グーグル共同創業者セルゲイ・ブリン氏の災害救助用大型飛行船は水素燃料電池が動力

今回は「グーグル共同創業者セルゲイ・ブリン氏の災害救助用大型飛行船は水素燃料電池が動力」についてご紹介します。

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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Googleの共同ファウンダーであるSergey Brin(セルゲイ・ブリン)氏が開発している飛行船は世界最大の移動体用水素燃料電池を動力とする計画だ。渡洋飛行が可能で、各地に援助物資を運ぶことができるという。

ブリン氏のステルスモードの飛行船メーカーLTA Research and Explorationは、災害救援を当面の目的とする記録破りの巨大飛行船を建造中だ。動力はこれも記録破りの規模の水素燃料電池だ。

同社はカリフォルニア州マウンテンビューとオハイオ州アクロンに拠点を置き、公表している求人情報によれば、LTAは1.5MWの水素推進システムを搭載した飛行船によって人道的支援を行うと同時に、ロジスティクスに革命を起こしたいと考えているという。求人のための職務記述には飛行船の詳しいスペックはないが、太平洋、大西洋を横断するのに十分な能力を必要とするだろう。飛行船のスピードはジェット機よりもはるかに遅いが、ほとんどあらゆる場所に着陸できる。人道的支援のための物資を運ぶためには理想的だ。

水素燃料電池は、リチウムイオン電池よりも軽量でコスト面でも有利になる可能性があるため、電気飛行機の同僚として魅力的だ。ただしこれまでに飛行した最大の水素燃料電池は、2020年9月、ZeroAviaの小型旅客機に搭載された0.25MW(250kW)のシステムだった。Pathfinder 1(パスファインダー1号)と呼ばれるLTAのバッテリー駆動飛行船の最初の有人プロトタイプは2021年中に進空できるものと見られている。FAAの記録によると、Pathfinder 1には12個の電動モーターがあり、定員は14人だ。

現在運航している唯一の旅客飛行船は、ドイツとスイスで観光ツアーを行っているZeppelin(ツェッペリン)NTだが、Pathfinder 1もこれとほぼ同じサイズになると考えられている。Pathfinder 1は乗客用ゴンドラにZepplein NTに利用されているコンポーネントも使用する。

画像クレジット:LTA Patent US 2019/0112023 A1

1937年の悲劇的なHindenburg(ヒンデンブルク)号の事故以来、LTAを含め、ほとんどすべての飛行船は不燃性のヘリウムを揚力ガスとして使用してきた。60人乗りの地域電気航空機の電源として1.5 MWの燃料電池を開発中のドイツ航空宇宙センターのJosef Kallo(ヨーゼフ・カロ)教授によれば、燃料に水素を利用することは適切だという。

カロ教授は「リチウム電池で200kmの距離を移動できるなら、水素を使えば1600km近く移動できるはず。飛行船は燃料電池のとって理想的な応用です」と述べている。

燃料電池は水素と酸素を化合させて水と電気を生成するものだが、従来は重く複雑なシステムだった。さらに航空機に搭載する場合、燃料タンク内の液体水素の安全の確保、生成された水や大量の廃熱の処理などさらに複雑な要素が加わる。

求人の職務記述によれば、LTAの最初の燃料電池はサードパーティ製の0.75MWのシステムで、既存のプロトタイプに後づけされるという。しかし2021年中にそこまで実現する可能性は低いようだ。バッテリー駆動の飛行船Pathfinder 3は、まだFAA(連邦航空局)に登録されていない。

画像クレジット:LTA Research Patent US 2019/0112023 A1

カロ教授は「機能面でいえば水素燃料電池の利用自体は特に革命的とは言えません。ビジネス的な合理性を無視できる余裕がある人間を見つけるのが最大のチャレンジです。経済的にはおそらくペイしません。セルゲイ・ブリン氏なら十分余裕があるでしょう」と述べた。

ブリン氏は現在、世界第9位の富豪で、純資産額は860億ドル(約9兆1800億円)を超えている。LTAのウェブサイトによれば、同社の航空機の当初のユースケースはの使用例は「災害対応や救援などの人道的活動、特にインフラが未整備ないし破壊されてるなどして飛行機や船によるアクセスが困難な遠隔地での活動」を想定しているという。さらに最終的には、グローバルな貨物・旅客輸送のためのゼロエミッションの新たな航空機分野を切り開くことを目指すとしている。

LTAはすでにチャリティ活動を実施しており、新型コロナウイルスパンデミックに対しては緊急対応要員向けに500万枚以上のマスクを生産している。2020年は国連難民高等弁務官事務所に300万ドル(約3億2000万円)近くを寄付している。

LTAはブリン氏の災害救援のための非営利団体、GSD(グローバル・サポート・アンド・ディベロップメント)と密接に連携して活動するものとみられる。GSDの本拠はLTAと同様マウンテンビューにあり、数kmしか離れていない。の過去5年間、多数の自然災害に元軍人を始めとする準医療従事者を派遣してきた。GSDは他のNGOに先駆けて現地入りすることを誇りとしており、ブリン氏所有のスーパーヨットを使用することもあった。税務記録によると、ブリン氏はGSDの最大の出資者であり、2019年には少なくとも750万ドル(約8億円)の寄付を行っている。

画像クレジット:C Flanigan / Contributor / Getty Images


【原文】

Sergey Brin’s secretive airship company LTA Research and Exploration is planning to power a huge disaster relief airship with an equally record-breaking hydrogen fuel cell.

