Terraform、生成AIによるモジュールテストの自動生成を搭載、VSCodeでインフラコードの自動エラー検出機能も。HashiConf 2023
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HashiCorpは米サンフランシスコにおいて現地時間10月11日と12日の2日間、年次イベント「HashiConf 2023」を開催しました。
1日目の基調講演で、インフラ構成ツールであるTerraformの新機能として、生成AIによるモジュールテストの自動生成機能や、同じく生成AIによって構成ファイルのエラーの検出などを可能にするバリデーション機能をStudico Code上で実現する機能などが発表されました。
TerraformのモジュールテストコードをAIが自動生成
Terraformは先週リリースされたTerraform 1.6で、テストフレームワークを搭載するようになりました。
これによりTerraformの構成ファイルとして記述されたモジュールを実行前にテストできるようになりました。ただし、モジュールをテストするテストコードを書かなくてはなりません。
そこで発表されたのが、生成AIによってモジュールのテストコードを自動生成する機能です。
モジュールをプライベートレジストリもしくはパブリックレジストリにプッシュし、Terraformの管理画面からモジュールのテストコードの生成を開始すると、数秒でローカルでテスト可能なテストコードが生成されます。
このときセキュリティの面で、生成AIは対象となるモジュールのコードを学習することはなく、またサードパーティが利用することもないと説明されています。
Visual Studio CodeでTerraformコードの検証が容易に
同様に生成AIを用いてTerraformのコードの検証を行い、エラーの検出とガイダンスの表示などを行ってくれるVisual Studio Ccodeの拡張機能も発表されました。
変数宣言や必須とされる属性が欠落している場合の特定や、予期されない属性やブロックのハイライト表示、非推奨となった属性の仕様に対する警告などを行ってくれます。
複数の環境に対して一括で扱えるようにする「Stacks」
また、これまでは開発環境、テスト環境、本番環境などのことなる環境に対しては複数のワークスペースを用意し、扱う必要がありました。
これを一括で扱えるようにする「Stacks」という新機能も発表されました。1つのコンフィグレーションで、複数の環境に対応できるようになります。
「これはTerraformエンジンが登場して以来、最大のアップデートだ」(Dadgar氏)
環境ごとにネットワークやストレージなどが異なる複雑な構成で威力を発揮すると説明されています。
生成AIによるテストコードの生成はベータ版、Visual Studio Code対応の拡張機能は正式版、Stacksはプライベートプレビュー版となっています。