近隣小売り店舗への回帰など、意外な2021年の米不動産業界のトレンド
今回は「近隣小売り店舗への回帰など、意外な2021年の米不動産業界のトレンド」についてご紹介します。
関連ワード (eコマース、アメリカ、リモートワーク、不動産、住宅、小売、店舗、新型コロナウイルス等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
パンデミックにより、誰もが予想していたよりも早く、リモートワークやオンデマンドデリバリーが日常的なことになった。世界がパンデミックから抜け出そうとしている今、「場所」は1年前ほど重要ではなくなった。
現代社会は、超高層のオフィスビルや高級マンションが立ち並ぶ洗練された大都市を生み出した。そして今、これらの都市の中心で活躍していた人々は、ポストパンデミックの世界での都市のあり方を考えている。
ここでは取材を元に、不動産のプロパティテクノロジーに注目する10人のトップ投資家がどのように未来を見据えているかを探る。
投資家らは総じて楽観的だ。というのも、本来なら氷河期にあるはずの不動産業界では、不動産テックが将来不可欠なものになると考えているからだ。しかし、少なくともパンデミック以前の戦略を知る者からすれば、オフィス分野は最も見通しが難しいようだ。
投資家らは、リモートワークが将来的に重要な役割を担うと考えており、郊外や比較的小さな都市での住宅需要が引き続き高いと予測している。そして、一戸建て住宅の販売や賃貸などの分野に焦点を当てたフィンテックやSaaS製品を特に高く評価している。多くの投資家は大都市への投資を続けているが、代替住居(敷地を共有する付属住宅ユニット)や気候関連のコンセプトを中核に据えている。
最も意外だったことは、一部の投資家が小売りのリアル店舗に期待していることだ。最新のデータを見れば、それも納得できる。大げさに聞こえるかもしれないが、地方の小規模ビジネスにとっては、より良い時代を迎えているのかもしれない。詳細は後にしよう。
パンデミックと既存のトレンドが相まって、オフィスの賃借人は「より高級品の消費者に近くなった」と、Bain Capital Ventures(ベインキャピタル・ベンチャーズ)のベンチャーパートナーであり、古くからの不動産テック投資家および不動産事業者であるClelia Warburg Peters(クレリア・ウォーバーグ・ピーターズ)氏はいう。
「1950年代以降、優位な立場にいた」家主は、これからはテナントを第一に考えなければならないと同氏は言い「賢明な家主は、単に物理的なスペースを提供していれば良かったものが、テナントにマルチチャネルのワークエクスペリエンスを提供していかなければならないというプレッシャを感じているだろう」と続ける。
それには、複数のオフィスを行き来する従業員を管理するためのソフトウェアやハードウェアなど、具体的な付加サービスが含まれる。しかし、今日の市場では、新たな姿勢が求められている。同氏は「これらの資産は、テナントのニーズに応えることを重視した、より人間的な関係の中で提供される必要がある」とし「リース期間は必然的に短くなるため、テナントに対してこれまで以上に積極的に売り込み、サポートしていく必要があるだろう」という。
こういったオフィス環境の変化は、郊外では供給側に有利に働く可能性がある。
MetaProp(メタプロップ)のZach Aarons(ザック・アーロンズ)氏は「都市部に本社のある企業は、従業員にスペースを提供しなければならなくなるだろう」と語る(同氏の会社は、この分野に関して非常にポジティブなレポートを発表したばかりだ)。しかし、多くの企業は「時折、従業員が家を出て働く必要が生じたとしても、電車で1時間もかからないよう、郊外に何らかの代替オフィスも提供したいだろう」という。
そして「メタプロップチームの多くのメンバーが前職で行っていたように、今でも(資金提供ではなく)実際に不動産の購入をしていたとしたら、郊外のオフィスの購入を積極的に検討していただろう」と付け加えた。
ほとんどの人が、リモートワークは今後根づいていき、将来的にオフィススペースのあり方に影響を与えると考えている。
Wilshire Lane Partners(ウィルシャー・レーン・パートナーズ)の共同設立者でマネージングディレクターのAdam Demuyakor(アダム・デムヤコール)氏は、概して大都市には強気だが、スタートアップ企業自身がすでに特定の場所から移転しつつあると指摘する。これは重要な先行指標であるとTechCrunchは考えている。
「この1年を振り返って興味深かったのは、パンデミックによって地理的な柔軟性を得たことで、スタートアップ自身がどのように進化し始めたかということだ」と同氏は語り「以前は、スタートアップ(特に不動産関連のスタートアップ)は、顧客や見込みのある資金源、人材の集まる場所の近くに「本社」を置かなければならないというプレッシャーを感じていた。しかし、ここ数カ月でこうした変化が見られるようになった」と述べる。
実際、筆者の元同僚で、現在はInitialized Capital(イニシャライズド・キャピタル)のパートナーであるKim-Mai Cutler(キム-マイ・カトラー)氏は、同社のポートフォリオ企業に対して定期的に行っている最近の調査で、こうした傾向を明らかにしている。パンデミックが始まった頃、創設者が会社を設立したい場所の1位はまだベイエリアだった。今では、リモートファーストが1位になっている。一方、投資先の企業では、リモートファーストか、本社を小さくして遠くにオフィスを置くハブ&スポークモデルのどちらかに移りつつある。何らかのオフィスを維持している企業は、週5日よりも大幅に少ない日数しか使われていないと答え、また、3分の2近くの企業が、勤務地による給与調整は行わないと回答している。
これは小さなサンプルだが「スタートアップは(a)効果的なリモートワークに必要なテクノロジーの活用に長けていることが多く、(b)同時に、人材獲得のための激しい競争にさらされている。そのため、パンデミックが過ぎ去った後、スタートアップの動向を観察することで、『仕事の未来』がどのようなものになるか推測できるだろう」とデムヤコール氏はいう。
一部の(大きな融資を受けている)家主や(大きな予算を持っている)大都市は、オフィスの再配置を早急に進めており、一部の大企業はオフィススペースを増設したり、現在の所在地へのコミットメントを改めて明確にしたりしている。
そういった努力に加え、直にネットワークを築きたいという自然な欲求が、産業クラスターを元に戻し、人々を以前の場所に引き戻すことになるのかもしれない。ともすれば、以前の100%近くまで戻るかもしれない。その場合、それはどういったものになるのだろうか。
