日本テラデータ、2025年の事業戦略を発表–日本企業の「AIドリブン経営」を促進
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日本テラデータは12月11日、報道機関向けに事業説明会を開催した。10月21日付で代表取締役社長に就任した大澤毅氏が2025年の事業戦略などを明らかにした。
説明会の冒頭には前社長(現在は代表取締役)の高橋倫二氏が登壇し、同氏が社長を務めた7年間を振り返った。高橋氏が社長に就任したのは2017年9月。就任直後には社内に向けて3つのビジョンを示したという。
1つ目は「社員がプロフェッショナルとして成長を楽しめる会社」であること、2つ目は「顧客から信頼され、期待以上の価値を提供するチーム」であること、3つ目は「業界の成長を上回る企業」であることで、これらの考えは今でも変わっていないと話す。
また、Teradataといえばハードウェア企業というイメージが強かった当時からソフトウェア企業であると積極的にアピールし、サブスクリプションモデルへの移行が経営の安定化に寄与したという。
最近では、クラウド一辺倒からオンプレミスへの回帰が見られ、ハイブリッド環境の重要性が増している。高橋氏はテラデータの強みについて、クラウドとオンプレミスの両方でデータ分析が可能な点にあると強調した。
その上で、ハイブリッド環境やAI技術といった新しい時代の幕開けとともに「新しい社長にバトンタッチする」といい、「次のテラデータをリードしていってほしい」と大澤氏にエールを送った。
大澤氏は、日本テラデータの入社以前、Clouderaで社長執行役員を務めていた人物だ。「トップダウンで仕事を進めるのではなく、仲間たちと一緒に事業を創り出す」など、自身のリーダーシップスタイルを紹介。
日本テラデータは、2025年の事業戦略として「日本企業のAIドリブン経営を促進し、明日の常識をつくる」を掲げる。具体的には、「各業界のAIドリブン経営をけん引する“キャプテン”を20社確立」するとし、これを実現するため「協走」「強壮」「共創」という3つの施策を実施する。
「協走」では、各業界のAI主導の経営をリードするトップランナーを集め、日本におけるデータ&AI&APIの活用を推進する。また、日本市場における最新ソリューションの積極的な適用や、データ&AI&APIのビジネスユースケースの展開も進める。
「強壮」では、最適化されたハイブリッドデータプラットフォーム、「QueryGrid」データファブリック、「Financial Grade API Gateway」とAPI開発サービスを活用したデータ&AI&API基盤技術のユースケースを展開するほか、Teradata開発部門と日欧米のAI先進企業とのエコシステムの確立を目指す。
「共創」では、同社のコンサルタントおよびパートナーによるデータ、AI、API活用の支援、コンサルタントや導入パートナーとの連携によるデータ&AI&API活用ワークショップの実施、日本テラデータコミュニティーの活性化、ノウハウ共有やハンズオンの実施を計画する。
さらに、AIドリブン経営の実現を支える5つの柱として、(1)次世代マルチモーダルAI、(2)AIプリセットモデル、(3)データ+AI戦略アドバイザリー、(4)高性能ハイブリッドデータプラットフォーム、(5)データカバナンスの最適化とAPIモダナイズ連携――を挙げた。
大澤氏は「日本テラデータは、ソリューションの提供からコンサルティングサービスまでを担える総合力を結集し、データ&AI&APIを活用した『AIドリブン経営』を実現する伴走パートナーを目指す」との方針を示した。