農研機構、栽培施設内を無人走行し果実の収穫量をAIで予測する「着果モニタリングシステム」

今回は「農研機構、栽培施設内を無人走行し果実の収穫量をAIで予測する「着果モニタリングシステム」」についてご紹介します。

関連ワード (パプリカ、必要、拡大等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は施設栽培向けに、着果を監視し収穫量を予測するAIシステム「着果モニタリングシステム」を開発。従来対象のトマトに加え、パプリカにおいて実用化の目途がたったと3月1日に発表した。モニタリング装置を施設内で無人走行させ、収穫可能な果実数を推定することで、管理や収穫に必要な人員を効率的に配置できるようになる。

施設園芸の大規模化が進んでいるが、大規模生産法人では生産コストの約3割が人件費とされている。特に収穫には多くの時間がかかるため、収穫作業の効率化が経営改善に大きく影響する。だが作業を効率化するためには、収穫に必要な人員の数や配置を適切に計画する必要があり、それには収穫できる果実の位置や数を適切に予測することが重要となる。

農研機構が開発したこのシステムは、着果モニタリング装置を搭載した高所作業車を施設内で無人走行させながら植物を撮影し、その画像をつなげた展開画像をAIで分析することで、収穫可能な果実を自動検出するというものだ。深層学習により構築した果実検出モデルにより、画像から果実を検出。画像の色から果実の成熟度を評価し、成熟順に分類。そこから収穫可能な果実の数と位置を割り出し、管理や収穫に必要な人員の効率的な配置を策定できるようにする。

この技術はトマトを対象に開発されてきたが、パプリカでも実用化の目途がついた。大規模パプリカ生産法人で試験を行ったところ、同システムが収穫可能と判断した果実の数と、翌週の実際の収穫量とがほぼ一致した。そこで農研機構は、3月9日から12日まで東京ビッグサイトで開催される「国際ロボット展2022」にこのシステムを出展することにした。

同開発機は、2022年度以降の実用化を目指すという。また今後は、作業者の違いによって生じる収穫作業時間の予測誤差の低減、予測適応時間の拡大を図り、トマトとパプリカ以外の作物の適用可能性、着花計測、病害虫や整理障害株の検出、葉面積計測など、汎用的な画像収集装置としての利用も検討する予定。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
Google Cloudの売上高が堅調な伸び–Alphabet決算、予想上回る
IT関連
2021-02-03 22:57
ServiceNowの製造業向けソリューション–「Single Systems of Action」で司令塔の役割を果たす
IT関連
2022-04-22 23:09
マクニカ、営業生産性の向上でセールスイネーブルメントツールを導入
IT関連
2023-09-30 15:42
第44回:列伝4人目「伝説のひとり情シス」
IT関連
2022-09-02 01:54
有権者へのスパムメール送信で英首相ボリス・ジョンソン氏の保守党に罰金
セキュリティ
2021-06-06 14:48
コロナ後の世界ではデジタル化の成熟が一層強みに–デロイト調査
IT関連
2021-04-30 10:25
データベースクラスタリングのPlanetScaleはシンプルで使いやすい開発者体験を実現
ソフトウェア
2021-06-25 23:36
マイクロソフト、外国によるサイバー脅威の分析を手がけるMiburoを買収へ
IT関連
2022-06-17 22:07
取締役とCISOのセキュリティ認識のズレが改善–プルーフポイント調査
IT関連
2023-10-05 07:46
ウェブサイト多言語化「WOVN.io」に「高精度住所翻訳」機能–住所をローマ字表記化
IT関連
2023-08-18 02:26
グーグルの「NotebookLM」、情報源の自動収集が可能に
IT関連
2025-04-05 06:02
ITの新しい利用モデルを訴求するHPE–採用企業の所感とは
IT関連
2022-11-29 02:57
「マネーフォワード Admina」、デバイス管理機能を提供–ITデバイスの管理を効率化
IT関連
2023-09-12 04:23
生成AI、G7サミットでも議論に–「広島AIプロセス」立ち上げへ
IT関連
2023-05-23 06:03