NVIDIAが高速ストレージ分野に参入、ストレージソフトウェアベンダExcelero買収で。共有NVMeによる高速分散ブロックストレージ実現

今回は「NVIDIAが高速ストレージ分野に参入、ストレージソフトウェアベンダExcelero買収で。共有NVMeによる高速分散ブロックストレージ実現」についてご紹介します。

関連ワード (実現、自社、超高速等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


NVIDIAは、ストレージソフトウェアベンダのExceleroの買収を発表しました。

Exceleroは、NVMe over Fabricを用いた超高速なブロックストレージを実現するイスラエルのソフトウェアベンダです。

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Exceleroではまず、通常はサーバのスロットに直接差し込まれるNVMeストレージを、NVMe over Fabricと呼ばれる高速なネットワークによってメッシュ構造で多数接続して並列化し、共有ストレージプールとします。

そしてこの共有ストレージプール内にあるストレージが、まるでローカルストレージのような高速なアクセス速度とレイテンシを持つブロックストレージとして利用可能になるという、Software-Defined Storageのためのソフトウェアを提供しているベンダです。

既存製品とのシナジー強化か? 汎用ストレージへと展開か?

NVIDIAはすでに、CPUをバイパスしてGPUからストレージへ直接アクセスできる「GPUDirect Storage」ソフトウェアや、ネットワーク機器ベンダ大手のMellanox買収に伴ってStorage Area Network関連の機器やプロセッサを製品として持っています。

ExceleroはこうしたNVIDIAの既存のHPC向けの技術や製品群とのシナジーが十分に期待されます。

しかしそれだけにとどまらず、エンタープライズ用途も含めたデータセンター向けの超高速ストレージとして展開できる汎用性も備えています。

その点で今回の買収はこれまでとは違う、NVIDIAによるストレージ分野への明確な参入だと受け止められます。

ただしNVIDIAは、ARMを買収することでGPUを中心としたHPC分野のベンダから汎用CPUを展開する本流のコンピュータベンダへと脱皮しようとしていたところ、その買収が失敗に終わったために、自社の方向性を改めて見直しているはずです。

Exceleroの買収が自社製品とのシナジー強化として展開されるのか、あるいはデータセンター向けの汎用超高速ストレージにまで広がっていくのか、それは同社の今後の方向性次第だと思われます。

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