「AWS Private 5G」が一般提供に–プライベート無線ネットワークの導入を支援
今回は「「AWS Private 5G」が一般提供に–プライベート無線ネットワークの導入を支援」についてご紹介します。
関連ワード (ネットワーク等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Amazon Web Services(AWS)は米国時間8月11日、「AWS Private 5G」の一般提供を開始したと発表した。企業はマネージド型のこのサービスを用いることで、自社施設内でプライベート5Gネットワークの配備やテストを迅速に行えるようになる。
同社は2021年11月に開催した年次イベント「re:Invent」で同サービスのプレビュー版を発表しており、コネクテッドデバイス/センサー向けのWi-Fiを拡張/置換するだけでなく、通信事業者の専用機材よりも容易な配備モデルを採用しているマネージドサービスだと説明していた。
同サービスの魅力は、事業所や工場に配備されているIoTデバイスのためのプライベートLTE/5Gネットワークを配備しようとした場合、まったく何もない状態からネットワークを構築する場合に比べ、比較的容易にセットアップできるところにある。AWS Private 5Gのネットワークは、センサーを利用した在庫監視や、セキュリティカメラからの動画ストリーミング、敷地内での安定したネットワークカバレージといった機能をサポートできる。
IT部門のユーザーがカバーしたい領域や、必要な容量を指定すれば、AWSは必要なハードウェアとSIMカードを送付する。また、ネットワークは自動的に構成/設定されるようになっている。
AWSのチーフエバンジェリストであるJeff Barr氏は同社ブログで、「このクールな新サービスによって、わずか数日のうちに独自のプライベートモバイルネットワークを設計し、配備できるようになる。インストールや運用、規模の拡大は簡単であり、専門的な知識も必要ない」と述べた。
さらに、「このネットワークを使って、スマートファクトリーに設置してあるセンサーやアクチュエーターと通信したり、プロセスオートメーションに向けたハンドヘルドデバイスやスキャナー、タブレットとの接続性を向上させたりできる」と続けた。
AWS Private 5Gはその名称とは裏腹に、現時点で5G接続をサポートしていない。その理由は同サービスが、現時点で4G LTEしかサポートしていない米国の市民ブロードバンド無線サービス(CBRS)に依存しているためだ。しかし最終的に5Gもサポートされる予定になっている。
CBRSは、米国政府がこれまで軍事レーダーシステム向けと商用の固定衛星システム向けに割り当ててきていた3.5GHz帯を使用するサービスだ。米連邦通信委員会(FCC)は2015年に、CBRSの周波数帯において連邦の既存ユーザーと共有するかたちで、100MHz分の帯域幅を商利用に向けて開放するための規則を導入した。これにより、プライベートな利用の場合、企業は同帯域幅内で5Gネットワークを展開する上でライセンスを取得する必要がなくなった。
AWS Private 5Gは米国東部(オハイオ)、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)の各リージョンで提供されている。近い将来、米国以外にも展開する計画だという。