大和ハウス工業とNTT Com、物流施設での無人点検管理で協業–ドローンやAIなど先進技術を活用
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大和ハウス工業とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、物流施設での無人点検管理の実現に向けて8月1日から協業を開始する。大和ハウス工業が開発したマルチテナント型物流施設(DPL)において、ドローンや人工知能(AI)などの先進技術を活用する。両社が7月27日に発表した。
近年、物流施設は大型化や建物管理者の人手不足の影響で施設点検管理の負担が増大している。また、設備の損傷など物流施設の異常による事故や業務の滞りを未然に防ぐことにより、物流施設内で働く従業員やドライバーが安心して業務に取り組める環境が求められている。
両社は、これまでIoTなどを活用し、熱中症/インフルエンザの発生リスクを可視化したり、感染症の拡大防止対策としてマスク着用の有無を検知したりなど、物流施設をより良い職場とするための取り組みを推進してきた。
今回の協業では、まずドローンやAIなどを活用し、あらゆる物流施設で汎用的に導入可能な無人点検管理を実現するソリューションを開発。そして、同ソリューションを全国のDPLに導入することで、点検管理を無人で行う先進的な物流施設の開発を推進する。
開発するソリューションは、NTT Comが販売するドローン「Skydio 2+」などの遠隔操縦や自動巡回を可能にするソリューション「Skydio Dock and Remote Ops.」で取得した物流施設内の画像データを「Smart Data Platform for City」(SDPF for City)に集約し、AIが画像解析することで設備の損傷や不審物などの異常を検知する。異常を検知した場合、建物管理者・警備員に異常箇所と検知内容を発信するとともに、自動で報告書を作成する。
これにより、DPLの点検業務にかかる時間を約3割短縮できるという。また、設備が損傷した場合にも建物管理者・警備員による迅速な対応が可能になる。2025年度から全国のDPLに順次導入する予定。
両社は今後、建物内で取得した画像データ、DPLを利用するテナント企業の車両運行データ、気象情報などさまざまなデータをSDPF for Cityに集約することで、データ活用によるDPLの省力化/効率化や非常時のドローンによる避難誘導などについても検討していく。