小規模向け法人税申告支援「freee申告」に税理士支援サービス–税務調査に対応
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freeeは12月1日、小規模法人向けの法人税申告サービス「freee申告」に「法人税申告後もあんしんプラン」を追加した。必要に応じて修正申告の支援を同社認定アドバイザー税理士が対応する。
同社 プロダクトマネージャー 高木悟氏(公認会計士)は「(freee申告の)セルフ申告は税務調査に対する不安が残っていた。(新プランを追加すると)事前交渉と準備に対する助言や調査日当日の立ち会い、修正申告などを経営者に代わって対応する」と同プラン概要を説明した。
納税は日本人に課された三大義務の一つだが、小規模なビジネスを運営している側としては、ビタ一文払いたくないのが正直な意見ではないだろうか。長年続いた日本経済の長期低迷で支払う法人税も目減りし、税務署も無作為に確定申告書の記載内容を確認して税務調査を実施している。
国税庁の「令和2事務年度 法人税等の調査事績の概要」によれば、年間約7万6000件の実地調査を行い、平均313万円の追徴課税を徴収していた。事業規模によって異なるが、世界経済の減速を鑑みれば、決して安価な額とは言いがたい。freeeの調査によると税務調査に対応する税理士を単独雇用すると、30万円から100万円以上の費用が発生する。
freeeが従業員20人以下の小規模法人512社を対象に、11月2~9日に実施した調査によれば、過去に税務調査を請けた経験を持つ経営者は26.1%。自社に税務調査が訪れず可能性を不安に感じる割合は64.8%。税務調査実施時は税務職員への対応や税理士への連絡・追加費用を心配する割合が53.3%におよんだ。
税務署は法人規模や個人事業主を問わず、確定申告書に不審点があれば税務調査を実施する。長年、税務申告は税理士に依頼するか自身で処理するのが通例だったが、すでに2020年から資本金1億円以上の企業に対しては電子申告を義務化し、今後デジタル化の波は小規模法人にも訪れるだろう。
「freee申告」は税務申告に必要な書類や税務計算の自動化、クラウド経由で電子申告する税別の利用料金が年額2万4800円のサービスである。実質的には日々の経理を自動化する「freee会計」が必要だが、法人税申告書や決算書、法人税申告書の地元の税務署へ自動提出できるのは、日々の業務に追われる小規模法人に有用だ。
ここに税務調査サポートを付与したのが、税別利用料金が年額4万3800円の「法人税申告後もあんしんプラン」だ。税務調査発生時に同社認定アドバイザーの税理士が最大30時間まで、事前準備や当日の立ち会い交渉、事後の修正申告まで対応。前述した税理士の個別依頼費用を踏まえると安価である。
高木氏は「資金的な都合や仕分け量の関係でセルフ申請を行う(小規模法人の)要望は多いものの、税務調査の不安は拭い切れない。freee申告はあくまでも税務申告の基本的な機能にとどまっていたが、もしものときにfreee認定アドバイザーの税理士が対応する安心できるプランを提供した」とプランを追加した理由を説明している。