BBIX、レイヤー2の閉域接続サービスを開始–マルチクラウドに対応
今回は「BBIX、レイヤー2の閉域接続サービスを開始–マルチクラウドに対応」についてご紹介します。
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ソフトバンク傘下でインターネットエクスチェンジ(IX)事業を手がけるBBIXは5月30日、レイヤー2の接続サービス「Open Connectivity eXchange(OCX)」の提供を開始すると発表した。中堅・中小企業を対象に提供し、マルチクラウド利用に対応するという。
新サービスは、レイヤー2によるデータセンターへの閉域網接続をオンデマンドで利用可能とする。税別利用料金は月額1万9800円からで、当初はNTTデータの大手町(BBT)、アット東京のCC1、エクイニクスのTY4、東京第四の4つのデータセンターが対応する。また、当初対応するクラウドサービスはAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud、さくらインターネットになる。
利用者にはウェブのカスタマーポータルが提供され、このポータル上で利用の開始や中断といった操作、接続先のデータセンターやクラウドサービスなどの指定、マーケットプレイスでの機能メニューなどの調達などが行える。
今後は、仮想ルーターや仮想ファイアウォール、仮想ロードバランサーなどの仮想アプライアンス機能の提供を予定するほか、接続対応するクラウドサービスもIaaS、PaaS、SaaSの各領域で拡充していくという。海外向けのサービス展開も構想している。
同社は2003年に創業した国内大手IXの1つで、IXや携帯電話事業者間の国際ローミング接続などを主力事業として、主要顧客は通信事業者になる。
同日記者会見した代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)の池田英俊氏は、「これからのデジタル社会基盤、各種社会課題の解決、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支える役割となれるよう世界の通信基盤を支えてきたこれまでの実績や経験を生かし、より多くのお客さまに提供すべく新たなサービスの開始に至った」と述べた。新サービスは、5GやIoTなどの普及に伴う新たなネットワーク利用ニーズを向けたものと位置付ける。
サービスの開発では、さくらインターネットとの合弁会社のBBSakuraが通信ソフトウェア技術を担当しており、BBIXのネットワークインフラと組み合わせて提供する形になる。
同社によれば、レイヤー2の閉域網接続は競合サービスがまだ少なく、ユーザーもグローバルビジネスを手掛ける大企業が中心とのこと。今回のサービス対象とする中堅・中小企業での想定需要は、上述の5GやIoT関連システムの普及と相まって高まると見込んでおり、新サービスをIX、国際ローミング、IPv6 IPoE接続に続く第4の主力事業に育てていくとしている。