして1/4マイル(約400m)を9.23秒で走り切ることができると、マスク氏と同社のウェブサイトは述べている。バッテリーは1回の充電で390マイル(約628km)の距離を走行可能だが、デュアルモーター構成では412マイル(約663km)まで伸びると、マスク氏は付け加えている(Model S Plaidは3モーターを搭載)。急速充電の速度が向上したことにより、わずか15分の充電で187マイル(約300km)の距離を走ることができるという。

この新型Model Sには新しいバッテリーパックも搭載されているが、マスク氏はその詳細については語らなかった。モーターのローターにカーボンスリーブを採用したことについては、かなりの時間を割いて説明した。カーボンスリーブローターは、その難しさから量産型の電気モーターに採用されたのは初めてのことだとマスク氏は主張する。その結果、モーターの最大回転数は20000rpmに達した。

Plaidの空調システムを動かす新型ヒートポンプは、寒冷地における航続距離を30%向上させ、キャビンの暖房や凍結を溶かすために必要なエネルギーが50%少なくて済むため、寒冷地でのバッテリー劣化を抑えられると、マスク氏はいう。

画像クレジット:Tesla(スクリーンショット)

Model Sのインテリアにもいくつかのアップデートが施された。米国運輸省道路交通安全局も注目する大胆な操縦桿型ステアリングホイールや、横型になった17インチ「シネマティック・ディスプレイ」、ベンチレーション機能内蔵フロントシートなど、すでに明らかになっていたものもある。GPUはPlayStation 5(プレイステーション5)レベルらしい。TechCrunchは、このイベント中に、車内でCD Projekt Red(CDプロジェクトレッド)の「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」をプレイしている人がいたことに気づいた。

このクルマのソフトウェアは、ドライバーの行動から学習し、ドライバーのニーズに適応するように設計されている。例えば、自宅の車庫から公道までドライブウェイをバックで出ることが多い人の場合、クルマはその場所をジオコーディングし、 Autopilot(オートパイロット)システムがドライバーに代わって自動的にその動作を行うようになる。

「クルマがあなたの心を読み、あなたの必要な操作は最小限で済むようになります」と、マスク氏は述べている。

12万9990ドル(約1420万円、日本での価格は1599万9000円)からという価格で販売されるModel S Plaidの最初の納車は、その性能をさらに引き上げた「Model S Plaid+(モデルSプレイドプラス)」の生産取り止めをマスク氏が正式発表したのと同じ週に行われた。テスラが5月に自社ウェブサイトで予約受付を中止したことで、Plaind+の発売は中止されたのではないかと憶測されていた。

関連記事:マスク氏がTesla Model S Plaid+発売に対し正式にブレーキ

「今週、Model Sはプレイド速度へ」と、米国時間6月6日にツイートしたマスク氏は「Plaid+はキャンセルされました。必要ありません。Plaidのスピードがあまりにも速いので」と続けた。

マスク氏はこのクルマの運転感覚が「言葉では表現できない大脳辺縁系の共鳴」のせいで宇宙船に似ているとツイートしているが、それがどういう意味なのかはわからない。

関連記事
・テスラが「レストランサービス」用途として新たに商標を出願、食事をしながらEVを充電
・AMDがテスラの新しいModel SとModel XがRDNA 2採用とCOMPUTEX 2021基調講演で発表
・テスラが車内カメラでAutopilot使用中のドライバーを監視

画像クレジット:Screenshot/Tesla


【原文】

Tesla finally held the long-awaited, and once rescheduled, “delivery event” for its ultra-fast Model S Plaid at its factory in Fremont, California. The electric vehicle company will begin with 25 deliveries on Friday evening, expanding to several hundred cars per week and a thousand cars per week in the next quarter, CEO Elon Musk said at the event.

There were no huge surprises with the newest iteration of the Model S, which features a new battery pack design, an improved heat pump, carbon over-wrapped rotors on the motors and a new record for drag coefficient of 0.208, a figure that Musk emphasized as perhaps a poke at up-and-comer Lucid Motors. The Lucid Air, which is slated to go into production later this year, has a drag coefficient of 0.21.

While wielding a sledgehammer as prep for “breaking a few records,” Tesla Model S designer Franz von Holzhausen kicked off the event, introducing Musk himself, who drove a shiny black Model S around the test track, gliding right onto stage to the dulcet sounds of dubstep.

