今こそ考えるべき開発者体験–パフォーマンス向上とチャレンジする環境づくり
今回は「今こそ考えるべき開発者体験–パフォーマンス向上とチャレンジする環境づくり」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
「開発者体験」という言葉を耳にするが機会増えてきた。英語では「Developer Experience」と表記するのを略して「DX」と呼ぶ。これまで「DX」といえば、「Digital Transformation」の略として、IT業界ではない企業にも適用されるものだが、開発者体験は全く別のものであり、システム開発に関連したものである。
「XXX Experience」という言葉は、「User Experience(UX)」「Customer Experience(CX)」など幾つか思い当たるが、例えば、UXは「ユーザインターフェーズ(UI)」のように、画面構成など目に見えることを指すのに対して、ユーザーの満足度など目に見えない点にも注目していることから、Developer Experienceも開発者の満足度を重視するものだろうということは想像できるだろう。
実際、開発者体験を説明している文章を調べてみると、以下のように記述されていることが多い。
「システム開発を行っている会社において、開発者の幸福度、満足度に注目し改善することでハイパフォーマンスな組織にする」
システム開発の効率化を促進するツールとサービスを提供することを生業としている身としては、開発者体験の向上は最も重視しているポイントのため、どのようなものかもう少し掘り下げてみたい。
私がシステム開発系の会社でシステムエンジニア(SE)業務に従事をしていた頃も現場の状況は厳しいものだったが、現在も大変な状況であることに変わりはないだろう。
開発に関連した作業を効率化するツールの導入がなされていないところも多く、日々の作業の忙しさから最新テクノロジーの勉強が困難であり、さらに日本では、IT技術者の不足がこれから、もっと加速すると言われていることも不安を増大させる要因の一つだ。
以下の図のように、効率化の面では30%のプロジェクトにおいてプロジェクト管理ツールを導入していないとなっており、人材の面では、2030年には80万人のIT技術者が不足すると言われている。
開発者にとっては非常に厳しい現状と、将来の不安が重くのしかかっている形であり、その問題に取り組み解決を図るのが、開発者経験(Developer Experience)だ。