RET Ventures(RETベンチャーズ)のパートナー兼マネージングディレクターであるChristopher Yip(クリストファー・イップ)氏は、このようなシナリオでは、パンデミック時のような傾向が持続するだろうという。そして「公衆衛生への配慮に敏感になった人々は、大量輸送機関より自動車や自転車などの単独の交通手段を好んで使うようになり、駐車場関連やバイクシェアリングのテックツールが伸びる可能性がある。また、不動産管理の観点からも、タッチレステクノロジーやセルフリースを可能にするツールに消費者の関心が高まり、密集した環境での生活をより快適に、より健康的にするテクノロジーが増えていくだろう」と同氏は続ける。
もう1つのシナリオとして「多くの仕事が完全なリモートであり続ける場合」を挙げる。
同氏は「理論的には、小売店やオフィスビルは、経済的構造上苦しい状況が続く可能性があり、ある地域の政府関係者からは、オフィスビルを手頃な価格の住宅に転換するという話も出ている」と実情を話し「都市の市場の空室率が高いままであれば、住宅に対する需要が高くない市場でも家主がホテルタイプの滞在から収益を得ることができるAirbnb(エアビーアンドビー)やKasa(カーサ)のような短期賃貸プラットフォームへの需要が高まるだろう」と語る。
Fifth Wall(フィフスウォール)のパートナーであるVik Chawla(ヴィック・チャウラ)氏は、中間的なシナリオを描いている。「大都市はパンデミック後も知識労働者や優秀な人材を惹きつけると思うが、リモートワークが労働経済にとってますます重要な要素となり、オフィスとそれ以外の場所で過ごす時間の中で柔軟性が増すと予想している」。
これはやはり、ある種の長期的な価格の下落を意味する。「都市レベルでは、需要の減少により、パンデミック前の水準に比べて賃料は右肩下がりになるはずだ」と同氏は主張する。「そうは言っても、パンデミックを通して成長を遂げた都市の不動産エコシステムは、イノベーションの時期を迎え、それに伴い、住宅密度、ADU、モジュラービルディング技術の増加が見られるだろう」。
DreamIt Ventures(ドリームイット・ベンチャーズ)で都市開発テック部門のマネージングディレクターを務めるAndrew Ackerman(アンドリュー・アッカーマン)氏も、商業オフィスの価格はそのうち緩やかに下落し、その後、スペース管理に関する複雑な問題が発生すると見ている。
「仕事が平常に戻ることは、オフィスの終焉ではなく、より柔軟なワークアレンジメントをもたらすだろう。しかしそのことで、今後5年から10年で賃貸契約が更新されていく間に、オフィススペースの需要は壊滅的ではないものの、徐々に減少していくことになる。問題は、その後、余ったオフィススペースをどうするかということだ」。
「オフィスを住居へ転換することはなかなか厄介だ」と同氏は言い「レイアウトが一番の制約だ。最近のオフィスの多くは、窓がなく内部に深い空間を持っており、再利用することを難しくしている。たとえ、狭いレイアウトであっても、構造的な要素が住居には適さない場所にあることが多い。水道管やガス管を適切な場所へ移すために、建物のコンクリートに何千もの穴を開けるのは大変な作業だ」と説明する。
これは、まだ価値のある物件の新しいタイプの利用法につながりそうか、と問うと「共同生活やマイクロユニットがより魅力的な転用方法かどうかというのは、今調査している分野の1つだ。オフィスの休憩室やビル内側の大部屋を、共有のキッチンやダイニングエリア、そしてレクリエーションや仕事のためのフレックススペースに変えれば、多額の費用をかけて改装しなくても、ビル内部の深いスペースを再利用できるかもしれない。また、配管のルートをあまり変更する必要がないのであれば、時間とともに変動するオフィスや住居スペースに対する市場の需要に応じて、個々のフロアを転換することも(さらには元に戻すことも)可能かもしれない」と同氏は答えた。
投資家10人全員が、オフィス自体に対する見通しが強気か弱気かは別にして、(当然のことながら)不動産テックは次の時代の大都市の中核をなすものだと考えている。
パンデミックの間、ほとんどの場所で住宅の供給は大幅に制限され、購入を希望する人が増え、売却を希望する人は減った。今まで注目を集めていた都市で、賃貸価格が大きく下落していることとは裏腹だ。
住宅問題とそのソリューションの1つとして共同生活に注目しているウィルシャー・レーンのデムヤコール氏は「パンデミックにもかかわらず、ミレニアル世代やZ世代にとって、現在の賃金水準では、物件の価格が最も高い都市(ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど)は依然として高嶺の花だ」という。そして「そのため、大都市での生活のコスト負担を軽減するための物件やソリューションに対する需要は、今後も継続すると考えている。例えば、その中核として、共同生活は経済的に1つの判断となるだろう。住みたい場所に住むことをより容易にするソリューション(ADUもその一例だ)は、今後も発展していくだろう」と続ける。
Camber Creek(キャンバー・クリーク)のマネージングディレクター兼ゼネラルパートナーであるCasey Berman(ケイシー・バーマン)氏は「都市がより充実した生活、仕事、遊びを求める人々を惹きつけ続けるのは、そういった体験を実現する住宅密度と機会を提供しているからだ。このような事実がある限り、その欲求を満たす都市空間と不動産に対する新たな需要が生まれるだろう」と主張する。
また同氏は、密度の高い生活をより安全に、より便利にする製品やサービスに投資しており「そのためのソリューションがますます普及していくことを期待している。Flex(フレックス)は、オンラインによる分割払いでテナントの賃料の管理と支払いを容易にし、それに伴い、家主にとっては期日通りに支払いを受ける可能性が高まる。Latch(ラッチ)の入退室管理システムは、新築の集合住宅の10棟に1棟の割合で導入されている。また、この1年で多くの人がペットを購入した。PetScreening(ペットスクリーニング)は、ペットが介助動物や支援動物の場合、ペットの記録の管理と確認を容易にする」と述べる。
Picus Capital(ピカス・キャピタル)のパートナーであるRobin Godenrath(ロビン・ゴーデンラス)氏とJulian Roeoes(ジュリアン・ルーエス)氏は、おおむねこの視点を共有しており、都市での新しい生活スタイルが、人々の暮らし方により根本的な変化をもたらす可能性があると述べている。
「柔軟な生活ソリューションにより、リモートワーカーは短期か長期かにかかわらず、都市生活のために完全に管理された手頃な価格の安全な賃貸オプションを使って、さまざまな都市で時間を過ごすことができる」と両氏はいう。そして「一方で、商業施設から住宅への転換は、単位面積あたりの価格を下げる効果があり、長期的に戻ってくる居住者がよりゆとりのある空間を購入できるようになる。共同生活は集合住宅を高密度化するが、リモートワークへの移行が進むことによる仕事での社会的交流の希薄化を考慮すると、私生活におけるコミュニティの重要性が増すため、今後も興味深い分野だと考えている」と述べる。