“This is nine years since we delivered the first model S, the first car produced here in Fremont, so almost a decade, and I think we’ve really taken it to a whole new level with Plaid,” said Musk to an audience of adoring fans. “Some of you may know that our product plan is stolen from ‘Spaceballs,’ we’ve gone Plaid speed. So…why make this really fast car, that’s crazy fast and everything, and I think there is something that’s quite important to the future of sustainable energy, which is that we’ve got to show that an electric car is the best car, hands down. It’s gotta be clear, like, man, sustainable energy cars can be the fastest cars, can be the safest cars, can be the most kick-ass cars in every way.”

The four-door electric sedan goes from 0 to 60 in 1.99 seconds, which Musk says breaks the two-second barrier that no production car has ever been able to break. It produces 1,020 horsepower, has a top speed of 200 miles per hour (with the proper tires) and can complete a quarter mile in 9.23 seconds, according to Musk and the company’s website. The battery can travel 390 miles on a single charge, but Musk added the car can go to 412 miles with the dual motor configuration (The Model S Plaid has a tri-motor set up). The improved charging speed gives drivers 187 miles of range in just 15 minutes.

The new Model S also has a new battery pack, but Musk didn’t elaborate past that detail. He spent considerable time describing the carbon-sleeved rotors for the motor, which Musk claims is a first for a production electric motor due to the difficulty of pulling it off. The end result is a motor that goes up to 20,000 RPM.

The new heat pump that powers the Plaid’s HVAC system has 30% better cold weather range and requires 50% less energy for cabin heating and freezing conditions, meaning little degradation in cold weather, said Musk.

Image Credits: Screenshot/Tesla

The interior of the Model S also has a number of updates, some that have already been revealed, including a yoke steering wheel — which has raised eyebrows and has the attention of the National Highway Traffic Safety Administration — a panoramic main screen and ventilated front seats. The GPU is apparently at the level of a PlayStation 5. (TechCrunch noticed that someone was playing CD Projekt Red’s Cyberpunk 2077 in the vehicle at one point during the event.)

The software of the car is designed to learn from the driver’s behavior, adapting to the driver’s needs so that if, say, you tend to back out of your driveway in a certain way, the car geocodes to that location and eventually does that action for you via the autopilot system.

“It’ll just keep minimizing the amount of input that you need to do until the car just reads your mind,” said Musk.

The first deliveries of the vehicle, which starts at $129,990, come the same week Musk officially announced plans to cancel production of the Model S Plaid+, what was meant to be a faster version of the Plaid version of the Model S. Tesla stopped taking pre-orders for the vehicle on its website back in May, prompting speculation that the Plaid+ was off the table.

“Model S goes to Plaid speed this week,” Musk tweeted on Sunday. “Plaid+ is canceled. No need, as Plaid speed is just so good.”

Musk described driving it as akin to powering a spaceship in a tweet due to the car’s indescribable “limbic resonance,” whatever that means.

 

(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

【図解】「EV(電気自動車)」とは?|HV・PHV・FCVとの ...

【工学博士監修】EVとは一般的に「電気自動車」と呼ばれますが、厳密な定義は異なります。また、HVやPHV・PHEV、FCVとの違いがわからない人も多いのではないでしょうか。この記事では、EVの分類のほか、仕組みや構造をイラストでやさしく解説します。

電気自動車 全メーカー別カタログ|EVsmart

電気自動車のメーカー別一覧ページです。EVsmart独自調査で全メーカーのモデルや車種を紹介します。純電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)を発売しているメーカーや、ユーザーに人気の車種ベスト8も紹介。

電気自動車(EV)総合情報サイト|日産

日産の電気自動車(EV)総合情報サイト。電気自動車の基本情報をはじめ、最新情報や、日本全国をEVで走った体験レポートなど、電気自動車を知ってもらうための情報を色々な視点から集めた総合サイトです。

EV車とは?EV車に乗るメリットやデメリットも徹底解説|中古 …

EV車とは?EV車に乗るメリットやデメリットも徹底解説 グーマガジンは中古車情報など車業界の情報が盛りだくさん!

2021年は改めて「EV」に注目したい。なぜなら、EVの弱点が ...

航続距離が大幅にアップしたモデルが多く登場し、購入時に受けられる補助金制度も充実。2021年は改めてEVを見直す機会となりそうだ。おさえておきたいトピックを3つほど挙げて解説していこう。 【解説してくれた人】 カーITジャーナリスト・会田 肇さん自動車雑誌編集職を経てフリーに。カ...

EVは時代遅れに「エンジンのまま完全カーボンフリー」を実現 ...

