メタバースの遍在化がビジネスの再創造を促す–アクセンチュアが4つの技術トレンドを定義

今回は「メタバースの遍在化がビジネスの再創造を促す–アクセンチュアが4つの技術トレンドを定義」についてご紹介します。

関連ワード (経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 アクセンチュアは7月5日、世界のテクノロジートレンドに関する調査レポート「Accenture Technology Vision 2022」について報道機関向けの説明会を開催した。レポート自体は3月に発表されたものだが、アクセンチュア インテリジェントソフトウェア エンジニアリングサービス グループ共同日本統括 マネジング・ディレクターの山根圭輔氏が改めて詳細を解説した。

 調査では、テクノロジー分野の有識者や業界の専門家、同社経営幹部に対するインタビューを実施。また、世界2万4000人の消費者のほか、日本を含む35カ国、23の業界にわたる4650人の上級役職者や役員が対象となった。

 2022年のレポートでは、「メタバースで会いましょう – ビジネスを再創造するテクノロジーと体験の融合」と題し、拡張現実やブロックチェーン、デジタルツイン、エッジコンピューティングなどのテクノロジーによって、人々の体験の在り方が変わりつつある中、企業は従来の事業計画とは全く異なる未来に向かって競争を始めていることが紹介されている。

 山根氏は、「全ての企業がテクノロジー企業になると言われる中、テクノロジー企業が次に備えるべき技術革新は何か。アクセンチュアでは、次のフロンティアはメタバースになると考えている」と強調。実際、同社の調査では、全世界で98%の経営幹部は「長期戦略の立案において、経済や政治、社会よりもテクノロジーの進歩を信頼する」とし、71%は「メタバースは自社にポジティブなインパクトをもたらす」と回答したという。

 アクセンチュアでは、メタバースを「現実世界から完全仮想世界まで、そしてその中間にまたがる連続的な共有体験において、『ブラウジング』から『参加や居住』の場へと移行可能なインターネットの進化系」と定義する。

 山根氏によると、メタバースは“連続体”として捉える必要があるという。メタバース連続体(Metaverse Continuum)には、「テクノロジーがつながる」「仮想と現実を行き交う」「企業と顧客の接点が広がる」という3つの要素があり、その進化によってメタバース連続体が人々の生活を取り囲み、企業に再構築と変革をもたらすことになると説明する。

 メタバース連続体を支える4つのテクノロジートレンドとして、山根氏は「WebMe」「プログラム可能な世界」「アンリアル」「不可能を可能にするコンピューティング」の4つを挙げる。

 「WebMe」とは、メタバースの中の「私(=個人)」を意味する。その中核となる概念はウェブ3である。アクセンチュアでは、ウェブ3を「より分散したデータ層をインターネット上に構築する新たな取り組みとして、データの出所、真正性、価値を確立することで、その扱い方を変え、ウェブ全体に白井のレイヤーを生み出すもの」と定義する。

 「ウェブ3とメタバースが連動することで、「私」がさまざまな空間やサービスをボーダーレス(境界なく)に往来する世界が到来する」(山根氏)

 また、同氏は「ゲームプラットフォームの進化は、ゲームを超えてコミュニティーとしての経済性と社会性を大規模に備えつつある」とし、Epic Gamesの「Fortnite」を事例として紹介した。汎用型のメタバースとして仮想世界も新たなコミュニケーションや投資の場として注目を集めている。

 デジタルアセットの価値が高まる一方で、ユーザー側がより主体的にサービスを判断し、往来する世界になる。「その先には脱プラットフォーマーの世界があり、ユーザー自身がサービスそのものの進化への行動や責任を担うようになる。そのためには、データ所有からアイデンティティー認証まで、データ所有権をユーザーに取り戻しながら相互運用性の向上を目指す必要があり、メタバース間でデジタルアセットを往来させるためには、ブロックチェーン同士での相互運用性の担保が課題になる」(山根氏)

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