しかし、現代の不動産テックは、長期的には郊外やその他の地域も魅力的にしていると多くの人がいう。生活の役に立つすばらしい新技術は、あらゆる場所に導入することができる。
不動産テックは、新たな郊外ブームの火付け役にもなっている。「都市部への回帰の傾向が続いており、郊外型の生活への需要が高まっている」と両氏はいう。「不動産テック企業は、特に住宅の売買や賃貸の取引プロセスをデジタル化することで、このシフトを可能にする重要な役割を果たしている(iBuyer、代替融資モデル、テクノロジー対応仲介業者など)。さらに、不動産テック企業は、遠隔鑑定、3D / VR映像、デジタルコミュニケーションなどにより、物理的なやり取りの低減にも関与しており、パンデミックの間も住宅の購入者と販売者の効率的かつ安全な取引に大きく貢献している」。
最終的には、都市部の価格帯をより手頃にするテクノロジーが、郊外でも同様に役立つだろう。「当社は、住宅売買プロセスのデジタル化が加速していることに加え、郊外型住宅への需要が大幅に増加していることや、買い手のプロファイル(テクノロジーに精通したミレニアル世代など)が進化していることから、建設、交通の便、ライフスタイルなどの面で、不動産テックが郊外の生活に大きな影響を与える多くの機会が広がっていると確信している。これには、賃貸専用住宅の建設、モジュール型住宅の建設、低価格住宅、コミュニティの構築、デジタルアメニティなどに注力する企業が含まれる」と両氏は述べる。
インタビューを行った投資家の多くは、一戸建ての賃貸市場のトレンドを重視していた。再びRETのクリストファー・イップ氏の見解に戻る。
同氏は「過去10年間注目されなかったトレンドの1つに、一戸建て賃貸(Single-Family Rental、SFR)市場の成長がある」とし「多くの大手投資家がこのアセットクラスに参入している。SFR市場は都市部からの移住の恩恵を受けることができ、SFRを支えるテクノロジーは業界全体にポジティブな波及効果をもたらすだろう」という。
また「SFRの物件は、効率的かつ大規模に運営することが特に難しい。多世帯住宅と比較して、多種多様なレイアウトのユニットがあり、地理的にも分散している」と同氏は説明する。そして「テクノロジーによって、SFRの運営者はオペレーションとメンテナンスを合理化できるようになった。SmartRent(スマートレント)のようなスマートホームツールを使えば、分散した物件をリモートで監視し管理することができる。当社はこの分野を有望視しており、この市場で効果を上げる不動産テックツールに注目している」と述べる。
ドリームイットのアンドリュー・アッカーマン氏も同意見だ。「一戸建て市場は軽んじられてきたが、ここしばらく、資産と不動産テックの両方の観点から、徐々に関心を集め始めている。例えば、パンデミック前には、NestEgg(ネストエッグ)やAbode(アバウド)など、この業界のエコシステムにサービスを提供するスタートアップに投資していた。新型コロナウイルス感染症はこれらのスタートアップにとって良い方に働き、概して一戸建て住宅の物件が注目を集めた」と同氏はいう。
Urban.us(アーバン・ユーエス)の共同設立者であるStonly Baptiste(ストンリー・バティスト)氏とShaun Abrahamson(シャーン・エイブラハムソン)氏は、共同生活や短期賃貸などの選択肢により人々が新しいライフスタイルを見つけることができ、地理的な自由度が増した世界が広がっていると考えている。「共同生活はコスト面だけでなく、コミュニティとのつながりという見過ごされてきた重要な問題を解決してくれるので、Starcity(スターシティ)のようなポートフォリオ企業は非常に成長している。また、ノマド的なライフスタイルが生まれる余地もある。マイアミについて話されることの多くは、移住についてだが、多くの場所にとって関心の高い問題は、人々が1年のうち何カ月をそこで過ごすかということだろう。つまり、リモートワーカーから見れば、例えばマウンテンバイク、サーフィン、スノーボードなど、特定のアクティビティにアクセスしやすい場所になるかもしれない。スターシティは都市間の移動を容易にし、Kibbo(キボ)はバンライフを中心としたコミュニティを構築することで、都市を超越したサービスを提供している」と両氏は語る。
ベインキャピタル・ベンチャーズのクレリア・ウォーバーグ・ピーターズ氏は、こういった変化が郊外不動産市場に与える影響を次のようにまとめている。
「住宅取引の混乱は、現在、iBuyers(インスタントバイヤー、売主から直接住宅を購入し、最終的には売主として物件を再販する)、ネオブローカー(一般的にエージェントを雇用し、権原ローンや権原保険などの二次サービスを利用して収益を上げる)、エリートエージェントツール(トップエージェントに焦点を当てたプラットフォームやツール)の3つのコアカテゴリーに落ち着いている」。
こういったイノベーションの組み合わせは、今までの住宅用不動産を変えつつある。「消費者は、ホームエクイティーベースの融資モデル(自宅を株式化して販売したり、自宅の完全な所有権を時間をかけて購入したりする)など、代替的な金融手段の活用にますます積極的になっている。このような新しいモデルの成長と普及により、住宅市場全体が統合され、仲介業者の販売手数料や、住宅ローン、権原保険、住宅保険の販売による手数料が、機能的に1つの大きな、そして絡み合った複雑な市場となっている」と同氏は語る。
人は、にぎやかで歩きやすい地元の店が並ぶ昔ながらのメインストリートのような雰囲気が好きなようだ。しかし、独立した小売店をやりくりしようとしている人々には難しい状況が続いている。
Amazon(アマゾン)をはじめとする90年代に登場した「Eテイラー(電子小売業者)」などの電子商取引は、薄利の従来型小売業に打撃を与えた。さらに最近では、アートギャラリーや高級レストラン、ブティックなどが多くの都市でジェントリフィケーション(富裕化)の前兆となっている。そういった場所ではより高い賃料を払える借り手が増えたため、小売業店舗の家主が積極的に賃料を値上げし、結果的に一等地では家賃が払えない店舗が続出することになった。
パンデミックの影響で地元の店が閉まっている間に、得意客さえもオンラインで注文するようになり、決定打となったようだ。
しかし、複数の投資家が妙に楽観的な見方をしている。パンデミックは1年以上にわたって社会・経済活動に大混乱をもたらしたが、ほとんどの人が、実生活において小売店の存在は現代生活に欠かせないものだと認めている。
「人間は基本的に社会的な動物であり、安全に人と会えるようになれば、誰もが直接対面での交流を求めるようになると考えている。さらに、週5日のオフィスワークからの解放は、自宅でも規律正しいオフィス環境でもない、『第3の空間』への欲求を高めることになるだろう」とピーターズ氏はいう。
