クラウドインフラ支出が500億ドル超、AWSやMSが依然シェア上位–2021年Q4、Canalys
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2021年第4四半期のクラウドインフラへの支出は世界全体で535億ドル(約6兆2000億円)に達し、初めて500億ドル(約5兆8000億円)を突破した。通年では1917億ドル(約22兆1000億円)で前年より500億ドル近く増加した。IT分析会社Canalysが明らかにした。
Canalysによると、第4四半期のクラウドインフラ支出は今回も3大クラウドサービスが上位を独占し、535億ドルのうちの64%を占めていた。
「Amazon Web Services」(AWS)のシェアは33%で、「Microsoft Azure」の22%、「Google Cloud」の9%が続いた。その他のクラウドサービスプロバイダーは36%だった。
売上高成長率の順位も変動はない。「Google Cloud」はAlphabetの赤字部門であり続けている一方、売上高成長率は前年比で63%と最も大きく伸びている。Azureは46%、AWSは40%だった。また、業界の成熟度を示すかのように、クラウドインフラ支出の成長率は、2018年の前年同期比約50%という水準から2021年第4四半期は34%へと減速している。
Amazonは先週、第4四半期決算を発表した。AWSの売上高は前年同期比40%増の177億8000万ドルだった。売上高ランレートは710億ドルだ。
Alphabetは先週、第4四半期決算報告で、Google Cloudの売上高が前年同期比45%増の55億4000万ドルだったと報告している。営業損失は8億9000万ドルで、前年同期の12億4000万ドルから改善している。
Microsoftは1月、大規模で長期に及ぶAzureの契約数が伸びたと報告した。Azureとその他のクラウドサービスの売上高は46%増だった。
Canalysは、いわゆるメタバースや、関連する拡張現実(AR)/仮想現実(VR)テクノロジーが今後10年、クラウドサービスへの支出とインフラの展開をけん引するとしている。
Canalysは、メタバースは今日のインターネットのようになるだろうと指摘し、現在メタバースの前触れとして、ゲーム、ソーシャルメディア、職場のコラボレーション、教育、不動産、EコマースやNFT(Non-Fungible token、非代替性トークン)を含むデジタルコマースなどにおよぶユースケースが考えられるとしている。
CanalysのリサーチアナリストBlake Murray氏は、クラウドサービスは、メタバースに参入しようとする個人開発者や組織に適した存在だと指摘し、「VRとARの環境でコンピュートの需要が高まる。一方、ストレージ、機械学習、IoT、データアナリティクスは、メタバースにおける対話性、デジタルツイン、モデリングなどのオペレーションを支えるために不可欠になる」と述べている。