第一生命とCapex、対話AIアバターの概念実証を開始–顧客体験の向上を目指す
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第一生命保険(第一生命)とCapexは、顧客の体験価値(CX)と満足度(CS)の向上を目的に、対話型の人工知能(AI)アバターを活用した概念実証(PoC)を開始した。対話AIや3次元コンピューターグラフィックス(3DCG)を開発・提供するCapexが8月8日に発表した。
この実証は、第一生命グループが行う「Dai-ichi Life Innovation Fund」(イノベーションファンド)において採択された取り組みで、Capexの対話AIと3DCGのバーチャルヒューマン(アバター)による顧客対応でCXやCSの向上を目指す。将来はメタバース領域への展開など、さらなるイノベーションを視野に入れているという。
Capexは、対話AIと3DCGの開発に強みがあるという。個人向けに提供するバーチャルヒューマンAIアプリ「PATONA」では、AIの平均会話時間が15分以上で人間同士の雑談を上回る時間の対話体験を創出するという。また、法人向けには対話AIと自然言語処理を活用したキャラクタープラットフォームを提供。顧客のランディングページ(LP)への送客率60%、登録や申し込みなどの成約率は20~30%だという。
今回の実証には、対話AIとバーチャルヒューマンを活用したサービス「キャラクタープラットフォーム」を用いた対話AIアバター「ICHI(いち)」を使う。PoCの参加者がICHIと対話し、1人1人に適したコミュニケーションや情報提供を行う。ICHIが顧客と第一生命をつなぐ存在という位置付けで、顧客のライフプランニングや資産形成、生命保険に対する意識の変化などCX向上に役立つかを検証する。
Capexのキャラクタープラットフォームは、対面でのアプローチが難しい新規顧客への接点確保や、商品の認知から比較検討への態度変容の促進、また、キャラクターと顧客との関係構築による企業イメージの向上などマーケティング活動への活用ができるとする。
第一生命 常務執行役員の岩井泰雅氏は、今回のPoCについて「AIや3DCGによるアバターなどのテクノロジーを組み合わせ、新たな形で顧客の日常に寄り添うことがこの取り組みの目指すところ」とコメント。そして、「デジタルなコミュニケーション手段を実用化して展開することで、メタバース時代に向けた新しいCXを創造していく上での重要なヒントになると考えている」と述べた。