マイクロソフト、ハイブリッドワークを推進する日本独自策を開始
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日本マイクロソフトは2月3日、パートナーと提携して顧客のハイブリッドワーク(オフィスや自宅など就業場所を柔軟にできる働き方)移行を支援する日本の独自施策「Microsoft Hybrid Workforce Alliance」を発表した。同日にこの活動を開始させた。
この日に記者会見したモダンワーク&セキュリティビジネス本部長の山崎善寛氏は、「『Windows 365』のようなソリューションは中小企業の顧客からも多くの引き合いをいただいている。日本は地方に行けば行くほど『ハイブリッドワークの実現や高度なテクノロジーの実装が難しい』との声を長らく聞いてきた。大企業の要望も含めて対応していく」と、活動の方向性を語った。この施策におけるアライアンスでは、2023年6月までにパートナー100社の150サービスおよび30件の事例発信を目指しているという。
日本マイクロソフトは、コロナ禍の就労環境を踏まえた「ハイブリッドワーク」を推奨している。米Microsoftは、2021年5月に従業員が労働環境の柔軟性を求めていると同時に、従業員同士のつながりを求める「ハイブリッドパラドックス」と呼ぶ現象が発生していることを指し示した。同年9月には、オフィスや自宅など就労の場を限定せず、対面やオンラインで働けるハイブリッドワークという発想に至っている。
ハイブリッドワークの実現で課題となるのが、新規PCのキッティングやエンドポイントの管理になる。同社は、「Microsoft Intune」や「Configuration Manager」などの製品群で、PCやモバイルデバイスの遠隔管理を実現してきたものの、情報システム部門の負担は増すばかりで、現在は前述した管理機能を兼ね備えた」統合管理ソリューション「Microsoft Endpoint Manager」に注力する。「各端末の状況を分析し、レポーティングから運用管理まで一元管理するソリューション。あらゆる層のエンドポイントプラットフォームを管理できる」(山崎氏)
今回のMicrosoft Hybrid Workforce Allianceは、ハイブリッドワークの実現をビジネスとして展開するのが主目的になる。これ以前には、2020年2月に発足した「Azure Virtual Desktop(AVD) Biz Drivers Meeting(発足時点の参加企業は8社)」、2021年7月に発足の「Windows 365(W365)/AVD Partner Alliance(同40社)」があり、これらを前身として拡張したMicrosoft Hybrid Workforce Allianceは、CSP(クラウドソリューションプロバイダー)やLSP(ライセンスソリューションパートナー)、ハードウェアやソフトウェアを再販売するリセラーパートナー、Windows搭載PCを製造するOEMパートナーが加わる。
山崎氏は、「単純に各パートナーが一つのプログラムを回すのではなく、パートナー同士の情報交換や、複数パートナーで顧客にワンストップでソリューションを提供する枠組みに成長させたい。技術情報の交換によって新ソリューションの可能性を高め、共同マーケティング施策なども含まれる」と概要を説明した。
Microsoft Hybrid Workforce Allianceの中核をとなる幹事パートナーは、AZPower、JBCC、JBサービス、SB C&S、SBテクノロジー、SCSK、TIS、TOSYS、ウチダスペクトラム、ソフトクリエイト、ネットワールド、パーソルプロセス&テクノロジー、大塚商会、日商エレクトロニクス、日鉄ソリューションズ、日本ビジネスシステムズ、日本ユニシス、富士ソフトの18社が名を連ねる。
日本マイクロソフトでは、アライアンスで上述の目標を掲げるが、「Windows 365は既に35ソリューション、AVDは48ソリューションを提供している」(山崎氏)ため、目標実現可能だという。また日本独自施策として展開する理由を山崎氏は、「グローバルもビジネスの内容に即した各種プログラムを用意しているが、国内は全てのシナリオを提供できるパートナーがそろっているため」と説明した。
さらに山崎氏は、「クラウドビジネスに着手していないパートナー。クラウド技術の採用が遅れているパートナーや、相対する顧客も(クラウドシフトが)進んでいない地域で活動しているパートナーに参画してほしい」と述べ、国内のクラウド化推進やハイブリッドワークの実現が背景にあるとも語った。