パナソニック、生成AI活用で接触に強いロボット制御技術を開発
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パナソニックホールディングスは10月2日、接触に強いロボット制御向けAI技術「Diffusion Contact Mode」を開発したと発表した。生成AIを応用し、人や物との接触を伴う現場での活用を目指す。
ロボットが人や物に触れた時の動きや力は複雑で、シミュレーション環境でのモデル化が難しいとされてきた。安全で正確な動作を実現するには、実機を使い、事前に何度も試行錯誤させる必要があった。
Diffusion Contact Modeは、画像生成に用いられることの多い「拡散モデル(Diffusion Model)」を応用したもの。複雑で非線形なモデルを表現できる特徴に着目し、拡散モデルのノイズ除去プロセスと接触シミュレーションの最適化プロセスの類似性を応用することで、実機を使うことなく複雑な接触ダイナミクスのシミュレートが可能だ。
ロボットが物体に触れた際の力を段階的にシミュレーションし、高精度に予測できるため、モデルベースで制御パラメーターを効率的にチューニングすることがポイント。実機を必要とする場面を減らすことで、「ふき取りタスク」を対象とした実機での実証では、80分かかっていたふき取りタスクの学習を、約25分に短縮できたという。
Diffusion Contact Modelは、ロボット学習における実機での学習にかかる時間を大幅に低減できる技術。この技術を応用することで、効率的に数多くのタスクを自動化できる可能性が高まり、人手不足などの社会課題解決に役立てられるとしている。