A job listing from the company, which is based in Mountain View, California and Akron, Ohio, reveals that LTA wants to configure a 1.5-megawatt hydrogen propulsion system for an airship to deliver humanitarian aid and revolutionize transportation. While there are no specs tied to the job listing, such a system would likely be powerful enough to cross oceans. Although airships travel much slower than jet planes, they can potentially land or deliver goods almost anywhere.

Hydrogen fuel cells are an attractive solution for electric aviation because they are lighter and potentially cheaper than lithium-ion batteries. However, the largest hydrogen fuel cell to fly to date is a 0.25-megawatt system (250 kilowatts) in ZeroAvia’s small passenger plane last September. LTA’s first crewed prototype airship, called Pathfinder 1, will be powered by batteries when it takes to the air, possibly this year. FAA records show that the Pathfinder 1 has 12 electric motors and would be able to carry 14 people. 

That makes it about the same size as the only passenger airship operating today, the Zeppelin NT, which conducts sightseeing tours in Germany and Switzerland. The Pathfinder 1 also uses some Zeppelin components in its passenger gondola. 

Image Credits: LTA Patent US 2019/0112023 A1

Since the Hindenburg disaster in 1937, most airships, including LTA’s, have used non-flammable helium as a lifting gas. But using hydrogen for fuel still makes sense, according to Professor Dr. Josef Kallo of the German Aerospace Center, which is developing its own 1.5 MW fuel cell to power a 60-seater regional electric aircraft. 

“Where we could go something like 125 miles with batteries, we should be able to go nearly 1,000 miles using hydrogen,” Kallo said. “And airships are even more perfect for the efficiency of fuel cells.”

Fuel cells combine hydrogen and oxygen to produce water and electricity, but are traditionally heavy and complex. Putting one in an aircraft adds extra complications such as safely transporting the liquid hydrogen in fuel tanks, storing the water produced and dealing with a lot of waste heat.

LTA’s first fuel cell will be a 0.75 MW system, built by a third party and retrofitted into one of its existing prototypes, according to the job listing. That is unlikely to happen this year, however. A planned Pathfinder 3 airship, which will run on batteries, still has not been registered with the FAA.

Image Credits: LTA Research Patent US 2019/0112023 A1

“Functionality wise, there is no showstopper to using a hydrogen fuel cell,” Kallo said. “The challenge is to find someone who can afford not to look at the business case, because I don’t think it works out from an economic perspective. Maybe Sergey Brin can afford to do that.”

Brin is currently the ninth richest person in the world, with a net worth of over $86 billion. LTA’s website says the initial use case for its aircraft will be “humanitarian disaster response and relief efforts, especially in remote areas that cannot be easily accessed by plane and boat due to limited or destroyed infrastructure.” Ultimately, it intends to create a family of zero emissions aircraft for global cargo and passenger travel.

LTA has already started its charitable work, producing more than 5 million face masks for first responders during the COVID-19 pandemic, and donating nearly $3 million last year to the United Nations High Commissioner for Refugees.

LTA is likely to operate closely with Brin’s nonprofit disaster relief force, Global Support and Development (GSD), which is based just a few miles from LTA’s Mountain View hangars. GSD has deployed medics and ex-military personnel to numerous natural disasters over the past five years. It prides itself on its ability to arrive before traditional NGOs, on occasion even using Brin’s own superyacht. Tax records show that Brin is by far the largest funder of GSD, giving it at least $7.5 million in 2019. 

(文:Mark Harris、翻訳:滑川海彦@Facebook)

チャリティー - Wikipedia

チャリティー ( 英: charity )とは、 慈愛 ・ 慈善 ・ 博愛 または 同胞 愛の精神に基づいて行われる 公益 的な行為・活動のこと。. 語源 は「 親切 」を意味する 古代ギリシャ語 「 カリス 」( 希: χάρις )及びその ラテン語 形「 カリタス 」( 羅: charitas )から。. 世界各地でチャリティーの活動・組織が見られ、それらの多くは 宗教 的な背景を持つ。.

チャリティーとは - コトバンク

デジタル大辞泉 - チャリティーの用語解説 - 慈善。慈善の心や行為。特に、社会的な救済活動をいう。「チャリティーバザー」「チャリティーコンサート」

charityの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書

1000万語収録!Weblio辞書 - charity とは【意味】慈愛,思いやり... 【例文】Christian charity... 「charity」の意味・例文・用例ならWeblio英和・和英辞書

charityの意味・使い方・読み方|英辞郎 on the WEB - アルク

〈英〉チャリティー・ショップ、リサイクル・ショップ 慈善団体が資金調達のため、寄付してもらった中古品を販売する店。 【参考】 thrift store

Weblio和英辞書 -「チャリティー」の英語・英語例文・英語表現

「チャリティー」は英語でどう表現する?【対訳】charity... - 1000万語以上収録!英訳・英文・英単語の使い分けならWeblio英和・和英辞書

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