AIで推し進める企業データの活用–BoxレヴィCEO
今回は「AIで推し進める企業データの活用–BoxレヴィCEO」についてご紹介します。
関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
クラウドストレージサービスを手掛けるBoxの共同創業者 兼 最高経営責任者(CEO)であるAaron Levie氏は8月8日、同社のビジョンとAI戦略について日本の報道陣に向けて話をした。
同社は2005年に創業され、「人と組織の働き方を変革する」をミッションに掲げる。どのデバイスを使っても、どこからでも、いつでも、簡単かつ安全にデータへのアクセスや共有を可能にしたいとの考えがあったと同氏。
現在、グローバルでの同社サービス導入企業は11万5000社。SpotifyやAirbnbといったスタートアップからIBM、Cisco、小松製作所といった世界的な企業が含まれる。Boxが日本に進出して10年を迎えているが、日本市場は最も急成長しており、インターナショナル市場では最大という。
現在、日本や米国を問わず顧客と話をする際、トピックのトレンドとしては「データセキュリティ」「生産性向上」「コスト削減(効率的な事業運営)」という3つがあるとLevie氏は述べ、これらトレンドの中心にあるのはコンテンツ(非構造化データ)だと続ける。コンテンツは、企業にとって最重要データであり、企業がどのように事業を運営し、生産性を向上させ、セキュリティ性を確保し、最終的に効率性のアップを図るかということの中心になるという。
その一方で、51%の企業でデータがサイロ化しており、それにより情報から十分な価値を見出すことができていないと同氏。例えば、契約書やマーケティング資料、財務情報などがあっても、サイロ化によって具体的な中身が分からなければ、コンテンツの力を把握できないままになってしまう。
この状況は適切とは言えないと同氏は述べ、その理由として、企業データのうち、データベースの収められる構造化データは20%で、残りの80%は非構造化データであることを挙げる。企業が生産性を向上させ、セキュリティを担保しつつ、効率も上げたいとしながらも、情報の価値がどれほどなのか分からないのであれば、「解決法は一つ。AIの力を使うこと」と指摘する。
企業は、AI利用から価値を得るには、自社にあるデータとAIモデルをセキュアで規制などに準拠した形でつなげる方法を見つける必要がある。それを可能にするには「きめ細かなアクセス制御」「法人向けの万全なセキュリティ」「企業データを訓練目的で使用しない、企業間で共有しない」「全てのコンテンツを対象とする」「あらゆるAIモデルに対応」といったことを満たすエンタープライズアーキテクチャーであり、それを実現するのが「Box AI」だという。
5月に発表されたBox AIは、OpenAIの「GPT-3.5」「GPT-4」を利用するサービス。高度なセキュリティ、シームレスなワークフローとコラボレーション、オープンなプラットフォームを提供し、これらをAIが拡張・強化する。