日立製作所、JP1とJP1 Cloud Serviceを強化–DX推進でIT運用を変革

今回は「日立製作所、JP1とJP1 Cloud Serviceを強化–DX推進でIT運用を変革」についてご紹介します。

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 日立製作所は、統合システム運用管理「JP1」および「JP1 Cloud Service」を強化すると発表した。JP1では、ジョブ管理のAzure連携などを強化した最新版のV12.6を1月31日から提供する。これによりクラウド化が進む企業のITシステムの安定稼動を支援する。JP1 Cloud Serviceでは、新サービスとなるSaaS型運用統合プラットフォーム「JP1 Cloud Service/Operations Integration(Ops I)」を3月31日から販売する。

 Ops Iは、システムごとにサイロ化した運用について標準化と要員の共有化を図ることで統合し、運用品質の向上や全体最適化、運用ガバナンスに関する負担軽減を可能にする。また、ハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド環境や先進的な運用ツールなどとの連携でIT運用の統合を容易にする。

 Ops Iは、Site Reliability Engineering(SRE)の考え方に基づき、人手に依存していた運用作業をソフトウェアのコードとして記述し実行・管理・再利用を可能とする運用のコード化「Operations as Code」を業界に先駆けて実現。従来は、システムごとの運用計画書や手順書などをもとに人手に依存して行ってきた作業を各システムで再利用可能な形で標準化し、全体最適化を図ることができる。また、運用ガバナンスに関する負担の軽減やデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応した多様で柔軟な運用も可能だ。

 運用作業の審査承認フローや作業内容などを使いやすい単位に分けてコード化し、バックアップなどの定常運用や、障害対応など随時運用の項目に合わせた運用シナリオとして管理する。運用シナリオには、JP1のノウハウをもとに日立が検証したベストプラクティスを標準搭載し、カスタマイズや新規作成も可能。さらに、運用要員のスキルや作業スケジュールを管理する機能も搭載しており、スキルや作業の進展状況に合わせた適切な作業をアサインするなど、システム間での要員の共有が可能となる。

 また、運用作業と規格との対応付けや企業固有の運用ポリシーを管理し、必要な作業が実施されているかの状況をわかりやすく可視化する。監査証跡の自動収集も可能だ。さらに、システムインフラ構築をコード化・自動化するためのInfrastructure as Codeツールや各種REST APIに対応し、ハイブリッドクラウドおよびマルチクラウドなどのインフラ環境や、運用変革を支える各種先進的ツールと柔軟に連携できる。

 例えば、導入済みのITSM(IT Service Management)ツールと連携した運用作業の統合や、DXシステムにおいて重視される利用者視点のオブザーバビリティーを提供するAPM(Application Performance Management)ツールと連携した機動的な運用が図れる。帳票管理ツールと連携して、各帳票が適切に記入されているかを点検した記入済みチェックリストをOps Iへ自動的に取りこみ、監査証跡として活用するなどの高度な運用が可能だ。

 JP1 V12.6の価格は、各目的別の構成で標準価格が異なる。Ops Iの価格はプロフェッショナル版が月額41万5000円からで3月31日に発売する。スターター版は同24万円からで6月30日に発売を予定している。

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