RSA、IDaaSの国内展開を本格化–データセンターの新設で需要拡大に対応
今回は「RSA、IDaaSの国内展開を本格化–データセンターの新設で需要拡大に対応」についてご紹介します。
関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
RSA Securityの最高製品責任者であるJim Taylor氏は、昨今のグローバルトレンドの中でアイデンティティー(ID)セキュリティが大きな注目を集めていると語る。その背景として、「新型コロナウイルス感染症の世界的大流行やロシアによるウクライナ侵攻など、数年前から始まった変化がある」と指摘する。
例えば、コロナ禍は人々の働き方やコミュニケーションの方法に大きな変革をもたらした。在宅勤務やリモートワークが普及し、デジタル技術の利用が急増したが、それと同時にサイバーセキュリティの脅威も高まっている。「サイバー攻撃は、国家間の対立だけでなく、企業や個人にも及んでいる。攻撃者はモバイル端末やクラウドサービス、アプリケーションなど、さまざまなベクターを利用している。これは“パーフェクトストーム”(最悪の事態)と呼べる状況だ」
Taylor氏によると、IDはサイバー攻撃で最も狙われやすい領域であり、IDを標的とした攻撃が急増しているという。「日本では、BYOD(私物端末の業務利用)があまり問題視されていないが、海外では深刻な課題となっている。その背景の一つに働き方の変化がある。クラウドベースのアプリケーションが普及するにつれ、働き手側の多様性を増やすと同時に、サイバーセキュリティのリスクも高めている」
RSA Security Japanの発表では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に対するサイバー攻撃をはじめとする最近のデータ侵害は、ID情報を攻撃対象として従業員のID、パスワード、閲覧権限などを管理するディレクトリーへの正当なアクセスを得ようとする傾向があるとのこと。
「日本でも、データ侵害やID侵害の件数が急増しており、大手企業も被害に遭っている。このような状況を受けて、RSAは日本市場への投資を強化することを決めた。私たちは、25年以上にわたって日本でビジネスを展開しており、その実績を誇りに思っている」(Taylor氏)
具体的には、⽇本で新たなデータセンターを開設し、IDaaS(Identity as a Service:ID認証管理基盤)「RSA ID Plus」に対する市場の需要拡大に対応する。新データセンターは、政府・金融・医療機関、重要インフラといった気密性の高い分野での、クラウド/ハイブリッド/オンプレミスにまたがる安全なアクセスやリスクの軽減、⽣産性の向上を⽀援する。
「RSA ID Plusを国内のデータセンターから提供することで、日本独自の設定や要件に対応できるようになる。現在、一部のユーザーに限定してサービスを提供しており、2月中旬には一般公開する予定だ。これまで海外インスタンスで利用していた顧客も今後は国内インスタンスを利用できるようになる」(同氏)
Taylor氏はまた、「RSA ID Plusという新しいプラットフォームに革新的な機能を取り入れることで、信頼性や拡張性を高めるとともに、堅牢で冗長性の高いサービスを提供している。日本の企業に向けて最新のサービスを提供できることをうれしく思っている」と付け加えた。