MS、通信事業者に焦点を当てた5G向け「Azure」サービスをMWCで発表
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Microsoftは、バルセロナで現地時間2月28日から開催されている「Mobile World Congress」(MWC)で通信事業者に焦点を当てた新製品を発表する。通信事業者向けのハイブリッドクラウドからエッジコンピューティングプラットフォームまでを網羅した、4つの新しい「Azure」サービスファミリーだ。
同社は2020年9月に「Azure for Operators」戦略を発表し、「通信事業者グレードのクラウド」を構築する計画を明らかにした。そして、同年3月と5月に買収した2つの5G関連企業(Metaswitch NetworksとAffirmed Networks)を戦略に組み込んだ。その際、同社は通信事業者になる意図はなく、Azureを通信事業者と同分野のパートナーにとって、最良の選択肢にしたいと述べていた。
Microsoftは2021年に、企業向け5Gに注力する通信事業者とシステムインテグレーターに特化したサービスとして、「Azure private multi-access edge compute(MEC)」を発表した。そして同じ頃に、AT&Tの「Network Cloud」プラットフォームの技術およびエンジニアリングのチームを買収した。AT&Tは2018年以来、このプラットフォームを使用して、5Gテクノロジーを稼働させている。
MWCで発表する新しいサービスの1つに、このNetwork Cloudテクノロジーに基づいた「Azure Operator Distributed Services」がある。これは、通信事業者向けの次世代ハイブリッドクラウドプラットフォームで、5Gモバイルネットワークと音声ネットワークに対応する。
Azure Operator Distributed Servicesには、Azureのセキュリティ、「Azure Arc」管理機能、監視、分析、人工知能(AI)、機械学習やその他のAzureサービスが統合されている。顧客は、AzureパブリッククラウドもしくはAT&Tのオンプレミスで運用できる。AT&Tのモバイルコアネットワークをサポートするように設計されており、15社のベンダーによる60以上のクラウドネイティブネットワーク機能(CNF)と仮想ネットワーク機能(VNF)が含まれている。
AT&TとMicrosoftは、年内に予定されている最初のテスト段階に向けて、共同で取り組んでいる。Microsoftは本日の発表の一環として、Azure Operator Distributed Servicesプラットフォーム上に展開される「Azure Operator 5G Core」のプライベートプレビューを開始した。
また同社は、「Azure Private 5G Core」のパブリックプレビューも公開する。これは前述のAzure private MECソリューション向けのサービス型5Gパケットコアだ。通信事業者やシステムインテグレーターが「Azure Stack Edge」などの製品上で、エッジにプライベート4Gネットワークや5Gネットワークを展開できるようにするものだ。
同社は「Azure public MEC」もMWCで発表する。これにより、事業者のパブリック5Gネットワーク接続を利用して、エッジで高性能、低遅延のアプリをサポートする。顧客は、ユーザーや産業用IoTデバイス、自動車、スマートフォンなどのエッジ対応デバイスからのデータを、取得したエッジにより近い場所で分析できるようになる。同社は、AT&T、Singtel、Checkpoint、Couchbase、VMwareなど、さまざまな通信事業者やISVと連携して、Azure public MECを提供する。
同社は、2021年11月にCloud+AI事業を再編し、Strategic Missions and Technologiesチームを新設した。Azure for Operatorsは、U.S Federal、Azure Space & Mission Engineering、Azure Quantumとともに、同チームが統括する4つの戦略的事業の1つとなる。