マイクロソフト、「Azure」でArm版VMのプレビューサポートを開始
今回は「マイクロソフト、「Azure」でArm版VMのプレビューサポートを開始」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Microsoftは米国時間4月4日、Azure仮想マシン(Azure VM)上でのArmサポートのプレビュー版を提供したと発表した。これはAmpere Computingとの長きにわたる協業を通じて生み出された成果だ。Ampereは、サーバー向けプロセッサーを手がける新興企業だ。同社は2021年、Microsoftや騰訊(テンセント)が顧客として名を連ねていると明らかにしていた。
AzureのホストOSおよびWindows OSプラットフォーム担当製品管理ディレクターであるHari Pulapaka氏は、Twitterに「当社はAzure上でArmもサポートするようになった。AmpereプロセッサーをAzureに搭載し、ルートホストOSとしてWindowsを利用できるようにするまでの道のりは長かった!また開発者向けとして、Arm版仮想マシン(VM)上で稼働する『Windows 11』のプレビュー版サポートも実現している」と記すとともに、「Azure上でのVMサポートを求めていたすべてのWindows開発者に、それが実現したと伝えたい」と記している。
Microsoftによると、Armベースのプロセッサーである「Ampere Altra」を搭載したAzure VMは、x86をベースにした同レンジのVMと比べると、スケールアウト時のワークロードで最大50%の価格性能比の向上を実現しているという。また、これらの新VMはウェブサーバーやアプリケーションサーバー、オープンソースのデータベース、ゲームサーバー、メディアサーバーなどにも適しているという。
このプレビュー版はまず、「West US 2」(米国西部2)と「West Central US」(米国中西部)、「West Europe」(西ヨーロッパ)の各リージョンで提供が開始されている。
Microsoftの発表によると、Azure VMの「Dpsv5」シリーズと「Epsv5」シリーズは、最大3.0GHz駆動のAmpere Altraプロセッサーを特長としているという。また、これら新VMには最大64基のvCPUを搭載でき、vCPUごとのメモリー設定は2GiBと4GiB、8GiB、ネットワークは最大40GbpsというVMサイズが用意されており、オプションとして高性能のローカルSSDストレージも選択できる。
現在プレビュー版となっているこれらVMは、Canonicalの「Ubuntu Linux」や、「CentOS」、Windows 11の「Professional Edition」と「Enterprise Edition」の各Arm版をサポートしている。また、「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)や「SUSE Linux Enterprise Server」「Debian」「AlmaLinux」「Flatcar Container Linux」といったOSのサポートに向けて作業が続けられているという。
Microsoftは2017年、「Open Compute Project」(OCP)に提供した同社の次世代クラウドハードウェア設計である「Project Olympus」のサポートに向け、IntelやAMDのほか、Armベンダー2社(QualcommとCavium)と協力していることを明らかにしていた。また、社内のデータセンター運用という用途に限った、Armプロセッサー上で稼働する「Windows Server」の実現に向け、QualcommやCaviumを含む複数のArmサプライヤーと協力していることも明らかにしていた。