野村総合研究所、自社データセンターにOracle Cloudと同様のパブリッククラウドを構築、顧客向けに提供を開始すると発表
今回は「野村総合研究所、自社データセンターにOracle Cloudと同様のパブリッククラウドを構築、顧客向けに提供を開始すると発表」についてご紹介します。
関連ワード (同等、活用、開始等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
野村総合研究所(以下NRI)は、自社データセンター内にオラクルが提供するOracle Cloudのハードウェア、ソフトウェアなどを用いてOracle Cloudと同様のクラウドサービスを構築し、顧客向けに提供すると発表しました。
同社は自社のデータセンターからクラウドサービスを提供することで、経済安全保障で注目される「デジタル主権」が確保されたサービスの実現と共に、同社が長年にわたりプライベートクラウドを用いてSaaS運用を行う過程で培ってきたノウハウを基に、金融統制に準拠したルールでサービスが提供されることで、高いレベルでのガバナンスやセキュリティを確保できることが主な特徴だとしています。
Oracle Alloyを用いて自社ブランドのパブリッククラウドを構築
NRIが提供するのは、オラクルが提供する「Oracle Alloy」で構築されるクラウドサービスです。
Oracle Alloyとは、オラクルがOracle Cloudのサービスを提供するためのハードウェア、ソフトウェア、ソフトウェアのアップデート、トレーニングなど一式をSIerに提供し、SIer自身がそれらを基にカスタマイズしたクラウドを構築、SIerの自社ブランドのクラウドとして運用し、サービスを提供できる、というものです。
例えば、サーバやネットワーク機器の分野では、台湾の機器ベンダなどがいわゆるホワイトボックスと呼ばれるノーブランドのハードウェアを作り、それをハードウェアベンダやSIerが調達して自社ブランドにカスタマイズして顧客に提供するビジネスモデルが存在します。
Oracle Alloyは、そうしたビジネスモデルのパブリッククラウド版といえるでしょう。
ちなみに、オラクルは2022年にOracle Alloyを発表しています。
参考:[速報]オラクル、ホワイトボックス化したクラウド一式をSIerに提供する「Oracle Alloy」発表。SIerがカスタマイズし自社ブランドでのサービス実現。Oracle CloudWorld 2022
NRIは以前から、オラクルがOracle Cloudを顧客のデータセンター内に構築し、顧客向けの特別なリージョンとしてマネージドサービスで提供する「Oracle Cloud Infrastructure Dedicated Region」の大口顧客として知られてきました。
今回のOracle Alloyの導入と、それを自社クラウドサービスとして顧客に提供するという発表は、そうした同社の実績を基にしたものだと言えるでしょう。
AWS OUtpostsも自社データセンターに導入する計画
NRIはまた、今年(2024年)中にAWSが提供するオンプレミス向けのラック型システムであるAWS Outpostsの導入を行う計画があることも明らかにしました。
AWS Outpostsは同社専用のクラウドとして利用を開始するとのことですが、今回「Oracle Cloud Infrastructure Dedicated Region」の実績を基に顧客向けのサービスを構築したことを考えると、今後AWS Outpostsを活用してAWSと同等のクラウドサービスを同社のクラウドサービスとして提供する、ということも視野に入れているのかもしれません。