Scaled Agile、日本企業への「SAFe」導入を促進する施策を展開

今回は「Scaled Agile、日本企業への「SAFe」導入を促進する施策を展開」についてご紹介します。

関連ワード (経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Scaled Agileは7月20日、記者説明会を開催し、俊敏な組織への変革を図る手法「Scaled Agile Framework」(SAFe)の日本企業への導入を促進することを目的とした施策を開始すると発表した。

 SAFeは、ソフトウェア開発でも知られるリーンやアジャイルの考え方を基に、俊敏性や柔軟性、変化への対応力などを兼ね備えたビジネス展開ができる組織(エンタープライズアジャイルと呼ばれる)に変革するための手法の1つ。Scaled Agileは、SAFeの導入や展開、活用に関する学習や資格認定、トレーニング、コンサルティング、パートナープログラムなどを展開し、これまで自動車メーカーのPorscheや米航空宇宙局(NASA)、NTTデータなど約2万組織・約100万人が受講しているという。

 説明会の冒頭、アジア太平洋地域 バイスプレジデントのRob Howard氏がSAFeの現状を紹介。デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む組織が増える中でSAFeを利用して組織変革を推進する顧客が増え、ビジネスモデルの変化や商品投入スピードの向上、高品質化、社員の能力向上といった成果を上げているとアピールした。

 Howard氏によれば、同社が事業展開する組織変革にまつわる市場の規模は約200億ドル(約2兆7600億円)で、年率25%成長が続く有望な領域だという。このため2021年11月にプライベートエクイティーのEurazeoと提携。約400億円規模の投資を受けて事業のグローバル展開の強化と製品のローカライズなどを進めており、今回発表した日本企業向けの施策はこの一環になるという。

 日本企業向けの新たな施策では、主力製品「SAFe Enterprise」の日本語版の提供と、一定条件によりサブスクリプションサービスの利用料を割り引く仕組みを導入する。SAFe Enterpriseでは、15種類の受講コースの利用や認定の更新、SAFeサービスのプラットフォーム利用が無制限となり、新たな仕組みでは通常1人当たり年間295ドル(約4万700円)の利用料を150ドル(約2万700円)に割り引く。最低で100人の利用が条件となっている。

 同社は、日本法人のScaled Agile-Japanを2019年に設立。2021年までは市場参入期だったとし、2021年2月に事業展開の本格化を発表していた。カントリーマネージャーの古場達朗氏は、現在まで事業が順調に推移していると説明。2021年2月の発表時点で向こう3年間に50組織以上への導入、認定受講者1万人以上を目標に掲げており、現在の導入は20~25組織、認定受講者は3000人強だと明かした。

 Howard氏によると、アジア太平洋地域では特にインドでのSAFeの導入が際立っているとのこと。「インドは世界中にIT人材を輩出し、世界的な企業も数多くSAFeを導入しているが、スタートアップの利用も多く、100~200人の小規模な時点から将来の数千人規模になることを見越して、アジャイルな組織づくりを実践しているのが特徴的だ」(Howard氏)という。

 古場氏によれば、日本では金融や製造などの外資系企業の日本法人で進んだが、日本企業の導入も本格化し始めた。今回の施策を含め引き続き日本語コンテンツの提供拡充やパートナーの拡大、認定受講者ら向けのコミュニティーの活性化などを通じて、「日本でもSAFeがキャズムを超えられように引き続き事業拡大に取り組む」と述べた。

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