先日、マツダMX-30のEV版を試乗する機会を得た。EVに試乗するたびに思うのだが、街中で一般的な移動目的で車に乗る場合、ガソリン車と比べてEVのほうが快適である。まず静かで振動が少ない。さらに加速性能にも優…

電子ボルト - Wikipedia

電子ボルト (エレクトロンボルト) 記号 eV 系 SI併用単位(SI単位で表される数値が実験的に得られるもの) 量 エネルギー SI 1.60 2 17 6 63 4 × 10 −1 9 J (正確に) 定義 電子1個を1Vの電位差で加速したときに得るエネルギー

2030年代に入っても「EVが主流になることはない」これだけの ...

12月17日、日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)がオンラインで記者団の取材に答え、政府が2050年に温室効果ガス排出を「実質ゼロ」にする目標を打ち出したことに対し、「自動車業界のビジネスモデルが崩壊してしまう」「日本は火力発電の割合が大きいため、自動車の電動化だけでは二酸化炭素(CO2)の排出削減につながらない」と懸念を示し注目を集めた。電気自動車(EV)へのシフトは本当に現実的なのか? 戦略プランナーとして30年以上にわたりトヨタ、レクサス、ソニー、BMW、MINIのマーケティング戦略やコミュニケーション戦略などに深く関わり、話題作『マツダがBMWを超える日』(講談社+α新書)などの著作で知られる山崎明氏は、メーカー・ユーザー両方の状況をよく知る立場から、世界的にEVが主流になるとの見方に対し4つの疑問を投げかけ、中国もHVを重視する方向に転じた事実に目を配るべき、と指摘する──。

2020年は大手メーカーによるEVが勢揃いする:いま注目すべ …

2020年は大手を含むさまざまな自動車メーカーから、電気自動車(EV)が発売される。EVを主軸する戦略を打ち出したフォルクスワーゲン、アウディやBMWといった高級ブランド、リヴィアンなどの新興ブランド、アストンマーティンやロータスといったスポーツカーまで、『WIRED』UK版が注目する10モデルを紹介しよう。

中国でテスラ超えの大ヒット! 激安EV「宏光ミニ」をなぜ日本 ...

 · 東京都が2030年までに都内で販売される新車について脱ガソリン車とすることを発表。政府も2035年までに純ガソリン車の新車販売を禁止する方針を明らかにしている。 しかし、現在販売されているEVはまだガソリン車と比較すると高額で、2020年12月25日にトヨタが発売を開始した2人乗り超小型EV ...

COMMENTS


40939:
2021-06-14 13:34

水素を発生させてたとか!?w

Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
図書印刷ら3社、AIを活用した外観検査システムを開発–書籍の不良箇所を検知
IT関連
2022-10-01 14:44
ストレスなく付き合えるリノベ業者を探せるネットワークのEanoが6.5億円を調達、コロナ需要が追い風に
ネットサービス
2021-05-24 06:26
ラウンドアップ:進むデジタルマーケティングへの生成AI活用–業務はどう変わる
IT関連
2023-12-31 00:42
インド政府がソーシャルメディアやストリーミングサービス企業に厳しい新規制を発表
ネットサービス
2021-03-02 03:20
SolarWinds攻撃のハッカー、米連邦検察官事務所のメールアカウントも侵害
IT関連
2021-08-03 21:47
富士通、首都圏の固定的なオフィスを縮小、データ活用で働き方の可視化を推進
IT関連
2023-09-28 16:57
Go言語で記述されたマルウェア「Chaos」、「Windows」や「Linux」で拡散中
IT関連
2022-10-01 18:51
ウイングアーク1st、「物流の2024年問題」で商工中金などと連携–運輸業向け支援基盤を提供
IT関連
2023-04-15 21:01
2021年も巧妙だった不正メール–日本での傾向と手口、予想
IT関連
2022-02-01 23:35
日立、戦略的なOSS活用をグローバルで推進する組織「OSPO」を設立
IT関連
2024-11-13 07:48
「Windows 11」プレビュー版、サードパーティーのウィジェットが利用可能に
IT関連
2023-01-31 05:33
グーグル「Chromebook」10周年、「Chrome OS」に複数の新機能
IT関連
2021-03-11 08:49
DNS脆弱性の発表で知られるダン・カミンスキー氏が死去–享年42歳
IT関連
2021-04-27 18:02
コニカミノルタジャパンがタレントマネジメントの先に見る会社のあり方
IT関連
2022-07-13 03:05