「商品を販売することよりも、顧客が実際に商品を手に取りウェブサイト以上にブランドコンセプトを体感できる環境を整えることに重点を置く、『Apple Store』のような小売店が今後も増えていくだろう。パンデミックが終わる頃には小売店の賃料が大幅に下がっていると予想されるため、新型コロナウイルス感染症以前よりもさらに実験的な試みが行われると考えられる。小売業にとっては非常に興味深い時代になるだろう」。
小売関連のテクノロジーを専門に投資しているか、第3の空間のアイデアに広く投資しているかにかかわらず、他にも、複数の投資家がこの視点で見解を述べている。
「小売業が10年以上前から変化しているのは事実だ。eコマースで普通に買えるものは、書籍や衣料品だったものが今では惣菜や食料品にまで拡大している。また、パンデミックがeコマースの成長を加速させ、リアル店舗の小売業が損失を被っているのも事実だ」とRETのイップ氏はいう。そして「しかし、人はやはり人間であり、直接会って交流することを求めている。たとえ都市の完全な立ち直りまで時間がかかっても、大都市にはかなりの数の小売店を支える客足があり、ポップアップショップのような革新的なモデルを導入することで、空き店舗の問題に対処できるだろう。また、大衆市場では、小売業に対する信頼がまだあることも留意する必要がある。主要なREITは2020年初頭から半ばにかけて苦戦したものの、多くは大幅に回復しており、いくつかは実際にパンデミック前の数値を上回っている。小売業にとってはひどい10年であり、この1年は最悪の年だったが、このセクターの幕を引くにはまだ早すぎる」と述べる。
ピカスのゴーデンラス氏とルーエス氏によると、映画館は、パンデミック後に一般市民の生活が一斉に再開された場合の成功を待ち構える小売セクターの一例に過ぎないとのことだ。
「ショッピングセンターの目玉テナントである映画館は、予約席、4DX映像、劇場内のレストラン、カフェ、バーなど、より総合的な体験型ソリューションの提供により、すでに従来型の営業スタイルを刷新しており、さらにパンデミックをきっかけに、プライベートシアターのレンタルやイベントなどのサービスを拡大している。こうした傾向は、レストラン(実体験のように感じる料理エクスペリエンス)から伝統的な小売業(オンラインとオフラインを統合したショッピングエクスペリエンス)まで、小売不動産業界全体に拡大していくだろうと見ている。また、小売不動産オーナーが見込みのあるテナントを特定して物件を売り込んだり、小売業者が店舗内での顧客エンゲージメントを促進し、カスタマージャーニーに関する重要なインサイトを得たりする時にも、不動産テックが決定的な役割を果たすと考えている」。
意外なことに、最近ではインターネットも味方になっている。「また、オンラインとオフラインの体験を巧みに融合したハイブリッドモデルにも大きな可能性があると考えている」と両氏はいう。「フィットネス分野を例にとると、スタジオでのコースを配信してより多くの参加者を募ったり、スタジオでのレッスンや自宅でのワークアウトを通じてトレーニングや健康状態の推移をアプリでトラッキングしたりするという新しいスタイルが考えられる」。
インタビューで投資家から聞いたものではないが、小売業の未来を信じる理由は他にもいくつかある。
また、小売業が、投資家が出資している他の多くのソリューション、特に都市の魅力を高め、気候変動などのマクロな問題を解決するためのソリューションとどのように関わっているかもわかるだろう。
バティスト氏とエイブラハムソン氏は「都市には活用されていない多くの資産があるが、最大のものは自動車に割り当てられている公共スペースだろう」とし「永続的に変っていくだろうと思われることは、駐車スペースを自家用車からマイクロモビリティ(自転車、スクーター、キックボード用のレーンや駐輪場など)に再配分することだ。Coord(コード、スマートゾーンという技術を使い商用車などの縁石スペース利用を管理)、Qucit(キューシット、多くの大都市で自転車やスクーターのシェア事業を管理)、Oonee(ウーニー、安全な自転車、スクーター、ボード用の駐車場)などのポートフォリオ企業に多くの需要があると考えている」と述べる。
これは、両氏が予見する好循環の始まりに過ぎない。
「(自動車の排除)が起こると、物流のようなユースケースはマイクロEVにシフトできる。同様に、パークレット(車道の一部を転用して人のための空間を生み出す取り組み)やシーティングエリアによって公共のスペースが増える。EUでは自動車使用の禁止を推進しているが、全体的に道路で自動車の往来が減れば、大きな変化が起きるだろう。確かに個人の生活の空間を明け渡すことになるが、共有スペースや社会的なスペースが増え、都市を魅力的なものにする可能性がある。こうしたことにより、共同生活が促進され、都市で生活するためのコストを下げることができるとともに、低密度のコミュニティでは比較にならないほど共有スペースから多くのものを得ることができる」と両氏は話す。
ウィルシャー・レーンのデムヤコール氏も同様の見方をしている。
同氏は「当社の全体的な戦略を立てる上での原則の1つは、常にスペースの活用に焦点を当て、有効に活用されていないスペースを、テクノロジーによって収益化する最良の方法を見つけ出すことだ。このことは、StufとNeighbor(スタッフ、ネイバー、地下室、駐車場、その他の空きスペースの収益化)、MealCo(ミールコ、空きキッチンの収益化)、WorkChew(ワークチュウ、レストランのシーティングエリア、ホテルのロビー、会議室の収益化)、Saltbox(ソルトボックス、空き倉庫の収益化)など、当社の直近の投資案件の多くに明確に表れている。家主は、このようなタイプの戦略を適切に利用すれば、今日の不動産業界で見られる空室の増加を中期的に緩和できる」と述べる。
この主張が正しければ、小売業は、より共有スペースのような存在になるかもしれない。「特に、先に資金調達を発表したばかりのワークチュウの製品は、需要側と供給側の両方で多くの需要がある。ホテルやレストランは、あまり利用されていないスペースやインフラを収益化するために、同社との提携に対する関心は極めて高い」とデムヤコール氏は述べる。そして「もちろん、雇用主や企業は、本社のオフィス以外で過ごす時間を増やしたいと考えているハイブリッドな従業員に提供できる簡単なアメニティとして、この共有スペースに満足している」と付け加える。
インタビューした投資家らから明確に聞いたわけではないが、小売業の将来を信じる理由がいくつかある。
こういったすべてのことを、都市の密度や自転車レーンの設置による気候変動への配慮など、都市に対する考え方の他の広範な変化も含めて考慮すると、パンデミック以前の世界というよりも、ニューアーバニストの空想といわれそうな世界が見えてくる。
同時に、これらのコンセプトは小規模な都市、郊外、そして町にも展開されている。産業クラスターの古いネットワーク効果が奇跡的な復活を遂げない限り、すべての都市が最高の生活の質を提供するために競争することになる。
