アルプスアルパイン、国内外81拠点の基幹システムをグローバル統合
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アルプスアルパインは、グローバルサプライチェーンマネジメントの一環として、IT基盤の統合化と製造業務プロセスの標準化を推進するプロジェクトを完了させた。アビームコンサルティングの支援を受け、国内外81拠点・5000ユーザーを対象に、統合基幹業務システム(ERP)/製品情報管理(PDM)/製造実行管理(MES)などの基幹システムをグローバルで統合した。
アルプスアルパインでは、旧アルプス電気と旧アルパインの経営統合前となる2009年から、グローバル市場における競争力強化・収益性向上のため、コスト構造改革やデジタル経営基盤の整備に取り組んできた。2019年の経営統合後は、シナジー創出に向けた改革を進める中で、旧組織・拠点ごとの基幹システムやプロセスの違いが、国内外拠点を横断したデータの連携や分析の課題となっていた。
こうした課題を解決するため、国内外拠点で利用する基幹システムの統合と、それによるデータの一元管理、業務プロセスの標準化・高度化を推進した。
2009年から開始した第1ステップ「eARTHSプロジェクト」では、旧アルプス電気において、業務のグローバル標準化・簡素化に向けたテンプレートを構築し、基幹システムの構想策定から導入・本格稼働までを実施。週次計画から日次計画への変更、部品表(BOM)基準の統一、マスターの一元管理、重要業績指標(KPI)とコードの統一、MES導入などを行った。
2020年から開始した第2ステップ「WAAPプロジェクト」では、旧アルプス電気と旧アルパインの共通業務を整理・統合し、業務プロセスと基幹システムを集約・統一。これにより、業務の標準化・効率化と多面的なコスト削減を実現した。
アビームコンサルティングは、統合プロジェクトのロードマップ策定、サプライチェーンマネジメント計画業務のプロセスに関する検討、既存業務プロセスの改善・移管、独自のグローバルテンプレートによるシステム構築・運用支援などを担当した。
今後、両社は統合された基幹システムにおいて、データ活用によるグローバル施策の推進や、人工知能(AI)などの最新技術の活用を進め、さらなる生産性向上と競争力強化を目指す。