マイクロソフトの生成AIを利用するデジタル庁と弁護士ドットコム、三菱UFJ銀行
今回は「マイクロソフトの生成AIを利用するデジタル庁と弁護士ドットコム、三菱UFJ銀行」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
日本マイクロソフトは6月27日から2日間、国内開発者向けの年次イベント「Microsoft Build Japan」を都内本社で開催している。初日の基調講演では、生成AIの活用に乗り出しているデジタル庁と弁護士ドットコム、三菱UFJ銀行が取り組みを発表した。
このイベントは、米Microsoftが5月に開催した「Microsoft Build」の日本版という位置づけになる。かつては「de:code」の名称で開催されたが、コロナ禍で中止されたため、この名称によるリアル開催は初になる。会期中はオンラインを含め約1万人が参加するという。2022年に米OpenAIが「ChatGPT」を発表して以降、生成AI技術への関心が世界的なブームとなった。2019年からOpenAIと提携するMicrosoftは、ChatGPTの発表を経てAIへの取り組みをさらに加速させ、5月のイベントでは約50種類ものAIソリューションを発表している。
Microsoft Build Japanの基調講演の冒頭には、代表取締役社長の津坂美樹氏が登壇した。同氏は、5月のイベントにおける最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏の講演内容を踏まえつつ、ChatGPTが発表後3カ月で1億ユーザーを獲得し、生成AIが歴史的な変革をもたらすテクノロジーだと強調した。津坂氏によれば、生成AIに関する検索が日本では200万件以上あり、開発者と一般ユーザーの双方から大いに注目されているとした。
生成AIブームは最近のことだが、津坂氏は同社が長年にわたりAIに取り組んできたとも述べる。その成果が5月のイベントで発表された約50種類ものAIソリューションになる。開発者向けとして、例えば、開発環境向けの「GitHub Copilot」では、コードの46%が生成AIで作られ、満足感を示す開発者が75%、開発スピードの高速化を実感した開発者は96%に上るとした。
津坂氏は、自身が開発者ではないと前置きしつつ、ChatGPTをユーザー支援機能として組み込んだ「Microsoft 365 Copilot」や「Windows Copilot」を利用して自身の業務がより生産的になったともアピールした。生成AIに対する日本企業の関心も高く、業務改善や生産性向上への期待感が高いとし、そうした可能性を引き出す開発者に期待しているなどと語った。
津坂氏に次いで登壇した執行役員 常務 クラウド&ソリューション事業本部長の岡嵜禎氏は、生成AI技術の特徴とそれが企業にもたらす効果を説いた。同氏は「毎日のように生成AIの導入を発表する企業のニュースが出ている」と述べ、世界の中でも特に日本企業の導入意欲が非常に高いとのことだ。
現状では、従業員の思索や情報の要約、社内情報の探索、コールセンターでの顧客対応が主な生成AIの用途だとしつつ、あらゆる活用の可能性があるとする。「クラウドによってDXが起こり、AIによる革新につながっている。日本ではDXがなかなか進まないと言われるが、AIによって日本のDXが一気に加速することになる」と強調した。