仮に、産業クラスターがかつてのように集結しないとしよう。そうすると、多くの家主や金融業者、市の予算はすぐに支出を削減せざるを得なくなり、魅力的な都市の経済の足を引っ張ることになるかもしれない。
そのような場合でも、ニューヨークやサンフランシスコのように、住宅や小売店、アメニティを中心に据える都市が再生することは想像に難くない。もしかしたらいつの日かこの数十年を、パンデミックで全世界が底を打ち長期的に正しい答えを決める必要が生じる前の古き悪し時代だったと振り返る日が来るかもしれない。
ということで、読者には、著者がインタビューした投資家らの回答全文を紹介したい。各投資家の回答は、このすでに十分に長い記事より更に濃い内容であり、詳細を読む価値はある。このような変化に関する継続的な記事の支援のため、Extra Crunchを購読して欲しい。
不動産テックと都市の未来については、近々さらに掘り下げる予定だ。この件について他に考えがあればeldon@techcrunch.comにメールして欲しい。
画像クレジット:Boston Globe / Getty Images
【原文】
The pandemic made remote work and on-demand delivery normal far faster than anyone expected. Today, as the world beings to emerge from the pandemic, location doesn’t matter like it did a year ago.
As shocking as it sounds, we could be entering a much better era for small, local businesses.
Modern society produced superstar cities filled with skyscraper office and residential buildings. Now, the populations that once thrived in these urban centers are deciding how to repurpose them for a post-pandemic world.
I caught up with ten top investors who focus on real estate property technology to get a sense of how they’re betting on the future.
They are optimistic overall, because the typically glacial real estate industry now sees proptech as essential to its future. However, they are the most unsure about the office sector, at least as we knew the concept before the pandemic.
They expect remote work to be part of the future in a significant way and foresee ongoing high housing demand in the suburbs and smaller cities. They are especially positive about fintech and SaaS products focused on areas like single-family home sales and rentals. Many are continuing to invest in big cities, but around alternative housing (co-living, accessory dwelling units) and climate-related concepts.
Most surprisingly, some investors are actually excited about physical retail. I examined the latest evidence and found myself agreeing. As shocking as it sounds, we could be entering a much better era for small, local businesses. Details farther down.
(And before we dig in below, please note that Extra Crunch subscribers can separately read the people cited below responding fully in their own words, with lots of great information I wasn’t able to explore. One other thing, we did suggest they mention their own investments to illustrate what they believe about the sector. )
When the office is more of a luxury
The pandemic combined with existing trends has made office renters “more akin to a consumer of a luxury product,” explains Clelia Warburg Peters, a venture partner at Bain Capital Ventures and long-time proptech investor and real estate operator.
Landlords who have “largely been in a position of power since the 1950s” now have to put the customer first, she says. The “best landlords will recognize that they are going to be under pressure to shift from simply providing a physical space, to helping provide tenants with a multichannel work experience.”
