ニトリ、法務業務プロセスを刷新–契約の作成からナレッジ化を行うシステムを導入
今回は「ニトリ、法務業務プロセスを刷新–契約の作成からナレッジ化を行うシステムを導入」についてご紹介します。
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ニトリホールディングス(ニトリ)は、円滑な法務業務を推進するため「MNTSQ」を導入した。同サービスを提供するMNTSQ(モンテスキュー)が発表した。国内7社のグループ会社で利用するという。
MNTSQは、社内にある法務関連データを同ツールに自動連携することができ、契約の作成から審査、管理まで一気通貫で行う契約のライフサイクルマネジメント(Contract Lifecycle Management:CLM)ツール。法務業務のナレッジマネジメントまで対応可能だ。
法律事務所のノウハウと機械学習テクノロジーとの掛け合わせをコアとしており、契約の相手方、契約締結日、有効期限や取引金額など、契約管理や電子帳簿保存法の対応に必要な情報を、契約書に特化した文字認識(Optical character recognition:OCR)で検索可能にし、機械学習を活用して抽出することができる。
さらに、契約の内容を条項レベルで分析することで契約業務に有用な知識を自動的に蓄積し、契約業務のベストプラクティス(契約雛型、条項やその解説)をMNTSQ上で閲覧できるようになっている。
ニトリはMNTSQの導入に当たり、グループ会社での利用のために必要な権限管理やユーザ情報の連携、シングルサインオン(SSO)などが備わっていること。また、英文の解析機能が搭載され、将来的に海外グループ会社への展開を見込めることを評価した。
さらに、契約の締結版データを機械学習技術で解析することで契約当事者や契約期間だけでなく、競業避止義務などのリスク条項を自動抽出する機能や、法務部員の各人が持つ知識を自動で集約し、法律事務所のナレッジと共に共有/活用できる機能についても高く評価し、採用に至った。
ニトリでは、法務室内にチーム横断のタスクフォースを新設し、2年以上の歳月をかけて、リーガルテックとALSPの導入によるデジタル変革(DX)の推進について検討を進めてきた。その中で、タスクフォースのメンバー全員が「既存の法務業務の効率化を考えるだけでは不十分で、新たな法務業務により付加価値を生み出すことが重要」との認識で一致し、そのようなことが可能になるようなサービスを導入したいと考えていたという。
これに対し、MNTSQを導入することで、これまでの伝統的な法務業務の効率化だけでなく、グループ全社でCLMやナレッジマネジメントによる法務人材教育など、付加価値の高い法務業務の実現も視野に入れられると判断された。
同社は今後、中国・台湾・東南アジア各国に展開する海外グループ会社への導入も想定し、DXによるさらなる法務業務の効率化を目指す。