米連邦地裁、IBMに2000億円超の賠償命令–AT&Tとの取引めぐるBMCの訴訟で

今回は「米連邦地裁、IBMに2000億円超の賠償命令–AT&Tとの取引めぐるBMCの訴訟で」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米連邦地裁はIBMに対し、パートナーであると同時に競合企業でもある株式非公開のソフトウェア企業BMC Softwareに16億ドル(約2080億円)の損害賠償金を支払うよう命じた。BMCは、両社の大手顧客であるAT&Tが、BMCのメインフレーム用ソフトウェア製品からIBM製のソフトウェアに乗り換えたのを受け、2017年にIBMを訴えた。BMCは、互いの顧客と協力するためにIBMと交わしたきめ細やかな合意が破られたと主張した。

 Gray Miller米地裁判事は、判決文で次のように述べている。「IBMは、世界有数のテクノロジー企業でありながら、自社の利益のために正当と認められるBMCの信頼につけ込み、自らが利益を得るため、誠意と公正な取り引きを蔑ろにした」

 2008年から2017年にかけて、AT&TはBMCにとってメインフレーム用ソフトウェアの大口顧客であり、IBMのメインフレームでBMCのソフトウェアを利用していた。また、IBMもAT&Tから相当の売り上げを得ていた。2017年以降、IBMはAT&Tから月に1億ドル(約130億円)以上を受け取り、過去7年間、IBMのアウトソーシング部門の売上高のうち、10億ドル(約1300億円)以上をAT&Tが占めてきた。

 Miller判事はBMCの主張を認め、IBMに対して、契約に基づく損害賠償金と懲罰的損害賠償金、および利息を支払うよう命じた。

 IBMは、「事実と法による裏付けがまったくない」判決だとして、控訴する予定だ。同社は声明で、「裁判所が認め、また裁判で認められたAT&Tの代表者による証言で裏付けられたように、メインフレームからBMC Softwareの技術を排除するという決定は、AT&Tのみによって下された」とも述べている。

 BMCはコメントの依頼にすぐには応じなかった。

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