This includes tangible additional services like software and hardware for managing employees as they travel between various office locations. But the market today also dictates a new attitude. “These assets will need to be provided in the context of a much more human relationship, focusing on serving the needs of tenants,” she says. “As lease terms inevitably shorten, tenants will need to be courted and supported in a much more active way than they have been in the past.”
The changes in office space may be more favorable to the supply side in suburban areas.
“Companies are going to have to offer employees space in an urban headquarters,” Zach Aarons of MetaProp tells me (his firm just published a very positive report on the sector). But many will also want to offer ”some sort of office alternative in the suburbs so the worker can leave home sometimes but not have to take a one-hour train ride to get to the office when needed.”
“If we were still purchasing hard real estate assets like many of us on the MetaProp team used to do in previous careers,” he added, “we would be looking aggressively to purchase suburban office inventory.”
Most people thought that remote work was here for good and would impact the nature of office space in the future.
Adam Demuyakor, co-founder and managing director of Wilshire Lane Partners, is generally bullish on big cities, but he notes that startups themselves are already untethering from specific places. This is a key leading indicator, in TechCrunch’s opinion.
“Something that has been interesting to watch over the past year is how startups themselves have begun to evolve due to newfound geographic flexibility from the pandemic,” he observes. “Previously, startups (especially real-estate-related startups) felt pressure to be ‘headquartered’ near where their customers, prospective capital sources and pools of talent were located. However, we’ve seen this change over the past few months.”
In fact, a recent report by my former colleague Kim-Mai Cutler, now a partner at Initialized Capital, highlights these trends in a regular survey of its portfolio companies. When the pandemic began, the Bay Area was still the number one place that founders said they’d start a company. Today, remote-first is in first place. Meanwhile, the portfolio companies are either going toward remote-first or a hub-and-spoke model of a smaller headquarters and more far-flung offices. Those who maintain some sort of office say they will require significantly less than five days a week. Nearly two-thirds of respondents said they would also not adjust salaries based on location!
That’s a small sample but as Demuyakor says, “Startups (a) are frequently the most adept at utilizing the types of technology necessary for effective remote work and (b) simultaneously have to compete ferociously for talent. As such, I think we may be able to infer what the ‘future of work’ may look like as we observe what startups choose to do as the pandemic passes.”
Some landlords (with big loans) and large cities (with big budgets) are making a push to repopulate their offices quickly, and some large companies are loading up on office space or reaffirming their commitments to current locations.
Maybe efforts like these, plus the natural desire to network live, will bring back the industry clusters and pull everyone back to the old geographies? Maybe something close to 100% of what we saw before? What does that look like?
In such a scenario, some pandemic-era changes will persist, says Christopher Yip, a partner and managing director at RET Ventures. “A populace that has become sensitized to public health considerations may well gravitate toward solo forms of transportation (cars and bicycles) instead of mass transit, and parking-related and bike-sharing tech tools may likely thrive. From a real estate management perspective, technology that makes high-density living more comfortable and healthier will also increase, as consumers will become increasingly attracted to touchless technology and tools that facilitate self-leasing.”
Here’s the other scenario that he lays out “if a large number of jobs remain fully remote.”
“In theory, retail and office properties could structurally continue to suffer, and there has been some talk from government officials in certain regions about converting office properties into affordable housing,” he details. “If market-rate vacancies in cities remain high, there will be increasing demand for short-term rental platforms like Airbnb and Kasa, which enable landlords to gain revenue from hotel-type stays even in a market where residential demand is not strong.”
Vik Chawla, a partner at Fifth Wall, sketches out a middle-of-the-road scenario. “We believe that major cities will continue to attract knowledge workers and top talent post-pandemic,” he says, “though we expect remote work to become an increasingly critical component to the work economy, meaning that there will be increased flexibility in terms of time spent in the office versus elsewhere.”
This would still mean some sort of long-term price decline. “At a city level, this means that rents should taper relative to pre-pandemic levels due to lesser demand,” he believes. “That said, the real estate ecosystems in cities that have experienced growth throughout the pandemic will enter a period of innovation, and with it, see an increase in housing density, ADUs and modular building techniques.”
Andrew Ackerman, managing director of UrbanTech for DreamIt Ventures, also sees a gentle deflation of commercial office prices over time, followed by some complex space-management questions.
“[T]he return to work will likely result in more flexible work arrangements rather than the demise of the office which, as leases renew over the next 5-10 years, will lead to a gradual meaningful-but-not-catastrophic reduction in the demand for office space. The question is, what then happens to the excess office space?”
“Office to residential conversion is tricky,” he elaborates. “Layout is a major constraint. Many modern offices have deep, windowless interior space that is hard to repurpose. But even with narrow layouts, the structural elements are often in the wrong place. Drilling thousands of holes in structural concrete so you can move plumbing and gas to the right places is a heavy lift.”
This might just lead to new types of still-valuable uses? “One of the areas that I’m still investigating is whether co-living or microunits might be a more attractive conversion option. Turning an office break room and interior bullpens into a shared kitchen, dining area, and recreation or work flexspace may be a better way to repurpose deep interior space without a very costly retrofit. And if you don’t have to reroute too much plumbing, it may even be possible to convert (and convert back!) individual floors as market demand for office and residential space fluctuates over time.”
All respondents saw proptech being a core part of the next era of big cities (of course), however bullish or bearish they may be about the office itself.
A new equilibrium for residential
Housing availability has become even more limited in most places during the pandemic, with many more people looking to buy and fewer people wanting to sell. This is even though the previously hottest cities have seen major rental price drops.
Demuyakor of Wilshire Lane is staying focused on the housing problem, and solutions to it like co-living. “Despite the pandemic, it is still difficult for millennials and Gen Z to afford to live in the most expensive cities (New York, San Francisco, Los Angeles, etc.) at current wage levels,” he says. “As such, we believe that we will continue to see demand for products and solutions that can continue to help alleviate costs and burdens of living in major cities. For example, we think that at its core, co-living is an economic decision. Solutions that continue to help people live where they want to live more easily (ADUs are another example of this) will continue to thrive.”
Casey Berman, managing director and general partner of Camber Creek, thinks that “cities will continue to attract people to live, work and play because they offer density and opportunities for experiences that people crave even more now. To the extent all of this is true, there will be renewed demand for urban spaces and properties to take advantage of that demand.”
He says that the firm has been investing in products to make dense living safer and more convenient and “we expect those solutions will become increasingly popular. Flex allows tenants to pay rent online in easier-to-manage installments and in the process makes it more likely that landlords will receive payment on time. Latch’s access control devices are in one out of 10 new multifamily buildings. A lot of people purchased a pet over the past year. PetScreening makes it easy to manage pet records and confirm when a pet is a service or support animal.”
Robin Godenrath and Julian Roeoes, partners at Picus Capital, generally share this viewpoint and describe how new living arrangements in cities could allow for more radical changes to how people live.
“Flexible living solutions will allow remote workers to spend time across different cities with a fully managed, affordable and safe rental option for short-to-long-term urban living,” he says, “while commercial conversion to residential will play a key role in driving down per square foot prices enabling long-term returning residents to afford less densified space. Although co-living densifies multifamily buildings, we believe it will remain an interesting sector as the continued shift to remote work will make living communities increasingly important considering the reduced social interaction on the job.”
But modern proptech is also making the suburbs and beyond more appealing in the long run, according to many. Great new technologies for living can exist anywhere you are.
Proptech has also helped fuel the new suburban boom. “There is an ongoing trend of reverse urban migration causing an uptick in the demand for suburban-style living,” he says. “Proptech companies have played a significant role in enabling this shift, specifically via digitizing the home buying, selling and renting transaction processes (e.g., iBuyers, alternative financing models and tech-enabled brokerages). Additionally, proptech companies have played a key role in reducing physical interactions through remote appraisals, 3D/VR viewings and digital communications thus enabling homebuyers and sellers to efficiently and safely transact throughout the pandemic.”
Ultimately, the same technologies that could make cities more affordable will also help out in the suburbs. “We strongly believe that the acceleration of the digitalization of the home transaction process coupled with the significant increase in demand for suburban-style housing and evolving buyer profiles (e.g., tech-savvy millennials) opens up a multitude of opportunities for proptech to significantly impact suburban living across construction, access and lifestyle. This includes companies focusing on built-to-rent developments, modular homebuilding, affordable housing, community building and digital amenities.
Many investors who we talked to highlighted the single-family rental market trend. Here’s Christopher Yip again from RET.
“One of the unheralded trends of the past decade has been the rise of the single-family rental (SFR) market,” he says “with a significant number of major investors moving into this asset class. The SFR space is poised to benefit from the migration from cities, and the tech that supports SFR will likely have positive ripple effects across the industry.”
“SFR portfolios are particularly challenging to operate efficiently and at scale; compared with a multifamily property, they have more distinct unit layouts and are more spread out geographically,” he explains. “Technology has the ability to streamline operations and maintenance for SFR operators, with smart home tools like SmartRent facilitating self-touring and management of these distributed portfolios. We’re bullish on this space and are keeping a close eye on proptech tools that serve this market.”
Andrew Ackerman of DreamIt agrees. “Single-family has been neglected, slowly growing more interesting both from an asset and proptech perspective for some time. For example, we invested in startups like NestEgg and Abode who service this ecosystem … prior to the pandemic. COVID has been good to these startups and brought more attention to the opportunities in single-family in general.”
Stonly Baptiste and Shaun Abrahamson, co-founders of Urban.us, already see a world of options unfolding across geographies, with choices like co-living and short-term rentals letting people find new lifestyles. “Portfolio companies like Starcity are really thriving as co-living doesn’t just solve for cost, but also for a key overlooked issue — access to community. We also see room for more nomadic lifestyles. A lot of the discussion about Miami is about people moving there, but it seems like a more interesting question for a lot of places is maybe whether or not people will spend a few months of the year there. So for remote workers this might mean places near specific activities like mountain biking, surfing, snowboarding etc. Starcity makes it easy to move between city locations and Kibbo takes this far beyond the city by building communities around van life.”
Here’s how all these changes are adding up for the suburban market, as mapped out by Clelia Warburg Peters of BCV.
“The residential transaction disruption is now settling in three core categories: iBuyers (who buy homes directly from sellers and ultimately hope to own the sell-side marketplace), neobrokers (who generally employ their agents and use secondary services such as title mortgage and insurance to increase their revenue) and elite agent tools (platforms or tools focused on the top agents).”
This combination of innovations are changing residential real estate as we know it. “[C]onsumers are increasingly open to alternative financing tools, including home-equity-based financing models (where you sell a stake in your home, or you buy into full ownership in a home over time). The growth and proliferation of these new models are consolidating the whole residential market so that brokerage sales commissions and commission from the sale of mortgage, title and home insurance are now functionally one large and intertwined disruptable market.”
The surprising revival of neighborhood retail
Humans seem to love the concept of a traditional Main Street full of bustling, walkable local businesses. But the hits have kept coming to the people trying to successfully operate independent retail storefronts.
E-commerce began cutting into traditionally thin margins with the rise of Amazon and the 90s wave of “e-tailers.” More recently, art galleries, high-end restaurants and boutiques became a harbinger of gentrification in many cities. Many commercial retail landlords in these locations aggressively priced rents as more residents moved in who could afford higher prices, ultimately contributing to gluts of empty storefronts in prime locations.
The pandemic seemed to be the final blow, with even the most loyal shoppers turning to order online while local businesses stayed closed.
And yet, a range of investors are strangely optimistic. Even though the pandemic upended social and economic activity for more than a year, most agreed that IRL retail experiences are an essential aspect of modern life.
“Humans are fundamentally social animals and I think we will all be hungry for in-person experiences once it is safe to return to them. Additionally, I think the shift away from working five days a week in the office is going to create a greater desire for ‘third spaces’ — not home, not a formal office environment,” said Peters.
“I do think we will continue to see more ‘Apple store’-type retail experiences, where the focus is less on selling inventory and more on creating an environment for customers to physically interact with goods and experience the brand ethos beyond a website. Because I anticipate that retail rents are going to be meaningfully lower at the end of the pandemic, I actually think we will see even more experimentation than we did pre-COVID. It will be a very interesting period for retail.”
Many others held views in this direction, whether they are investing specifically in retail-related tech or more generally in third-space ideas.
“It’s true that retail has been in flux for more than a decade; the list of common e-commerce purchases has expanded from books and clothing to prepared meals and groceries. It’s also true that the pandemic has accelerated e-commerce’s growth, to the detriment of brick-and-mortar retail,” says RET’s Yip. “But people are still human and crave in-person experiences. Even if cities never bounce back fully, major metropolises will still have enough foot traffic to support a fair amount of retail, and innovative models like pop-up shops can be brought in to help address vacancies. It should also be noted that the public markets still have some confidence in the retail space. While the major REITs struggled in early to mid-2020, many have recovered substantially, and several have actually surpassed their pre-pandemic figures. It has been a bad decade for retail — and a very bad year — but it is just too soon to close the book on the sector.”
Godenrath and Roeoes of Picus say movie theaters are just one example of a retail sector poised for success when public life resumes at scale post-pandemic.
“Cinemas, many of which are key shopping center anchor tenants, were already reinventing the traditional theater experience by offering a more holistic experiential solution (e.g., reserved seating, 4DX visuals, in-theater restaurants, cafes and bars) and the pandemic has led to an expansion of these offerings (i.e., private theater rentals and events). We have the opinion that this trend will continue to expand across the entire retail real estate industry from restaurants (immersive culinary experiences) to traditional retail (integrated online and offline shopping experiences) and believe that proptech will play a defining role in helping retail real estate owners identify potential tenants and market properties as well as in helping retailers drive in-store customer engagement and gain key insights into the customer journey.”
The internet is also a friend these days, surprisingly! “We also see a lot of potential for hybrid models combining online and offline experiences without friction,” they say. “Taking the fitness sectors as an example we can imagine a new normal where in-studio courses are broadcasted to allow a broader participant group and apps tracking fitness and health progress throughout in-studio visits and at-home workouts.”
I have a few additional reasons to believe in the future of retail that I didn’t hear from any of the investors I interviewed.
You can also see how retail intersects with many other solutions investors are betting on, particularly to improve the appeal of cities and solve for macro problems like climate change.
“Cities have some massively underutilized assets, perhaps the biggest being public spaces that are allocated to cars,” Baptiste and Abrahamson say. “So one change we think will become permanent is reallocating parking spaces away from private vehicles to micromobility (bike/scooter/board lanes, parking, etc.). We’re seeing a lot of demand for portfolio companies like Coord (manages curb space starting with commercial vehicles and smart zones), Qucit (manages bike and scooter share operations in many large cities) and Oonee (secure bike/scooter/board parking).”
That’s just the start of the virtuous cycle they foresee.
“As [car removal] happens, the use cases like logistics can shift to electric micro-EVs. Similarly, parklets or seating areas increase social spaces. The EU is setting the pace for banning cars, but overall reduced access to streets for cars is going to be a big change. And likely will make cities attractive — yes, you give up private living space, but you’re going to get a lot more common/social space. This is also likely to drive more co-living so you can decrease the cost basis for being in a city, but get a lot more from shared spaces, which have no real comparison in lower density communities.”
Demuyakor of Wilshire Lane is betting in the same direction.
“One of the key tenets of our overall strategy has always been a focus on space utilization and identifying the best ways technology can monetize underutilized spaces. This can be seen clearly with many of our newest investments: Stuf and Neighbor (monetization of basements, parking garages and other vacant spaces), MealCo (monetization of vacant kitchens), WorkChew (monetization of restaurant seating areas, hotel lobbies and conference rooms), and Saltbox (monetization of empty warehouses). We believe that landlords can certainly use these types of strategies to help mitigate increased levels of vacancies that we’re seeing across the real estate industry today in the medium term.”
If this thesis pans out, retail may become more about shared spaces. “With WorkChew in particular, which just announced funding this week, we’re seeing a ton of demand for their product both on the demand side and the supply side. Hotels and restaurants are excited to partner with them to monetize their less-utilized spaces and infrastructure,” said Demuyakor. “And of course, employers and companies love [it] as an easy amenity that can be offered to their hybrid workforces that increasingly want to spend more time out of the HQ office.”
I have a few additional reasons to believe in the future of retail that I didn’t hear explicitly from the investors I interviewed.
If you roll all of this up with other broader shifts in how we think about cities, like making them more climate-friendly through allowing density and bike lanes, you can start to see a world emerging that sounds a lot more like the fantasies of a New Urbanist than the world before the pandemic.
At the same time, these concepts are being deployed across smaller cities, suburbs and towns: All will compete to offer the highest quality of living — unless the old network effects of industry clusters return miraculously.
And let’s say the industry clusters don’t cluster like they used to. It’s possible that many landlords, lenders and city budgets will have to retrench soon, creating a drag on the economies of otherwise-attractive cities.
Even in this case, you can imagine a rebirth for places like New York and San Francisco focused around housing, retail and amenities. Maybe one day, we’ll look back at recent decades as the bad old days before we collectively bottomed out during the pandemic and had to decide on the right answers for the long-term.
And with that, I invite readers to go check out the full sets of responses from the investors I interviewed. Each person offered a lot more than I was able to fit into this already-too-long article and is worth reading in detail. Extra Crunch subscription required, so you can support our ongoing coverage of these changes.
I’ll be covering the future of proptech and cities more soon. Have other thoughts about all of this? Email me at eldon@techcrunch.com.
(文:Eric Eldon、翻訳:Dragonfly)
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新型コロナウイルスの累計感染者数が1億人を超えた。世界の感染者数と死者数はどのように増えてきたのか。パンデミックを地図で見る。
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